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序章
人には誰でも、幾つになっても消えないトラウマのような物が一つや二つは
あるのではないだろうか。
それは、日常生活に支障をきたす様な病的な物から、聞けば笑えるほど些細な物まで
いろいろあると思います。
私の友人にも、子供の頃サバを食べて体中に五百円硬貨大の蕁麻疹が出て、それ以来
食べれなくなった者や、腐った卵の匂いをもろに嗅いで、やはりそれ以来卵料理を食べれなく
なった者などがいます。
これらは、どちらも一つの食材によって実際に被害を受けた事がトラウマになっているわけで、
食べなければ問題ないわけです。
さてさて、今年53歳になろうとしている私の消えないトラウマ。
それは「すき焼き」です。
と言っても、牛肉や白菜、その他定番の食材にはなんの問題もないのです。
問題は、「食べる過程」にあるのです・・・。