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進化した蝿と受け入れた金色《こんじき》の鳥

プロットって…………なんですかね…………?

「で?君はただ巻き込まれただけど?」

「はい……、ソウデスネ」


俺は今、まだハエ男が倒れている部屋にいた、

そして、かんぬき隊長から尋問という名の質問を受けていた。


「あぁ、それとさっきの礼もせねば、」

「はい?」

「この度は私の部下を助けて頂き誠にありがとうございます」


そう言うとかんぬき隊長は深々とお辞儀をした。

なぜ?と思ったが、そういえばハエ男からのハエ砲とかから男性の隊員を助けたりしたかなぁ?

と、頭の中で出来事を反復していた


「いえいえ、とんでもない!こちらこそ助けて頂きありがとうございます!」


俺もかんぬき隊長に頭を下げる


そう話していると───


『こっちか!』


と、部屋の外からまた数人の足音がバタバタと聞こえてきた。

ガラガラと扉が開かれると、部屋の外から白衣を着て、ガスマスク?をした科学者?みたいな人達が10人位入ってきた。

ここそんな広くないよ、狭いでしょ


「すみませんかんぬき隊長、いきなり収容者が逃げ出して迷惑をおかけして───」


1人の科学者が閂隊長に頭を下げる


「いやいや、大したことは無いよ、こうしてまた拘束できたからな」


そう閂隊長と科学者が話している間に、他の科学者達がせっせとハエ男の拘束に勤しんでいた。


青時あおとき上等総合科学員長!こちら【No.6】の拘束終わりました!」


ハエ男を拘束していた1人の科学者が、閂隊長と話していた科学者にそう言うと


「ありがとう、藍堂あいどう君、それでは我々は地下7階に戻るとするよ」


閂隊長と話していた科学者はそう言い、踵を返した


「ああ、ありがとう」


そう閂隊長も言った


科学者達が出ていった後、入れ替わりのように50代位の男性が急いで部屋に入ってきた。

あ、この人確か───


「大丈夫だったニネ!」

「あ!お父さん!」


自分の娘を見ると急いで抱き寄せる。

ええなーなんかホームビデオ見てる感じで


「閂隊長、この度は私の娘を守って頂き感謝するっ!」

「いえ、清水さん、貴方の娘さんを守ったのはこちらの青年ですよ」


そう言い、閂隊長は俺の腕をガシッと掴んで引き寄せる。

清水さん?は驚いた表情を浮かべる

デスヨネー、こんなワケわからん一般人がどう娘さんを守ったかなんて、実は当の本人も分かってないんスよ、驚きますよねーハハハ……


そんな事を思っていると──


「そうか、君があの───」

「?」

「いや、ともかく本っ当に娘を守って頂いてもう何をお礼したらいいか」

「いえいえ、そんなお礼の為に助けた訳じゃないですし───」


清水さんは俺の両肩をガシッと掴んでお礼を言ってくる


「そうだ、もし君がよかたったら───」


清水さんが何かを言いかけた時、


「あー、感謝会やってるとこスマンがちょっとええか?」


入口から声がした


誰だ?と振り向くと──

そこにはタブレットを脇に挟んだ小豆色のボサボサした髪の長い女性が居た

(白衣を着ているのでさっきの科学者達と同じ部類?)


「そこの少年」

「少年では無いですが!?」

「君、ちょっとココで【アクセス】してみて」


地面を指差しながらそう言う


「は?なんで──」


そう言いかけた時、突然廊下から悲鳴が轟いた


急いで閂隊長や部下達と廊下を出るが何も無い、

なんだ?と思っていると閂隊長が、


「下のフロアか?」

「護送中に何かトラブルッスかね」


賛義が後に続く


「どーせ【No.6】でも起きたんだろ」


白衣の女性が言う


「とにかく急ぐぞ!賛義と青年と博士は私と一緒に!大町と真呼と響子は清水さんに付いててやれ!」

「「「「了解!」ッス」〜」です」


そう言うとそれぞれ別れる


「聞こえた声からして1つ下のフロアだろう」

「1つ下のフロアには何があるんですか?」

「確か第1資料室と第2資料室だった気がしまスね」

「そうだよ〜」


階段で降りる時に下から1人の科学者が急いで上がってきた


「ああ!良かった閂隊長!今下でハエ男が……!」


マスクで分からないが多分泣いている


「ああ、分かっている、君も早く逃げるんだ!」

「はい!」


科学者がその場を立ち去って行く音を聞き届けると、急いで下に向かう


地下5階に着いた時、嫌な臭いが廊下中に漂っていた。

コレは──


「下がっていろ」


閂隊長が銃を構える

それに続き賛義も地面に手を置き

「アクセス!」【アクセス:砂丘】!


腕に砂を纏わせる


視線の先の生えは、先程までのハエ男では無かった、

体格がひと回りもふた周りも大きく、羽を動かす度に空気が振動する


「ヤバいな、博士、奴の今の情報値は?」


そう閂隊長が白衣の女性に言うと女性は脇に挟んでいたタブレットをハエ男に向かって写真を撮るように構える


「あー、聞きたい?」

「ああ、どうなった?」

「もったいぶらないで教えてくださいッスよ〜」

「IV113」

「…………」

「…………」


閂隊長が黙り込み、賛義に至っては気絶寸前だった


「いやー死を前にした生物って怖いよね〜」

「いや何呑気な事言ってんスか!IV113!?いやいやいやいやおかしいでしょ!」


賛義が必死に抗議する

が、

その中でハエ男はこちらに気づき睨んでくる


「あのー……、IVってなんですか?この無知無能な一般人にも教えて欲しいなー……、なんて……」


この中で唯一着いて行けない俺が質問する


「"インフォメーション・バリュー"詰まるところ【情報値】の事だよ、英語の頭文字を取ってIV、分かった?」


白衣の女性が言う


「あ、はい分かりました、でもその『値』ってそんなに高いんですか?」

「いや、高いも何も俺が今まであってきたヤツ最高でIV86ッスよ!?」


賛義が泣きながら言う


その中でもハエ男は増殖して────

増殖!?

え?いや、一体なはずだろ!なのに───

ひぃふぅみぃ……

五体???

いやなんで?


「成長するのが早いね〜蠅だから」

「あっ!」


そこで俺はようやく気づく、ハエ男の周りには拘束していた科学者達の死体が転がっており、そこに卵を植え付けたのだ。


「あー俺もう無理っス、無駄っス、逃げましょ?閂隊長、俺、最後に食べたのが消費期限切れの食パンとか俺嫌っスよ」

「心配するな賛義、俺はカビが少し生えたアンパン食ったぞ」

「そこはいいんスよ!」


ギャーギャーと賛義が暴れ出す


すると───


ブォォフォォォン!


と、俺らの頭の上を黒い大きな塊が通過していく。


『オ、オレハ、アイツノ、、、オォオォ!』


声がダブって聞こえる

というかあのハエ男が言っている【アイツ】ってなんだ?


「とにかく賛義!腹ァくくれ!」

「うわぁぁぁん!」


閂隊長と賛義がハエ男達に向かって走り出す、

まず賛義が【砂丘】の砂の力で隊長の前に砂の堤防を作り、そこの影に隊長が隠れる。

賛義は渦巻いた砂を拳に収集させ、ピンを抜いた爆弾と一緒に砂弾を発射させる。

一連の賛義の流れを見た隊長は砂の堤防から身を少し出して一緒に爆弾を投げる

すると───


ドォン!


と、一体のハエ男の前で起爆し、一体のハエ男が爆散する。


「スゲー……」

「ねぇねぇ、少年、関心してるようだけどちょっといいかな?」

「はい?なんでしょう」

「実は───」


ドォン!

と2回目の爆発でもう一体は仕留めきれなかったものの、腕などが飛び、よろけるの目の端で見えた


「───って事で、【アクセス】してくれないかな?少年」

「……………っ」


言葉に詰まる

が、

まあ【アクセス】したくないっていう心構えを持っている訳では無いので


「わ…かりました、やってみます」

「そうそう♪それでいいんだよ少年、コチラとしても珍しいデータが取れるからねぇ」


目の前に向き直り、ハエ男達や戦っている隊長と賛義を見る


「スゥーーー、ハァーーー」


そういえば今何時だろ、地下だから分からんな、というかあの日からどれくらい経ったのだろう、地下だから分からんが


「では、行きます!」


腕をまくり、地面に手を着く、そして思い浮かべる───

自分を


「アクセス!」【アクセス:迦楼羅カルラ】!!!





















??:清水しみず 興福こうふく

ニネちゃんのお父さん、まあ、後々どういう人かわかるで


【IV】

前紹介した【情報値】の略、内容は変わらず。


【クラス《層》】

【クラス《層》】とはその本の【IV】や、物語の内容によるクラス分けの事、

1~130までが【下等ルーザークラス

例:『アント』『ウォール』等

131~200までが【上等ウィナークラス

例:『止める《ストップ》』『ライオン』等

201~は、未だ発見されていないが、【支配者ルーラークラス】とされている。

例:『???』『???』等

ついでに、中にはこれらに属さない【神話レジェンドクラス】という物があるが、【神話レジェンド】と言えど【下等ルーザークラス】と同じで弱いものから、【支配者ルーラークラス】と同様の力のモノもあるという

例:『迦楼羅カルラ』『???』等

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