「オサムのお見合い」の巻
オサムくんは羽織袴で、お見合いをする事になった。
「嫌だ!」と言ったのだが、
「相手のお嬢さんは、着物姿で来て下さるのだから」
と、両親は譲らなかった。
(今までブラブラして迷惑をかけて来たし)
と、オサムくんも、強く反対し難い立場にあった。
「下着はもちろん、褌だよ」
と、両親は言った。
「えーーっ。トランクスでずっと来たのに。嫌だよ!」
またしても反対の意を表わすオサムくん。
「羽織袴にはフンドシ。これはもう、三種の神器よ」
と、母親。
「そうだ。勝負下着はフンドシと決まっている」
と、父親。
「ワシもそうだった。そして今のオサムがあるのだ」
「まあ。そこまで言わなくても。お父さん」
と、頬を赤らめる母親だった。
結局、言い負かされてフンドシを締めるオサムくん。
「さあ、しっかりね!」
ぐっ! とフンドシを股に食い込ませる母親。
「うごっ!」
と呻くも耐えるオサムくん。
「頑張れオサム。今度こそモノにするんだ」
さらに、ぐぐっ! とフンドシを食い込ませる父親。
「ぐひ!」
と悶えるも耐えるオサムくん。
「さあ、これでもう。未来の婿殿だ」
両親は喜んだ。
多少ガニ股になりながらも、オサムくんは見合いの席に歩いて行くのだった。
書くまでもないが、股間の食い込みが気になって、見合いの席で何を喋ったのか覚えていないオサムくんだった。
オサムくんと食い込みに幸あれ!
(食い込むが婿行く)
くいこむが、むこいく!
お読みくださった方、ありがとうございます。
余談ながら、私はフンドシを締めた事はない。
そんな事でよく書いたな?!
と言われそうだが、エイリアンや幽霊も会ったことがないし、地球が終わるのも見た事がないけど書いているので、何も問題はないと思う。
明日も「続・のほほん」を、投稿する予定です。
時間は、夕方の5時前後になるかと思います。
ほなまた、明日。続・のほほん、で。