「美しき図形」の巻
囲碁の棋士、筒紫八段は、敗戦濃厚であった。
対戦相手は天才と称される若き定城五段である。
(この老兵を踏み台として、この若造はさらに高みへと昇ってゆくのであろう)
もはやツツムラサキ八段は、踏み台の実力もなかったが、そう考えていた。
(しかし、ただでは踏ませぬ!)
実力的には、踏み台と気がつかずに跨がれて終わる場面であった。
(老兵の意地、とくと見るがよい!)
(すでに布石は澄んだっ!)
鬼気迫る表情で、形を整えてゆくツツムラサキ八段。
「ツツムラサキ八段は、負けを覚悟されたようですね」
と、大盤解説の若き棋士。
だが、対局室では、異変が起きつつあった。
(この石を取っては、ツツムラサキさんの築いてきた美しき図形が崩れてしまう)
天才、サダシロ五段の手が止まっていたのだ。
(出来れば、ツツムラサキさんのこの機関車図形を壊さずに勝ちたい)
(わたしは自他共に認める天才。なにか他に勝つ手があるはず。考えろ! 探せ! 天才のわたしなら出来るはず!)
鉄道マニアたるサダシロ五段の弱点を突いた、ツツムラサキ八段の作戦が功を奏しつつあった。
サダシロ五段は勝利を目前にして、深い深い長考に沈んだのであった。
(D51囲碁で)
でごいち、いごで!!
お読みくださった方、ありがとうございます。
お前、囲碁知らんやろ! と言われそうですが、その通り!
吾輩はご存知ありません。
しかし、知らないからと言って書かなければ、せっかくの回文がっ!
他に書きようがあったかも知れませんが、当時(去年の9月頃?)の吾輩には、コレが精一杯だったのです。
アイデア的に無茶苦茶なので、「なろう」らしくて良いや、と居直っております。
明日もまた、「続・のほほん」を、お昼の12時前後に投稿予定です。
ほなまた明日、続・のほほん、で。




