表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
回文オチで、ポン!「続・のほほん」  作者: にれ たつや
241/276

「トンネルを抜けると」の巻

その凶悪犯は、トンネルに逃げ込んだ。

  名をハンジと言った。


雪国への、長い長いトンネルであった。

「へへっ、この国境の長いトンネルを抜けると、雪国でい!」

  凶悪犯ハンジは安堵(あんど)して、そんな事を言った。

「逃げ切ったぜ。チョロいもんだ、平和ボケの国なんてよ」


だが、天知る地知るチルチルミチル。

どっこい、そうは問屋が(おろ)さなかった。


「ワイの国で勝手な真似(まね)しくさって! 何が全国無銭殺人 行脚(あんぎゃ)じゃい、アホンダラ!」

  山は怒っていた。


トンネルを抜けてハンジは驚いた。

「な、なんでい?! なんで元に戻っちまってるんでい?!」


「お山そのものが関所になってるんや」

「この国の良心なんや、お山は」

「お前みたいな凶悪犯を、お山のトンネルが、許すはずがないんや!」

ハンジが出て来るのを待っていた警官たちが、口々に言い、笑った。


「畜生、山の野郎、てめえらとグルだったのかっ?!」

「違うな、ハンジ。グルやないで」

  否定する警官。

「正しくは、『グルっと』や!」



(トンネルが曲がるねんと)

とんねるが、まがるねんと!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ