「ロボット研究会」の巻
「ロボット研究会」は、「ロボット部」に昇格するべく、ロボットバトルに挑戦する事になった。
教師側の作ったロボットに勝ったら、ロボット研究会は晴れて「ロボット部」の看板を上げられるのである。
「今度こそ『部』の看板を頂く!」
奇声を発する研究会会長。
「ふ。『あ号』も『い号』も、たわいなく倒されたのに、懲りずにまた挑むか。ロボット研究会」
トーキョー電脳大学メガメカトロニクス学科を、首席で卒業した教頭は笑った。
「今度の『う号』は、今までと一味も二味も違うんだ!」
会長が言い返した。
そして、土俵に置かれるズングリとしたタマゴ型のロボット。
「これが今回の私の、対ロボット研究会ロボ・ウルトラギガデストロイド・アーマゲドン改だ」
ぶっとい腕、たくましい脚、ごっつい胴体、怖い頭部。
そして『う号』の三倍近い背丈。
「ふん。な、なんだそんなもの。大きけりゃ良いと思ってるな」
「もちろんだ。相撲対決だぞ。質量があるほど有利に決まっておる」
「はっけよい!」
の校長の声で始まるロボット相撲。
「残った残った残った!」
押し出されまいと、四角い土俵を丸く走り回る『う号』。
「おのれ、ちょこまかと!」
焦る教頭。
「はっはあ! 今までと違うって言ったろう!」
調子に乗る会長。
ぶっとい腕に捕まっても、ジタバタ足掻いて逃げてしまう『う号』。
ロボット相撲は、
「押し出されたら負け」
のルールなので、投げられても蹴り倒されても起き上がって立ち向かう『う号』。
「今までの分を取り返すぞ! やっちまえ『う号』」
「ぬぬぬ! かくなる上は最後の手段! 行け! アーマゲドン改!!」
「爆発なんか無しだぞ!」
今度は会長が焦った。
「そんな事はせん!」
アーマゲドン改は、体当たりで『う号』を土俵外に吹き飛ばした。
「ひっ?! な、なんでそれを先にやらないんだよっ?!」
「ハラハラドキドキが面白いんだよ、会長。じゃあまたな」
「くっ、くっそう。アーマゲドンシリーズ、いつか必ず倒してやるっ!」
ロボット研究会の会長は、進学希望をトーキョー電脳大学にした。
教頭の目論見通りだった。
ちなみに、『う号』のフルネームは、下記の通りだ。
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(動きがあると共に元取る足掻き号)
うごきがあるとともに、もととるあがきごう!!
お読みくださった方、ありがとうございます。
明日も、「続・のほほん」を投稿します。




