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誰ぞ彼

深夜テンションなので続投します

心地よい力が体を覆っていく感覚がくる

このまま眠りにつきたい

が、目の前ではハエ男が拳を振り上げた

ヤバいヤバいヤバい

動けっ、自分の体!!

自分の体を叱咤し体を立たせながら避ける

すると

ガギャン!

と頭の横の壁にハエ男の拳がめり込む

あっぶ!


「早く死ねっ!」


今度はめり込ませた腕を引き抜き、回し蹴りの体制に入った、

今度こそ逃げ場はなかった、腕ならともかく足となれば面が広いので逃げ場がない

死ぬ……!


無駄な足掻きだと知っているが、腕で頭をガードする姿勢をとり目をつぶる

すると───


ガッ!


っと、鈍い音はしたものの、体に衝撃がこない

ふっと目を開けると──

腕のガードによって、ハエ男の蹴りは止められていた。


「な!?」

!?


これにはハエ男も驚いた声を出す

が、それ以上に俺が驚いたのは──

腕が金色になっていた事だ


いや、これは──

自分の腕か?

だって自分の腕がこんなにも──

化け物みたいな──


「チィ!お前もアレか!ヤツに教えてもらったのか!」

「誰だよそれ!」


と言いながら相手の軸の脚を蹴り、距離をとる

が、どっちにせよ後ろが壁なのは変わらない


「なんにせよコレで俺とお前は人を越えたんだよ、喜ぼうぜブラザー!」


そう言いながらこちらに肉薄してくる


「俺は人から離れてねぇよ!」


そう言いながら迎撃態勢をとるが、正直この後どうしたらいいか分からん

ふと視線を感じ、後ろを振り向くとひび割れた背鏡が目に止まる


は?───


そこには渋川 春八と言う人物はおらず、代わりに綺麗な黄緑色の眼をした金色の鳥男が迎撃態勢をとっていた


注意がそれている間にハエ男の強烈なパンチによろける

が、

そんなに痛くない


「どうしたァ!かかってこいよォ!」


今はそんな事に付き合っている暇は無い


「おい!ハエ男!俺の体どうなってる!」

「あ"ぁ"?んなもん金色に光ってる鳥人じゃねえか!さっき自分で【アクセス】しただろうがよっ!」


そう言いながら殴りかかってくる

が、何故か一瞬だけ回りがスローになり、ハエ男の拳を受け止める


「【アクセス】ってなんだよ!」

「知るかよ!アイツに聞けや!」


すると受け止めた拳が小刻みに震え出す

コレは──

ハエ男の腕を上に上げ、横にそれる

すると──


ビィイィンという耳障りな音とともに腕からハエ砲が上に向かって発射された


「あっぶねぇな!」

「避けんじゃねぇよ!」


そう言いながら殴り合うが、相手の拳が当たってもそこまで痛くは無い


すると──


「セイ!」

「うごぁ!」


腹にハエ男の拳がめり込む

空腹の腹にはヤメロ………!

腹に響く……!


そうこうしているうちにだんだん体力がなくなっていく事に気がついた、腹が空いているのもあるが、今日だけで血が無くなっている気がする

もう避ける気力も殴る気力も……、な……い……

ヤバい……意識が……


その時、ダダダダ!っと数人の武装した人影が入ってくるのが見えた


「総員!直ちにけが人2名を保護しろ!」

「ラジャ!」

「そして、【アクセッサー】2名を捕らえろ!『砂丘』!『蚕』!」

「了解っス!」

「了解!」


ん?

すると武装した人影のうち、機械の籠手のようなものをした『砂丘』と呼ばれた男性と、『蚕』と呼ばれた女性が地面に手を着く

「アクセス!」【アクセス:砂丘】!

「アクセス!」【アクセス:蚕】!


んんん?

自分がやった時のように地面に亀裂が走り、底から来る蒼い光に2人が包まれると───

男性の方は手の周りに渦巻いた砂が出現し、女性の方は手がマユのようなものに包まれた。


「久々ッスねー【アクセッサー】が暴れる事件なんて」

「浮かれない!」

「はいはい、厳しいなーマコちゃんは」

「次喋ったらその口、この糸で永久に開けなくさせましょうか?」


そう言うと『砂丘』と呼ばれた男性ははいはいと肩をすくませる


そして──

なにかヤバいと思った時には、砂の渦の中で

体が宙を舞っていた

横を見たらハエ男も『蚕』の糸で体を一重二重に巻き付かれていた


あ───

そしてそのまま気を失った───


「任務完了でス!」

「任務完了」

かんぬき隊長ー、コイツら護送しますかー?」

「そうだな……」


もうハエ男と春八は元の人間の姿に戻って倒れている


「そっちのハエ男の方は確か……脱獄犯だったはずだ」


かんぬき隊長と呼ばれた人がそう言うとと──

隣で小型パソコンの様なものをいじっていたピンク髪の隊員が──


「そうですね、この前千葉の美味しいカツ丼屋の辺りの刑務所から脱走した脱獄犯と同じだと思いまね〜」

「覚え方独特ッスねー」


『砂丘』と呼ばれた隊員が答える


「ならラボに行き、【本】を剥離してから刑務所に戻すか」


そうかんぬきが答えると──


「じゃあじゃあこの子はー?」


と、小柄でマフラーをしている隊員が言う


「コイツは──、もしかしたら『神話クラス』かもしれん」

「どってぇー?」


先程見た体は金色だった、もしかしたら『神話クラス』かもしれん、それとも───


「まあいい、ラボに行けば【本】は分かる、その後はそこで決めればいいだろう」

「オッケェ〜」


そう小柄でマフラーをかけた隊員が言うと──


「じゃあマッコとサッギーは『神話クラス』君の担架ヨロシク!」


『砂丘』と呼ばれた男性と、『蚕』と呼ばれた女性が担架で、春八を運ぶ


その中でかんぬきは──

今回の大亀裂……しゅとなる【本】は見つかっていない、もしかしたら──

そう春八を見送るのであった



場所は少し離れ会社の外


「春八大丈夫かな〜、事故に巻き込まれてないかな〜」


そう心配そうな表情で野次馬の中でスマホを見守る春八の親友──

天津宮 気使はグォォォ!、ギュルルル!と腹を鳴かせていた───












親友:天津宮あまつみや 気使きし

【《???》】

なんか場のムードとか時々壊しそうなヤツだな…


隊員:かんぬき 喜広きひろ

【アクセス:ビートル】

体格が良くて、隊員に好かれるオッサン


隊員:杉田すぎた 真呼まこ

【アクセス:蚕】

スリムでポニーテールしてる真面目系


隊員:釘村くぎむら 賛義さんぎ

【アクセス:砂丘】

ムードメーカーでマコちゃんスキー


隊員:白端しらはじ 響子きょうこ

【アクセス:???】

ピンク髪の小柄端末操ってた子、食べるの大好きだけど全然太らない体質


隊員:大町おおまち 希好きす

【アクセス:???】

小柄でマフラーしてる子、いつも気楽だが、身長が伸びない事と名前に少しコンプレックス

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