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南太平洋海戦1

南太平洋海戦です

1942年5月4日日夕暮れ時

日本海軍は空母6戦艦2巡洋艦8駆逐艦16という大艦隊でサモア近海に迫っていた

「偵察機隊戻ってきました」

「まだ近くには居ないのか、次の偵察機隊を出せ警戒を怠るな」

この艦隊の司令官である小沢治三郎少将は史実のミッドウェー海戦の敗因を敵を先に見つけられなかった事と見て偵察を常に行なっていた

「司令、外苑部の駆逐艦が潜水艦を仕留めました」

「無線は発せられたか?」

「いいえ、発する前に沈めたとの事です」

「そうかなら良かった」

駆逐艦が撃沈した潜水艦が無線を発信することは無かったが近くにいた別の潜水艦がサモア基地とスプールアンス艦隊に敵艦隊の接近を報告した

【敵はもうここまで来たのか…全艦サモアから出港、明日の夜明け頃に接敵するぞ】

スプールアンス艦隊は空母の数で負けている為、夜明け頃の奇襲を掛ける作戦に出た。しかし、出港をサモア近海で通商破壊作戦を行なっていた伊108に目撃されていた

「潜水艦から連絡です。敵艦隊がサモアを出港しました」

「敵艦隊は薄暮攻撃を狙っているのか…成らばこちらが先手を取らせてもらおうか」

小沢少将は自ら考案したアウトレンジ戦法を実行しようと艦隊を動かし始めた1942年5月5日日の出前

「司令、敵飛行挺に発見されました」

【司令、敵潜水艦を発見しました】

両艦隊はほぼ同時に敵を捕捉した

「こんな近くに居たのか、第一波を発進させろ」

計6隻の空母から第一波の攻撃隊が発艦していく、第二機動艦隊と第三機動艦隊の艦上戦闘機は切り替えが済んでいないため真電改だったが、スプールアンス艦隊もドゥーリットル空襲の際にクーガーを多数撃墜された為ヘルキャットが主力戦闘機だった

【サモアの航空隊に先行させろ、その後に攻撃隊で時間差攻撃を行うのだ】

命令を受けたサモア基地からB―29十二機、B―17二十八機、B―25三十四機と護衛のP―55六十機が離陸、その数分後にはスプールアンス艦隊から艦載機全てを発艦させた

【全機に攻撃後はサモアに着陸しろと伝えてくれ】この時スプールアンスは覚悟を決めたという。

スプールアンス艦隊に向けて第一波の攻撃隊が発艦し終え、第二波の準備を甲板で行なっていた時レーダーが大きな機影を捉えた

「司令、敵の爆撃機隊接近」

「このタイミングでか…まるでミッドウェー海戦のようだな、第二波の真電改を発艦させろ」第二波の真電改が爆撃機隊迎撃の為に発艦し編隊に向かって行く

「全機に告ぐ敵機にはレシプロしかいない速攻で片付けるぞ、まずは四発機からだ」

熟練パイロットと相手より有利な機体を持つ日本軍は次から次へとP―55の迎撃を掻い潜ってB―29やB―17を落としていく。中にはコクピットを的確に撃ち抜き僅か数発でB―29を落とすような猛者もいた。

そんな迎撃機を抜けた先には輪形陣を敷いた艦隊が待ち構えていて秋月級や長良級が甲板が機体で一杯の空母に近付けまいと必死の対空砲火を上げていた

とある秋月級

「B―25が急降下してきます」

「雷撃なら落とす瞬間を見ていれば避けられる。戦闘機や双発機より四発機の迎撃が優先だ」

対空砲は全て四発機に向けられ戦闘機や双発機は後回しにされた。しかし、このB―25は魚雷装備ではなく輸送船攻撃用に配備されていたH型だった

「B―25接近、まだ魚雷を落としません」

「何故だ?もしや、雷撃装備じゃないのか?」

「敵機発砲…」

「なんだ…」

B―25やP―55の斉射により輪形陣の外縁部だった秋月級の対空砲が潰され何ヵ所かに穴が開いた。そこに生き残っていた四発機が通過し第二機動艦隊の旗艦である空母出雲に投爆を行なった。左右に回避するが、その内の何発かが甲板に着弾し、甲板に並んでいた機体を巻き込み爆発を起こした

「司令、無事ですか?」

「私は大丈夫だ、それより至急消火したまえ。それと艦隊の指揮権を第三機動艦隊の山口少将に渡してくれ」

「了解しました」

空母“飛龍”

第三機動艦隊の山口多聞司令は旗艦を新型空母の鳳凰ではなく飛龍としていた。これは史実で、最後に乗艦していた飛龍と同名のこの艦に愛着を持っていたからである

「司令、第二機動艦隊の小沢中将乗艦の出雲が被弾し中将ら司令部要員は無事なようですが甲板が大破し現在消火中、指揮権を司令に譲るそうです」

「出雲が被弾したか…改装前の長門級のままだったら危なかったな」「司令、敵航空隊が引き返していきます」

「攻撃隊から入電、我敵空母二隻他撃沈せりとの事です」

「よし、良くやった」

敵空母撃沈の報に司令部は沸き立った。しかし、その直後司令部はある報に凍り付いた

「敵空母の方角から航空機接近、数は150機近いです」

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