新歓と意外な発表【前編】
そして、次の日おれは大学での講義を終えサークルに向かった。松山、結花と一緒にいくと共に、上園桜も一緒についてきていた。
「結花、上園さんもか?」
「うん、そうだよ。言ってなかったっけ?」
もちろん聞いてない。
「上園さん、よろしく。」
「あ、うん。よろしく。」
松山にしては、珍しく静かにしていたのだが、
「上園さーーーん、よろしくー。今日もかわいいねぇー」
「あ、ありがと。」
松山お前はこの人生、18年間生きてきてなにを学んできたのだ。空気を読む勉強、、、だと生やさしいか。訓練しろ訓練。
おれが見た限り、こいつに話しかけられた女の子は、大抵が困っている。
「おい、松山。その辺で終わりにしな、体力残しとけ。歓迎会と言っても飲み会だからな、きっと。おれら未成年だから酒は飲めないけど、朝まで付き合わされるぜ。」
と言うと、
「な、そ、そうか。うん、そうするよ。」
ふぅ。やっと終わったな、このくだり。毎度のことご苦労様です、おれ。
そんな話を喋って、歩いているといつの間にか部室の前まで来ていた。
コンコン
「失礼しまーす。」
と、おれたら一同。
「おー、みんなよく来てくれた。今日は飲むぞーーー。1年生付き合えよー!」
うわ~。部長、やけに気合い入ってるというか、ワクワクしてるというか、こりゃ決定だな。朝までコースだ。
そして、おれたちは大学から車で移動して、一軒の居酒屋に入った。
へ~、なかなか雰囲気の良い店だな。店構えは、やけに綺麗で最近出来たらしい。見た感じ古風なところもあって、少し高そう。
「よーしみんな、奥の座敷が予約で取れたから行ってくれー。」
座敷に入っていくと、4つテーブルがあり、それぞれに座った。
とりあえず、おれたち新入生はまとまって同じ席に着くと、となりのテーブルの女性が飲み物の注文を取り始めた。
「はーい、みんなー。飲み物先に注文するから決めてねー。」
あれは、誰だ。すっげー美人。いや~、スレンダーだな。
おれはウーロン茶を頼むことにした。
各自飲み物が行き渡り、部長が乾杯の挨拶をを始めた。
「えー、今日は集まってくれてありがとー。それから今年は新入部員が4人も入ってくれた。ぜひ、我々映研サークルに力を注いでほしいと思う。それから今年は、大学生活最後ということもあるから、映画コンクールに今までにないくらいに、上出来の作品を力の入った作品を出典したいと思う。あ、もちろん、その作品は映研部との学園祭でのお客争奪戦にも使う。」
と、長い乾杯音頭を聴いていると他の席にいた先輩部員が
「部長ー、挨拶長いっすよー。それに腹も減りました。」
「ん?ああ、すまん。まぁ、とりあえずいっぱい食って、いっぱい飲もう!乾杯!」
その声のあとに全員で
「カーンパーイっ!」
みんな、飲み始めた。料理も注文したのが続々とテーブルに並び、食べていた。
うん、結構うまい。このイカの天ぷらマジでうまい。いやー、来てよかったー。
料理を食べていると部長が
「新入部員、まず自己紹介でもやっとくか。じゃあ、まずは松山から~。」
「ハイハイハーイっ、ご紹介預かりました、松山恭二と申しますー。B型、1993年7月18日生まれの蟹座、趣味特技多数!あ、彼女絶賛募集中でーす。よろしくお願いします。」
今の自己紹介、半分以上は聞かなくていいと思った。彼女募集中とか自己紹介にいらん。
「松山お前、抜け目ないな。次、林ー。」
「は、はい!林結花と言います。買い物や映画見るのが好きです。よろしくお願いします。」
さすが、結花。必要かつ簡潔にまとめてるところが、あいつとは違う。
「映画好きかー!これは、助かるな。ぜひ、力を注いでくれ。よし、次は、上園。」
「は、はい。上園桜と言います。映研に入ったのは、映画作りしてみたくて、できるかなーと思いまして。よ、よろしくお願いします。」
「お~、映画、良いものを作ろうな。じゃあ最後、神崎いってみようか。」
おれの番か。
「神崎海人です。ここでは、デザイン学科に通ってます。せっかく大学入ったんで、部活はともかくサークル活動してみようと思い入りました。よ、よろしくお願いします。」
「よし、頼むぞ。神崎。あとは、まぁ質問タイムと、いくかー。」
はい、でたよ。お決まりの質問タイム。
「はいはーい!神崎くんは、彼女とかいたりするのー?」
ブーーーーーっ
思わず向かいに居る松山に吹いてしまった。何を質問してるんだこの人は。でも、先輩だしちゃんと答えないといかんよなー。
「いえ、いませんよ。」
「おー、よかったじゃねーか、谷本。チャンスあるぞ!」
え!?え!?
何勝手に話をややこしくしてんだよ、この人たちは。まぁ、きれいな人だから悪い気しないけどさ。
それを見ていた結花が、ムスっとした表情でおれの方を見ていた。何だよ、おれ何か悪いことしたのかよ。
それからと言うもの、先輩たちに席を無理矢理、谷本先輩の隣に移動させられ、結花たちと別々で飲んでいた。
「はーい、じゃあー、林さんって彼氏居るのー?」
な、なにを聞いてんだ先輩。ま、まぁ確かにおれも気にはなるけどな。
「なんだー桐谷、お前も新入部員狙ってたのか?」
「別にそんなんじゃないっすよ。で、どーなの、居るの?」
結花の答えは?
「あ、いえ、いません、、、」
よかった~と、なぜかホッとしている自分がいる。いたとしても、おれが、どうこう言える立場でもないけど。
それで案の定、結花も上園さんと一緒に席を移動させられていた。
残った松山と言えば、入れ替わりに他の先輩たちに囲まれて食べている。悲しいな、ある意味悲しいぞ、松山。
そのあと順調に歓迎会は、進んでいく。




