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子供向けのお話シリーズ

お月さまが 大好きな 誰か

作者: 日浦海里

お空に浮かぶ

まんまるお月さま


小さくなって

半分になって


もっと減って

三日月になって


最後は綺麗になくなっちゃう


お月さまが大好きな誰かが

毎日毎日少しずつ

お月さまを食べてるのかな


全部なくなっちゃった次の日には

また少しずつ増えてきて


最後にはまんまるお月さま


お月さまが大好きな誰かが

毎日毎日少しずつ

お月さまを作ってるのかな


そしたら

食べたら食べた分だけ

毎日作っちゃえば

ずっとまんまるなのにね


どうして全部食べちゃって

その後はまた

まんまるになるまで我慢するんだろ




それともそれともお月さま

自分で少しずつ隠れてるのかな


写真が少しずつ変わっていくのを

気づいてくれるかクイズがあるみたいに


まんまるおつきさまが変わってくのを

誰か気づいてくれるかなって


いつもお空に浮かんでは

お星さまたちとおしゃべりしてるけど


お星さまとだけ仲良くしないで

わたしたちとも仲良くしたくて


こっちを見てって

遊んでるのかな




小さくなって

半分になって


最後は綺麗になくなって


お月さまが大好きな誰かに

毎日毎日少しずつ

変わっていくのを気づいてほしくて


全部隠れた次の日には

また少しずつ顔を出して


最後にはまんまるお月さま


お月さまが大好きな誰かに

毎日毎日姿を変えて

変わっていくのに気づいてほしくて


そしたら

わたしは気づいているよ

毎日見てるから

いつも変わってるってこと


どうして何度も繰り返し

隠れちゃったり

まんまるになったりしてるんだろ




小さくなって

半分になって


最後は綺麗になくなっちゃう


お月さまのことが大好きな誰かも

お月さまが大好きな、誰かも


ちゃんと

お月さまが大好きだ

って


伝わってるといいんだけどな

伝えたくても

伝わらないってもどかしい


分かっていても

思い通りにならないのが気持ちなんだね

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― 新着の感想 ―
[一言] もう……なんてかわいらしい作品なんでしょう。 確かにお月さま、大好きな誰かが食べてしまったのかも知れませんね。 少しずつ姿を見せるのは誰かが作っているのかも、という発想はなくて、すごく素敵だ…
[一言]  童話や絵本になりそうな。  かわいらしい疑問の中にある、伝えることの大切さ。  読み聞かせた子どもに、『あなただったらどうする?』と聞いてみたくなるような。  そんなお話だと思います。
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