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回文オチで、ポン!「続・のほほん」  作者: にれ たつや
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「多士済々」の巻。その他

「多士済々(たしさいさい)」の巻


  ゲルマニアとは、古代ローマ時代の地名である。


現在の、デンマーク、ドイツ、チェコ、スロバキア、オランダ、ポーランドとほぼ(かさ)なるほど広大な土地だ。


そして当然、沢山(たくさん)の動物が()んでいた。

  もちろん、人間も(ふく)まれた。


  その多士済々な動物たちを仕切っている狼たち。

「はい、種族ごとに並んで、並んで」

「争いがないように、きちんと棲み分けをするんだから」

「こらっ。そこの毛無しの二本足、どこの列にも割り込むんじゃない!」


そして、脆弱(ぜいじゃく)だが悪知恵の働く毛無しの二本足は、すべてのゲルマニアに蔓延(はびこ)った。



(アニマルゲルマニア) あにまるげるまにあ



    ***    ***    ***



「スニーカーの恋」の巻


そのスニーカーは、主人に()かれて一緒に商店街をブラついていた。


  主人が、ある店のショーウィンドウの前で立ち止まった。

そして、目の前のマネキンが履いている婦人靴に恋をするスニーカー。


「お嬢さん、一緒にブラブラしませんか?」

スニーカーはガラス越しに声を掛けてみたが、婦人靴はツンと澄まして何も答えなかった。


  主人の方は、そのボブヘアのマネキンに恋をした。

「お嬢さん、デートして頂けませんか?」

「ええ。もちろん喜んで」


何処(どこ)にしましょう? 遊園地はいかがですか?」

「一緒にコーヒーカップに乗って下さいますか?」

「メリーゴーランドも良いですねえ」


  主人の妄想は(とど)まる所を知らず、

「またいつものトリップが始まった……」

  と、気がつくスニーカー。


スニーカーは、ぼんやりと婦人靴を眺めながら、トリップの決着が着くのを待った。



(ブラつく靴、ラブ)

ぶらつくくつ、らぶ!!




お読みくださった方、ありがとうございます。

明日は、「ビキラ外伝」でお会いしませう。

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