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第6話:エディナさんのお仕事2

うぬぬ、筆が停滞気味になってますね。

気合い入れねば。




 一般的に、この世界には精霊石という物が存在する。

 生霊である精霊達の寿命が尽きる時、その姿はそれぞれの属性を持った魔力の源となりこの世界に大気と共に留まる。

 そんな中、稀に結晶化する事があるらしい。

 その結晶化したものがやがて集まり、精霊石と呼ばれるものとなる。

 精霊石は一定の魔力を保持するだけでなく、時間を置く事によって大気から魔力を取り込み繰り返し使用する事が可能になっている。

 今日では研究が進み精霊石を利用した魔力エネルギー充填器として魔導士達のみならず、魔導の使えない人々でも使用出来る火種や水源として日常的な生活にも大きく関わるようになった。

 














           〈第6話:エディナさんのお仕事2〉

               お店をつくろう





 












 店の場所兼住処が決まったので、早速店作りに入る。

 道具から、魔力炉、作製したものを並べるショーウィンドウ、そして家具一式など山のような物が待っているのだ。

 お金足りるのか………………足りるよね。

 

「さて、先ずは店の改装からか」


 それよりも先に。

 何か物を置くにしても店の体裁が整っていなければ意味がない。

 なので、始めは建物の直しからだ。


「そうね、ここからは私よりも商会の人達に頼んだ方が良いわね」


「成る程」


 移動しながら商会について聞く。

 商会は良く聞く、想像通りの商会と同じらしい。

 商店の規模が大きくなったもの、日本での会社企業といった所だ。

 この街は商業ギルドは無いが組合いみたいなのはあるらしい。

 それも、集まり過ぎてあまり大商店に権威を持たせないように精々商店街の寄り合い程度が許可されているだけという事。

 これから行く、バーンスタイン商会も数ある組合いの中の一つ。

 改装、建築を主に得意とする所で、この辺りでも一番の仕事をするのだとか。




 やってきましたバーンスタイン商会。

 でかいにはでかいが非常にシンプルというか装飾のない所が、逆に職人っぽくていい。 

 商会の仕事振りを表すかのような、しっかりとした造りの扉を開けて中に入る。

 

「すみませーん!」


「はいはーい、ちょっと待って下さいねー!」


 館中では絶え間なく人々が動いていた。ギルドもそうだったが、ここはそれを遥かに超える喧しさだ。

 怒号や罵声が遠慮のかけらもなく飛び交う。

 その声に負けないようにこちらも叫ぶ様に声を出す。

 すると騒がしい中でも一際、やたらと元気の良い声が響く。

 ばたばたと走ってくる女性、少女といった方が正しいのだろう。


「おまたせしましたー!本日は当商会になにか御用でしょうか!あれ、ギルド受付の?ありゃ、あたし等なにかしちゃいましたか?!」

 

 頭のてっぺんで髪を二つに結い分けた少女はこちらに駆け寄るなり、笑顔になり、セリス嬢を見て心配そうな顔になったりと百面相をする。

 ころころ変わる感情表現豊かな少女。 

 実に元気のよい娘さんである。

 

「いえ、違いますわ。今日は、こちらのエディナさんが新しく店を構えるので改装をお願いしたいと伺ったのですけれども」


「あ、なるほど。はい!新規のお客さんですねー。えーと、改装ですか。具体的にはどのくらいの大きさのを使うご予定で?あ、こちらにどうぞ」


 そんな中、セリス嬢は顔色一つ変えず本来の用件を伝える。

 荒くれ共をいつも捌いているのだ。

 この程度は大したことはないのだろう。


「あぁ、ありがとう。だいたい………………で、………………」


「はいはい、二階建てで基本骨子はそのままにして壁の塗り直しとこまかい修復、床板の張り替え、割れたガラス窓の交換、扉の追加、工房の新規設置。おー、これはー仕事ですねー。腕が鳴っちゃいますよ!後は内装はと、ふむふむ」


 少女の快活さに少し気圧されながらも、案内されたテーブルに座り思い描いていた設計プランを話していく。

 こちらの拙い身振り手振りにも理解を示してくれている所を見るに、若いが仕事暦は長いようで実に頼もしい。

 あーだこーだと、時折専門家からのアドバイスも交えつつ、たまにセリス嬢のもっと可愛く花柄とかーという台詞を聞き流しながら話しは進んでゆく。

 セリス嬢、鍛冶場に花柄はちょっと……………………。





「わっかりましたー!では、二日後にまた来て下さい。予算は、このくらいでどうでしょー?」


 一時間程話し、建築上の問題等もふまえた上で店の改装計画の目処は立った。

 そして、差し出された紙(色の白い羊皮紙風)に記された金額に驚嘆した。

 もちろん良い意味で。

 思わず三回くらい聞いてしまった。

 日本の、自分が住んでいた地域での相場しか分からないが、そのうろ覚えの物価を鑑みても安かった。 


 折角なのでと、商品を飾る棚や家具も造れるのかと聞いてみたがやはり畑違いらしい。

 ただ、付き合いのある所で良いのならと、家具やら店の内装用の物を代わりに頼んでもらった。もちろん紹介料を払う約束でと。

 

 ぶんぶかと手を振り、最後まで元気のよさを見せてくれる看板娘の見送りを受けて次の店へと向かう。

 




 





「さて、次は精霊石ね」


 きた。

 精霊石自体は見た事がある。

 夜、陽が沈んだ後の街を明るく灯すランプに入ったものがそれだ。

 海中での堆積物や山の中で層になって混じり合い出来る固まり、宝石。

 それの原石(ルース)が一番形が近い。

 見てくれは不思議な光る粒が着いてたり、中に透けて見える岩石、と言えば分かり易いだろうか。

 それを削り、形を整え綺麗なキラキラ光る宝石をつくり出すのと同じく、魔力の通りや使い方等様々な事柄に適したように、また石に秘められた力を引き出すように加工するのが精霊士と呼ばれる者達だ。

 

 この精霊士。

 これだけは普通の職業と少し異なり、店を開くにはその国の王に許可を取らなければならない。

 所謂、国家認定制度の職業で、とてつもなく厳しい試験を通過しなければならないらしく、精霊士は地位でいうならば貴族以上、その国の王とて命令権を持つ事が出来ないんだとか。

 また、様々な事で優遇されるらしい。

 難関どころではない道の狭さだが、その名誉を目指さんと若い者達は精霊士になるべく日夜あくせくしているとか。


 そんな凄い職業、この街の精霊士が営む店はどのようなものなのか。

 妄想膨らむ中辿り着いた所はベクトルを変えて予想を裏切らないものだった。



 精霊石加工、精製屋 [アイクリルコラード] 



 中央広場から西へ少しいった所にその店は在った。

 個人営業の店舗なのか大きさはこの辺りの店とほぼ同じ。

 花の装飾がなされたお洒落な表札にほんわかしながら早速店の中へ。

 店内は狭く、人が二人も通れるかと行ったぐらいのスペースしか空いていない。

 かといって掃除がされていない訳ではないようで、単に物が許容スペースを超えてしまっているだけのようだ。

 見た感じ、ごっちゃごっちゃした感じの雑然とした店だった。

 

 しかし、至る所に精霊石のサンプルだろうか?が置いてあり、店内は明かりもないのに前が見えなくなる事もなく、多種多様な煌めきが幻想的な雰囲気を出していた。

 時折、光の粒子が弾けているのは魔力なのか。

 ぼうっと佇んでいると奥の方からしわがれた声が掛かる。


「おやおや、見ない貌が居るね」


 年をかなり召してはいるが腰も曲がらず、しっかりとこちらに歩んでくる老女。

 ダークトーンのローブを羽織っている姿は魔女そのものである。

 その姿を見たセリス嬢は足早に老女の方へと歩く。

 遅れて俺もいそいそと着いて行く。


「こんにちは」


「おうおう、ギルドの嬢ちゃんかい。老害爺は元気かい?」


「ご健在ですよ。未だに現場に出ようとしてるぐらいです。今日は彼女に精霊石をいくつかお願いしたく参りましたアイラ様」


 親しげに話すセリス嬢とアイラと呼ばれた老女。

 こちらでも顔が知られているセリス嬢の交友関係の広さに驚く。

 話を察するに、精霊士を抜きにしてもかなり偉い御方らしい。


「はじめまして、エディナと申します。よろしくお願いします」


「ほう、見た目に似合わず礼儀正しいじゃないかい」


 やや引き気味に自己紹介をすると、皮肉めいた台詞が返ってくる。

 そんなに、冷たく映るのだろうかと苦笑してしまう。

 たしかに可愛いらしい見た目ではないが。


「冗談さね。さて、何をお求めかね嬢ちゃん」


 ぱちりとやけに似合うウインクをして表情を柔らかくするアイラさん。

 彼女なりのお茶目な冗談だったらしい。

 おそらく緊張が顔に出ていたのだろう。

 苦笑を表に出し、配慮に内心で感謝して、必要なものを告げていく。

 



「工房の炉心用の炎石と風石、飲用とで静水石を幾つか、明かりに灯石、………………このくらいかね」

 

「はい、それでお願いします」


「よし、取りに来るのは店が出来てからでいいからね。設置に関してはまぁ、若いのをよこしてやるとするさ。それぐらいは大丈夫だろう」 


 流石というか、精霊石は高かった。

 覚悟していたより掛かっていたが、払えない額じゃない。

 一回入れれば、ほぼ永久的に使える事を考えれば寧ろ安いぐらいだ。


 しかし、この金額のものを買うのにあっさりだな。

 それともこれが、普通、じゃないよなぁ……………………いくらなんでも。

 それだけセリス嬢の信頼が厚いってことなのだろう。

 いやはや、今日の晩飯はフルコース御馳走確定かな。



「ギルドの嬢ちゃんの紹介だし滅多なのじゃないだろうしね。とは言っても安くはないし値引きは一切しないからね」


「それは、もちろん」


「安すぎてもありがたみにかけるし、安易に手に入るものは人は大事にしないからね」



 ごもっともである。

 ある程度は苦労して然るべきだと言うアイラ婆の意見には賛成だ。

 尤も、いきなり大金を持っていた俺はどうなのかと聞かれれば返答に困るが。

 そこは、十年間やり続けた苦労とこれからの不慣れな生活で帳消しという事で。

 

 

 

あーつーいぞー………………

暑さにやられ気味です、Keiです。


婆さんキャラきた!

これで勝つる………………!

そして文章が薄い!


このままではいけませんね。

今日はオフなので、じっくり文章を書き溜めようと思います。

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