表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

九歳の救済救済

作者: 夜乃 凛

 私は、25歳になる。でも、精神年齢が、9歳だって言われる。

 そのことに、抵抗感が無いわけではない。何故か。

 慣れたから。

 現実に、慣れたから。


 よく、馬鹿にされる。黙っているだけの木偶人形。

 何が、いけないの?

 私が悪いことをしましたか?

 とめどなく、溢れる気持ち。もう、何がしたいのかもわからない。


 人を救うため、救済の職業を選んだ。だが、現実を知った。その現実に、私の心は折れかけた。

 でも、そんな時に、とても素敵な人と出会った。女の子みたいな、男性。

 とても、優しくしてくれる。馬鹿にもしない。

 だけど、その人は人気者。私が話しかける権利なんてない。


 私を縛る、言葉。権利。権利が無い。この言葉に、どれだけ苦しめられてきたか。

 権利が欲しいよ。生まれてきてよかったって。なんでだよ。ちくしょう。私は幸せになっちゃいけないのかよ。ちくしょう。


 本当に死にたい人は、死にたいなんて言わない。私みたいな境地に陥るんだ。


 もう、いいか。


 この境地。それを、優しくしてくれる彼に、聞いてみた。


「身体がスムーズに動くよね」


 そういう返事を貰った。

 その時、私は思ったんだ。この人を諦めちゃいけないって。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ