「カルタ部の苦悩」の巻
「痛くもない腹を抉られる」
「蛙の面に水虫」
「馬のミミズに念仏」
「パロディかるた」を作る事になり、札の中身を考えている鳥札高校のカルタ部部員たち。
「カルタ取りをするだけの部なのに、なんで札の中身を考えなきゃいけないんだよう」
会計のスズキ君がボヤいた。
「部員勧誘のためよ。頑張りましょう。ねえ、部長」
副部長のサトウさんが言った。
「帯に短し便所は長し」
と、部長のタナカ君。
「溺るる者は、笑笑をも掴む」
と、サトウさん。
「あっ。『お』の札がダブった」
と、スズキ君。
「囮札よ。『恩をオフで返す』」
「金玉持ち喧嘩せず」
「あっ、絶対、没収されるヤツ。しかも男女差別だわ。金玉ゴーホーム!」
「雨降って乳首固まる」
「それ、『なろう』って投稿サイトで、『ビキラ』だか、『のほほん』だか言う作品で見た気がするわ」
「怪我の光明寺大三郎」
「なにそれ?」
「『怪我の功名』のパロディだよ」
「言えば良いってもんじゃないよ、スズキ君」
「爪に放火する」
「爪に放屁する」
「火がどっか行ってるじゃないの! 却下っ」
「三人寄れば、文句の知恵」
「『なくて難癖』」
「それも『ビキラ』にあった気がする」
「腹は減っても戦は出来る」
「いやそれは、戦争を増長させる事になるから、駄目よ。タナカ部長」
「『骨折り損のくたばり儲け』」
「それも『ビキラ』って作品で見た気がする」
「こんな下らない事を書いてる投稿作品があるんだ」
「なんでもアリな投稿サイトだから」
「じゃあ、そのサイトにパクりに行こうよ」
「そうしよう。もう、頭が痛い」
こうして『パロディかるた』はなんとか完成したのであった。
部員は増えなかったが。
(カルタは足るか)
かるたは、たるか?!
お読みくださった方、ありがとうございます。
すべて新作の「パロディことわざ」で作ろうとしたんですが、無理だったので、居直って「魔人ビキラ」で使用したものも混ぜました。
作中、「頭が痛い」は、実体験です。
左前頭葉がズキズキしてきたら危険信号w。
明日も、
「続・のほほん」を投稿します。




