「砂場にて」の巻
見事な砂絵だった。
「砂でここまで描けるんですね」と、Aさん。
「どう見ても茄子だ」と、Bさん。
「焼きナスにすると美味そうだ」と、Cさん。
その砂絵師は、ナスしか描けなかったが。
(砂絵茄子) すなえなす!
「大きな砂山ですね」と、Aさん。
「砂場一杯に見事なものだな」と、Bさん。
「でも、なんでナスの形なんですかね?」と、Cさん。
(砂山や茄子) すなやまや、なす!
「今度は『ぬりかべ』ですか?」と、Aさん。
「砂で出来てるから、『砂壁』だよ」と、Bさん。
「分かった。砂かけ婆が作った砂ぬりかべ!」と、Cさん。
作者名が、「ナス」になっていた。
(砂壁か茄子) すなかべか? なす!
「砂場に砂時計か。平凡だね」と、Aさん。
「でも、砂が動いていますよ。動きのある作品は初めてだ」と、Bさん。
「形はやっぱり茄子型なんですね」と、Cさん。
(砂時計けど茄子) すなどけい! けど、なす!!
お読みくださった方、ありがとうございます。
明日も「続・のほほん」で、お会いしましょう。
「召しませ!『蛮行の雨』転生したら場違い工芸品にされたって本当ですか?!」
は、ゆるゆる同時連載中。コメディ系の異世界転生物です。
今週は、木、金、土、日曜日に投稿予定しています。
よかったら、読んでみて下さい。




