「たて笛教室」の巻。ミチコとタカシ編
近くのカルチャーセンターで、縦笛を習い始めたミチコとタカシくん。
「うーーん、ミチコさん、もう少し肩の力を抜いて」
仏の善右衛門の異名を持つ講師をも、イラっとさせるミチコさんの不器用ぶりであった。
カルチャーセンターの発表会では、生徒全員で「春の小川」を披露しようと思っているゼンエモン先生だったが、
(このままでは危ないっ!)のだった。
(この美人だが不器用な若妻ひとりのために、吾輩の大切なデモンストレーションが台無しになろうとしている!)
(破門にするか?! いやいや、それでは吾輩の教え方が下手だということになろう)
頭を抱えている講師を見かねて、夫のタカシくんが、
「妻は、マイ縦笛なら、抜群に上手なんですよ、先生」
と言った。
「おお、それならそうと、言ってくれれば。もちろんマイ縦笛オッケですよ。吾輩が売った縦笛にこだわる必要はありません!」
「あっ、そうだったんですか?!」
ミチコさんはそう言うと、念のために持って来ていた笛をバッグから取り出した。
しかし、それはそれで鮮かすぎてミチコさんが、一人だけ浮いてしまった。
(い、いや上手に吹けている。上手すぎる! 吾輩など足元にも及ばない。やっぱり破門だっ!!)
ミチコさんは、紫色のオーラを撒き散らして、神的、いや悪魔的な演奏を見せたのだった。
角の生えた、八重歯の異常に長い行商人から買った笛の魔力によって。
(出来てます魔笛で)
できてます! まてきで!!
明日、火曜日はまた「続・のほほん」を、朝の7時前後に投稿予定です。
以下の作品が完結済みです。
「風骨仙人の旅路」全4話。
「異物狩り」全4話。
回文ショートショート童話「のほほん」全111話。
よかったら、覗いてみて下さい。
ただ今連載中は、本編「魔人ビキラ」。外伝「魔人ビキラ」。「続・のほほん」。
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ほなまた明日、続・のほほんで。




