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あの日の君とあの日の僕  作者: マオ
第一章【再会】
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新たな生活と懐かしの人【2】

 代表は、どうやら女性らしい。どんな面だーとか思ったいたら、その女性が会場のみんなが座っている方に向いた。




「ん?あれって・・・・・」


 俺には,その顔に見覚えがあった。遠目だが、わかる。それは


「ゆ・・・う・・か?・・・」



「結花!」


 ヤバい大声で言ってしまった。しかも立って。視線が俺に集まって来る。


 うー・・・マズイ非常にマズイ。恥ずかしくて死にそうだ。俺はとりあえず、座り直し顔を下に向けて時がたつのを待った。


・・・・・





・・・・・




「え、えー君。静かにしてくださいね。」


 進行役の係の人が無音、無声が続く中で俺を注意した。


「はい、すみません・・・」


「では、新入生代表の林さん。お願いします。」


「はい。」


 なんとか元の空気に戻ったかな。いや、戻ったということにしておこう。じゃないと、恥ずかし過ぎて耐えられないからだ。



 しかし、驚いたな。小学生の頃に転校してしまって、若干本人か怪しかったがまた会えるなんて。



 実は彼女、林結花(はやしゆうか)は、俺の小学生の頃の同級生で、ーーー初恋の人なのだ。


 何をやるにも優秀で、要領よくやれる彼女に対して憧れを抱いていた。


 それが好きだという自分の気持ちに気づくのは、当時小学生の自分でも時間はかからなかった。


「はぁ・・・しまったなぁ。」



 さすがに後悔した。頭の中が真っ白になっていくなかで、それだけ残った。



「ーーーーーい」




・・・・・・




「ーーーっい」




・・・・・・




「おい!」


 俺の隣に座っている男か急に話しかけてきた。


「な、何?」


「お前、あの娘と知り合いなのか?もしかして付き合ったりしてる?いいなぁ、かわいいなぁ。何て名前なんだよーあの娘。」


 誰なんだ。初対面なのにこの質問攻め。まぁ、いちおう答えとくか。


「知り合い。小学生の頃に一緒だっただけ。別に付き合ってないよ。」


 とりあえずこれでいいだろう。全く知らないやつに深く教える必要なんてないからな。


 だが男の質問は止まらない。しつこく名前を聞いてきた。


「なぁ、なぁ、名前は?なんていうんだ?教えてくれよ。」



 あーもうしつこい!まず、お前が誰だ?他人に女の子の名前教えるほどバカじゃないぞ!


「知らねーよ。つーか、お前が誰だ?」



「俺?俺は、松山恭二(まつやまきょうじ)。情報デザイン学科だぜ。そういうお前は?」



 情報デザイン学科!?俺といっしょじゃないか。うわ~マジ厄介だな。



「神崎海人だけど」


 にしても、結花とこんなところで一緒になるとは思わなかった。これで、平凡な俺の大学生活にもなにかいいことありそうだな。



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