Episode 7 グレイウルフ Lv. 1~11
受付嬢が宿屋に越してきた。
「げっ、受付嬢じゃねーか。朝から嫌なもんみちまったぜ」
「私がどこに住もうと私の勝手です」
「早く私のもふもふさん達を連れてきてください」
こいつぁー、スゲーおねだりだぜ。
ん? ユー、ここに住むの? なんで? どうして? Why?
考えんのめんどくせぇからいいか…
「おいおい、朝から野菜か、しけてんな。そんなんでやっていけんのか?」
「心配ありがとうございます。じゃぁ、交換しましょう」
「とーちゃん! 俺のご飯が盗られたよー!」
「自業自得だろ」
「かー、とーちゃんは厳しいな」
まったく野菜と肉、アンフェアな交換をしやがって。
うまい! 大自然の味!
次からはドレッシングをかけてもらおう…
「今日グレイウルフをテイムしにいくんですよね?」
「男だったらマックス、女だったらベラでお願いします」
早えぇー、俺が捕まえる前に名前をつけやがった。
だが、雄2か雌2を捕まえる事でお前を倒せる。
必ず俺が名前をつけてやんぜー。
待ってろよ!
ウルイチ、ウルニ、もしくは、ウルナ、ウルミ。
受付嬢が真・受付嬢(化粧)になるまで時間を潰してから、ギルドで指差し受注した。
「行ってくるぜ」×5 「朝聞きました (怒)」×5
最近、受付嬢の人気が落ちているのか高速周回が可能になった。
あっぱらっぱぁー! (バカみたいにダッシュできる合言葉だ)
チビ犬ごとき楽勝!!
そう思っていた時期もありました。
はえぇー、人より速く走るじゃあないか!
真剣勝負で手を抜くなんて相手に失礼。
ならば、ダブルあっぱらっぱぁーだ!
あっぱらっぱぁー! (あっぱらっぱぁぱぁー!)
武器を持ち、馬鹿になり、全力疾走で犬を追い回したが、無理!
選択肢、カモンッ!
A. 野生犬に手を差し出して、噛み付かせた。非常に痛い。後悔した。
B. 石こそ至高。石しか勝たん。一匹殺したら、群れと戦うことになった。よろしい、戦争だ! (*寿命1→『投擲』)
C. 武器屋でボウガンを買ってきた。お手軽兵器は素晴らしい。(*寿命1→『弓術』)。(BAD END)
D. 何日も何日も犬を追いかけ続けた。遂には犬になった。(犬エンド)
E. 寿命3を代価に禁術メテオスウォームを発動した。辺り一帯を吹き飛ばした。犬死ねぇー! ハハハハハ。
F. 服という重りを外した。これからが本当の戦いだ。裸ブースト!
B!
石を計5箇所の補給ポイントに設置して、犬どもを駆逐する事にした。
ポポポ~イ、ポポポ~イ、ポポポーイ↑
ドンドン、ドドドン、ドンドン、ドドドドーン!
ドンドン、ドドドン、ドンドン、ドドドドーン!!
……長い戦いだったが、俺は勝った!
スキルの力は偉大だ。石が弾丸のように飛んでっいった。
中盤~ は斧でも戦っていた事に、この作戦がいかに行き当たりばったりだったかがよく分かる。
犬が遊撃型から激情・突撃型に切り替わりやがった。
睡眠中の赤ちゃん子狼を保護した。
まったく子狼を置いていなくなるなんて、仕方のない親だな…
『Wテイム』 成功したぜぇー! ヒャッハー!
遠目に見ていた商人達が近づいてきた。
毛皮欲しいんか? あ゛あ゛ん?
戦闘にも参加して欲しいぜー。
俺はお前らが死んでも、一向に構わん!
「お犬しゃん、買ってきてくれちゃの? 飼ってもいい?」
せ~かく、名前まで決めたのに、残念だったなー、受付嬢。ざまぁ!
「責任を持って飼うんだよ」
あの~、俺のなんですんけど、勝手に決めないで!
「い・い・よ・な」
肩潰しの刑。
ぐぁー、とーちゃん、なんて力してんだよ…
こくこくこく。
幼女は全てにおいて最優先だ。
夕食はパンと謎肉のシチュー、
温野菜 or ニンジンサラダ(おかわり自由)だった。
ニンジンが逆襲に来た。その挑戦受けて立つ!
げぷ。ニンジンさんすいませんしたー!
To Be Continued…
所持スキル(取得順):『選択肢』『異世界言語』『邪神様の加護』『弱点看破3』『テイム (ウサ公、るーちゃん、ふーちゃん)』『首刎ね3』『投擲6』
(スキルは通常Lv.10まであり、レベルの記載の無いものはEXです)
寿命(前世29年+2/??)
*主人公が知らないこと(残り寿命)はこちらも知りません。
受付嬢はウサ公を返して、すぐ借りることにしたようだ…
とーちゃん → 宿屋のマスター。幼女の父。料理人。主人公の父ではない人。
斧 → 橙ゲージ。まだ大丈夫。 スライム → 書いてないけど、餌あげた。
謎肉祭・・・幼女に涙は似合わないぜ! 真実は葬られた。
お読みくださりありがとうございました。