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「結婚記念日」の巻
銀婚式とは、結婚二十五年目の事である。
貧困のままに迎えた。
結婚記念日は色々ある。
三十年が真珠婚式。
三十五年が珊瑚婚式。
四十年が紅玉婚式。
四十五年が蒼玉婚式。
そして五十年目は金婚式だ。
まだ迎えていないが、四十五年が過ぎたのだから、五十年も無事に迎えたいものだ。
おそらく貧困のままに過ぎるのだろうが、死ぬよりは良いかも知れない。
そして言っておく。お金はあるに越したことはない。
かの安部公房も、結婚したものの作品は売れず、夫婦して丸一日何も食べるものがなくて、友人の家に転がり込んだと言う。
食べ物を求めて。
お金より、友人こそが大切なのかも知れない。
友人は、あるに越したことは、ない。
(貧困銀婚日) ひんこんぎんこんひ。
(貧困金婚日)ひんこんきんこんひ。
お読みくださった方、ありがとうございます。
明日は、回文オチ形式のショートショート
回文妖術師と古書の物語「魔人ビキラ」を投稿します。
たぶん、夕方の5時前後になるかと思います。
ほなまた明日、魔人ビキラ、で。