表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/74

病院、泡、そして───

ゴジラ-1.0観たんですが、アレは見た方が良いですよ。今作のゴジラは暴虐的で今までのゴジラとは一味違う感じで面白かったですよ。


んな事を考えながら更新です。

ピーー ピーー ピピッ ─── ツーーー


「死んでたの!?」


ガバッと布団から起き上がる。


「───って、アレ?」


辺りを見回すと、そこはどうやら病室らしい。

自分は病院の清潔なベッドの上にいて、いかにも病人が着る白い患者服を着ていた。

ベッドの周りにはカーテンが引かれているが、角らしく、左側に窓がある。外は明るいので、もう朝か昼だろう。


左腕を見ると、点滴用の針が挿入されていて、その先を見ると、点滴と心電計があった。


「え、私本当に死んだんじゃ」


どうも心電図が赤い表示で一直線が走っている、極めつけには右上に0と赤く表示されている。


「マジで死んでない!?」


────と、思った瞬間、今まで壊れていたのか、ピーー ピーー と正常に作動し始めた。


一種の怪奇現象に出会った気持ちだ。


すると、この病室に誰かが入ってきたのか、病室の扉が開く音が聞こえる。


「────じゃあちょっと聞いてくるわ」


「私もダメ?」


「バカ、知らん奴がいきなり4人も入ってきたらストレスエグいだろ」


「でもこのジャンケン公平じゃ無かったろ」


「いや、公平だね、ちゃんと自分の能力・・で勝ち取ったからな」


「被害者の事情聴取をやるのを勝ち取るとか言うな」


何やら病室の入口に数人の男女がいるらしい。


そしてどうやらこの病室の誰かに事情聴取?するらしい、私以外にも被害者みたいな人が居るのか……。


まあいいや、他の人も話聞かれたくないだろうし、もうちょっと寝てよ。


頭まで布団を被り、そのまま寝ようと────



シャーーー!


自分の所(・・・・)のカーテン(・・・・・)が開かれた。


────え?



「あ、おいニネ、まだ寝てたみたいだぞー」


「えーー?なんか声聞こえたと思ったんだけど」


「じゃあ寝言か、幽霊か?」


「まあ怪物もいるくらいだし幽霊も居そうな感じはするけどな」


怪物───?


「それよりコレどうしよ」


「ソレはこの子が起きてからでいいでしょ」


「この『果汁100%10種のミックスジュース』」


チョイスが絶望的過ぎる───。

しかも100%とか原油?濃くない?え?薄くされてないの?しかも10種って何入ってんの────?


チラリと布団の隙間から病室の扉の方を見ると、男の人が例のフルーツジュースを持って扉の方を向いていた。


いや、材料の中にトマトて、まあトマトはフルーツって聞いた事あるけど………。


幸いカーテンが開く前に頭まで布団を被ったので起きている事は知らないだろう。


もう何も聞かないように目を固く閉じ、頭を強くベッドに押し付けるようにして────





ブクブクブク────。






「うわぁ!!!」


「うわぁ!?」


ベッドに耳を押し付けた時、ベッドの下(・・・・・)からあの泡の弾ける音が────


「────あ」


その音に驚いてベッドから跳ね上がってしまった。

驚いている表情の男の人と目が合う。


うん、なんかめんどそうだ。


パタンとベッドに倒れ、布団をかけ直して───


「うわぁぁ!ちょっ寝るなぁ!」


もう一度ベッドに頭を押し付け───



ブクブクブク──。


「やっぱ居る!」


「何がッ!?」


「ベッドの下!」


「え?ベッドの下?」


また起き上がり、ベッドの下を覗こうとしようとした時───。


「何も居ないぞ?」


え?


見ると、男の人がベッドの下を見ていたが、何も居ないらしい。


おかしいと思い、またベッドに頭を押し付けるが、何も聞こえなくなっていた。


何故?


そう考えようとした時、


「あのー」


男の人が恐る恐るといった様子で私に呼びかける。


「な、なんですか?」


「いや、早いとこ質問とかしないと看護師さんに見つかるから手っ取り早く色々聞きたい。」


「……………いや、どー考えても看護師さん呼ぶ方が先ですよね」


「いやいや、検査で君がどのくらい時間が掴まれるか分からないからな。」


そう言って男の人はメモとジプロックの様なものを出した。


「あ、そうそう、コレお見舞い」


そう言い、ベッドの横にある机に先程話していた『果汁100%10種のミックスジュース』のビンを置いた。


いや、ビンだったんかい!


「それで本題に入るけど─────昨日の夜、何があった?」


ドクンと心臓が大きく鼓動する。


「君は、まあ、トンネルみたいな所で倒れてた所を近隣の住民が見つけてね、それで救急車を呼んでくれたんだ。」


男の人が淡々と昨日の私が倒れたその後を教えてくれた。


「そうそう、あとコレ、」


男の人が持っていたジプロックを差し出してきた。中に入っていたのは────


「ソレは調べた結果、蟹の甲殻の破片だ。しかも大きい物は足の先端だな」


そう、ジプロックの中に入っていたのは、昨日襲ってきた蟹の怪物の甲殻だった。

しかもこの破片、あの泡みたいなモノが砕いた物だ。


「これの事に関して何か思い出す事ってあるかな」


ここはちゃんと正直に言っといた方がいいかな、


「……………昨日の夜、私は──────」


言いかけた途端。


「ちょっと!患者さん起きてるじゃないですか!」


「あ、やべ」


入口に様子を見に来た看護師さんが立っていた。


「起き上がったら教えるって言ったので任せていたのですが」


「すんません」


「事情聴取とやらは患者さんがちゃんと元気になるまで待ってくださいとあれ程言ったのに」


「いやー、その──」


「いいから貴方達はこの病室から1回出て行ってください!」


看護師さんは問答無用というふうに男の人達を追い立てる。


追い出される寸前、男の人がメモを私に押し付けるように渡してきた。


「色々終わったらこれに電話してねー」


それを最後に男の人達は扉を閉められ、(物理的に)見えなくなった。


一旦誰もいなくなった病室に、静寂が訪れる。


というか私以外誰もこの病室居ないじゃん。

しかも、


コレどうしよ。


手元には蟹の破片が入ったジプロックと、男の人が渡してきたメモがある。


「渋川 はる……………?」


珍しい名前な気がする、後、見た感じと話し方?で警察等では無いらしい。


単に趣味で事件解決しようとしてる人達?でも怪物って────


ガラガラガラと病室の扉が開く、


「ごめんなさいね?さっきの人達には注意しといたから」


「あぁ……いえ」


個人的にはもう少し話を聞きたかったがしょうがない。


「……あの、私は後どれくらいで退院できるでしょうか…………?」


そういえば明後日くらいから高校が始まるんだった。しかも本当なら今日は一日中家で『クラウン・パウダー・バランスⅢ』をするつもりだったのに。


「早ければ今日くらいで退院出来そうですよ」


え、早くね?


「貴女、あれだけ出血してたのに傷は小さくて浅かったわよね?だからそこまで検査は必要無いわ」


え?傷が小さくて浅い?


「じゃあ私は先生を呼んでくるので少し待っていてね」


そう言い、看護師さんは部屋を出ていった。


恐る恐る自分の右肩を触れてみるが、痛くない。


本当にどゆこと?


誰も居ないが、一応ベッド周りのカーテンを閉じ、患者服を少し脱ぎ、肩を見てみるが、そこには湿布のような大きな絆創膏のようなものが貼られていた。


本当にえぐられた痕が無い────?

でも昨日の夜は確かに抉られた程の痛みがあったのに。


すると、ガラガラと病室の扉が開く音が聞こえた。

急いで患者服を着直す。


シャーーとカーテンが開かれる。そこには天然か分からないが、少しアフロがかった髪をした若い男性の医者がカルテを持って立っていた。


「うん、体調は大丈夫そうだね」


「……あ、はい……どうも」


一応言っておくが、モネは人見知り(シャイ)だ。先程春八と普通に喋っていたが、アレは泡の音が聞こえた事によって跳ね上がった勢いで事が勝手に進んだ、という事らしい。


「うーん、経過観察の為に後数時間───いや、やっぱいいや、もう退院していいよ」


私の右肩をじっと見てそう言った。


「え?」


流石に雑過ぎない?


「じゃあ下に君の母親が居るから手続きしてくるね」


「え?いや、え?」


そう言い、医者は病室から出て行こうとした


「あ、そういえば」


医者は持っていたカルテから1枚の紙を見せる。


「ちょっとした視力検査をしてみてもいいかな」


「…………………はい?」


「いや、僕は眼科医じゃないんだけどね」


じゃあ何故?と聞こうとしたが、もう始まっていた。


「あ、ちゃんと片目は隠してね?」


言われた通りにまずは左目を片手で隠す。


「じゃー最初はコレ、」


「下?」


「コレは?」


「右……です」


「うーん、じゃあコレは?」


「上……………ですね」


すると医者は驚いた表情をする。


「じゃあ反対の目も同じように」


今度は右目を隠し、同じように検査をした。


「ほう」


医者は視力検査用の紙をカルテにしまい、ベッド横の私のメガネ(・・・・・)を持って見せる。


「君、あまり自分の度の合わないメガネは掛けない方がいいよ?じゃないと逆に目が悪くなるからね」


「え?」


そう言い残し、病室を颯爽と出て行った。


自分の目を触れる。


「……………嘘」


世界が、鮮明だ。


─────────


今私は病院の屋上に居た。


あの後、看護師さんが1回外の空気でも吸ったら?という提案を聞き、入院している人は出入り自由(と言っても8時から17時までだが)の病院の屋上に行ってみた。


「………凄い、綺麗だ」


景色が綺麗だ。

手には男の人が置いていった蟹の破片が入ったジプロックと自分のメガネがある。


試しにメガネを掛けてみるが、世界が歪んで見えて、とても気持ち悪い。よく自分これまでこんな度の強いメガネを掛けていたなと思う。


メガネはポケットに入れようとしたが、この患者服にはポケットが着いていないので襟元に掛ける。


そしてジプロックに入っている蟹の破片を見ていると────


「……うん?」


よく見ると破片の口もとに少し液体の様なものが付いていた。


「コレ───」


次の瞬間、その液体が唐突に泡立ち始めた。


「なになになに!?」


驚いてジプロックを地面に落としてしまう。


すると、空が暗くなった─────いや、違う。

別に太陽が雲に隠れたとかそんなんじゃない。コレは────


ピンポイント過ぎる!


すぐにその場を離れると、そこに見慣れた甲殻触手が突き刺さる。


『破壊、殲滅、踏み砕く!ギャシャァァァァァ!』


蟹の怪人は口から泡を吐き散らしながら睨み見る。


すると、ジプロックの中に入っていた甲殻の破片がカタカタと動き、ジプロックを突き破って蟹の怪人の割れた脚にくっつく。


『ようやく───戻った』


コイツはなんだ?


恐れで足が動かない。あの時と同じだ────いや、コレは怖くて動かないんじゃない!地震と同じだ、地面が揺れてまともに立てない!


『僕、俺の記憶。いや?コレはなんだ?いや、誰?いやいやいや!私はっ!』


空気すら振動している。コレは───


そう思うと同時に走り出していた。何かに呼ばれてる気がして。


『僕はっ!私──は、いや!俺がっ!』


後ろで蟹の怪人は頭を押さえ、混乱しているようだ。その証拠に自分の甲殻触手や、脚がまるで自我を持っているように蠢いている。


ドクンと地面くうきが胎動する。


「────あ」


転けそうになり、地面に手を着いた瞬間、空中に放り出された。


『───だ。』


青い空が見えたと思ったらもう病院の屋上を下から見ている。


本当に私、ついてないな。


昨日からといい、貧乏クジしか引いてない、少しは幸福を祈ったって良いよね……………。


お願い助けて(・・・・・・)


って─────


次の瞬間、屋上から無数のがこちらに迫って来た。


何がなんでもトドメを刺すらしい。

私、そんな悪い事して無いと思うケド───


何故かこのままだと死ぬってのに思考が冴えている。このままいけば次は走馬灯でも見るのかな────


泡が私を包み込んだ。


────え?


この光景、何処かで─────


そうだ、私昔に海で溺れた時に見た光景、私の周りにまとわりついた泡が私を置いてどんどん上へ昇っていく、そんな光景。


だけど



今回は私と一緒に──────




【アクセス:バブル】!!!!


こころの中に暖かく、心地いい感覚が広がる。


─────


この泡はどうやら私の味方らしい。私の身体を包み込み、そのままゆっくりと地面に下ろしてくれた。


「あ、ありがと……」


泡の塊にそんな事言うのもなんか変な気もするが、いや、とても変だが、私を助けてくれたのは事実だ、しかもどうやら私が操っているらしいが、この泡にも自我があるらしい。


ここまで来るともう頭の混乱もしない気が───


突然泡の塊が私の前に出て、まるで盾のようになると、すぐに蟹の甲殻触手が泡に突き刺さる。


『ギャシャァァァァァ!』


何故か蟹の怪人はそこらじゅうにヒビが入っていた。


『失敗した?失敗失敗、まだ───────輝けない(・・・・)


さっきから何を言っているのだろうこの蟹の怪人は。


すると、私を守っている泡が私をいざなう、


地面きおくと繋がれ。



と、



「なになに!どゆこと!?」


この泡が出てきた理由も何処から来たのかも分からない!


すると、私の前にあるの泡とは別に、泡の塊が出てきて人型になる。


「めっちゃ細マッチョ」


泡の怪人?は手を地面に着く動作を見せてきた。


あ、さっき屋上で落ちる前に地面に手を着いた事がトリガーだったの?


すると泡の怪人は泡で文字を書き、空中に浮かべる。


《僕が出てきた理由(ほうほう)はそうだが、今は違う》


「え、思考分かるの?」


《そりゃあ僕のご主人様だからね》


「ご主人様って───?」


《僕はご主人様の盾ではあるけど、矛にはなり得ない》


ほこ?」


すると、蟹の怪人は泡の障壁を破壊し、甲殻触手を伸ばしてくる。


に合わない───


《さあ早くっ!》


分からない、分からないけど────


さっきから私を呼んでいる。

この地面きおくから────


思いっきり地面に手を叩きつける。


「あ、アクセスっ!」


いざなわれるまま手を地面に接続アクセス────ダメっ!間に合わな───


目前まで蟹の甲殻触手が迫って───






昨日と同じだ。


また目前(・・・・)で砕ける(・・・・)───


【アクセス:蝦蛄シャコ】!!!!


泡が集まり、人型に変形すると、そこから蟹の怪人と同じような甲殻の怪人が生まれ出た。


〖キシャァァァァ!〗

『ギャシャァァァァァ!』


この時モネは思った。



あ、この2体、頭悪そう───────





























40話前で思ったんですが、新規の読者さん増やす為に少し題名をいじろうかなと思いまして………。

どうでしょうかね?

一応少しいじった題名の方は考え付いているんですがね、この事は聞きたいと思いまして。


【ミニ情報】

【アクセッサー】は自分の本の力から強く干渉される事が稀にある。前回(36話)の【ミニ情報】でもあった通りの事は通常的に起こることだが、今回のモネは【蝦蛄シャコ】の鮮明な眼(・・・・)、に強く干渉され(・・)、目が悪かったが視力がグッと上がった。

ちなみに【蝦蛄シャコ】といえど、このシャコ君のベースはモンハナシャコです。


【ミニ情報】

【概念】によっては成る(例:【迦楼羅カルラ】【ナーガ】【蜘蛛】)、以外に纏う、操る、使役する様な形はあるが(例:【砂丘】【カイコ】【ポルターガイスト】)、使役するなどは、その概念の形が多く、人型等はありえない(・・・・・)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ