「フグ鍋」の巻
「毒喰らわば皿まで」
と言うコトワザがある。
毒を喰っちまったので、もう、ヤケクソだ。皿も喰おう。
ベロンベロンに舐めちまえ。
ああ、毒汁が美味い!
みたいな話だ(諸説あります)。
「えっ? このフグ鍋、肝も入ってたの?
食べちゃいけない部位だよね?
出しちゃいけない部位だよね?
オレも食べるって、言ってないよね?
なんで入れたの?!
青酸カリの千倍の猛毒なんでしょ?
フグの毒って?!」
「つい、ウッカリ……」と、店主は答えた。
客はヤケクソで、鍋も食べてしまう事にした。
コトワザに従ったのである。
こんな事もあろうかと、鍋は食べられる素材で出来ていた。
「あっ。オレ、フグの毒と言うより、食べすぎて死にそう」
食中毒ではなく、過食死。
店主の狙い通りであった。
「中毒死ではない!」と言い張れると。
(鍋食べな)
なべ、たべな!!!
お読みくださった方、ありがとうございました。
明日も、「続・のほほん」を投稿します。
隙間時間に、のほほん。
無駄な時間潰しにのほほん。
ふと気が向いたら、のほほん。
のほほん、のほほんのひととき。




