「リコさんの運動会」の巻
ユウマ君のおかあさんの、リコさんは賭け事が好きだった。
今日の運動会も、一緒に見ている夫に内緒で、賭けの対象として楽しんでいた。
リコさんは、賭け事に凝る女性なのだ。
次の競技は、我が子ユウマも出場する25メートル走だった。
(ユウマは第2レーンか。隣の第3レーンは、ウチにもよく遊びに来るツカサ君ね)
(よし、2-3で行こう!)
ユウマ君たちの番になり、わずかなフライングがあったが、そのままレースが続く25メートル走。
(おっ。フライングもかまわず、スタートした。さすがは小学校競技!)
(行けっ、ユウマ! フライング・ツカサを追い抜け!)
そしてその通り、ユウマ君はツカサ君を追い抜いた。
リコさんは大喜びだ。
(来たーーーッ! 2-3! 2-3だ! 今日、初めて当たった!!)
しかし、ゴール寸前で、ユウマ君は隣のツカサ君を巻き込んで転んだ。
(あーーっ! 人生、七転びそのまま!)
硬直するリコさん。
凝り性ではあったが、実ることの少ないリコさんの人生だった。
(くそう。今日も全敗か?! いやいや、まだ競技はある!)
リコさんは早くも気を取り直し、次の競技に人生を賭けるのだった。
(凝り固まるまたかリコ)
こりかたまる。またか? りこ!
お読みくださった方、ありがとうございます。
本日は、気まぐれの二投目。
明日の木曜日は、投稿はお休みします。
明後日の金曜日は、「魔人ビキラ」を投稿予定。
ほなまた、明後日。魔人ビキラで。