「プパンガン頑張る!」の巻。
貧乏貴族の五男坊であるプパンガンは、家督を継ぐ可能性もないので、家を出る事にした。
学園時代の友人たちから、勇者団に誘われたのだ。
代々武勇のない貧乏貴族テンガ家であったので、両親は喜んだ。
「しっかり頑張り、世のために尽くすのだぞ」
父親はそう言い、家財を売って作ったお金を五男坊に渡した。
こうして、プパンガンは大志を抱き、友人たちと共に旅に出た。
「今日も、しっかり荷物持ちを頼むぞプパンガン」
「腹が減った。何か食う物を買って来いプパンガン」
「あの女を口説いて連れて来い、プパンガン」
悪党を捕まえるでなく、魔獣を退治する訳でもなく、友だちはプパンガンをコキ使い続けた。
ぼーーっと育ったプパンガンだったが、さすがに、
「これ、利用されてるだけだよな」
「ぼくのお金が目当てで、誘ったんだ」
「友だちでもなんでもなかったんだ」
と、気がついた。
プパンガンは勇者団を黙って抜ける決意をして、一句読んだ。
「仲間意識 飽きし今かな プパンガン」
季語が無かったので、自由律俳句とした。
その後、山間僻地で行き倒れたプパンガンであったが、身ぐるみも剥がれず、中年夫婦に拾われた。
その夫婦の娘と結婚し、プパンガンは人知れず幸せに暮らしたそうである。
めでたしめでたし。かなあ?
(仲間意識飽きし今かな)
なかまいしき、あきしいまかな!!
お読みくださった方、ありがとうございます。
今日、「魔人ビキラ」の最終回を投稿したんだけど、「完結」処理をするのを忘れてしまった。
ジタバタしたが、やり方が分からず、もう一話、オマケを投稿して、今度こそ「完結」処理をする事にした。
そしてその「オマケ」話だが、ないのである。
在庫は尽きたのである。
「ビキラ外伝」でも投稿するつもりだ。いつか……