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オリヴィアには凄くはずかしい思いをさせてしまったに違いない。
私は今2人が踊っている姿を羨ましいと思う資格もないのだろう。
「殿下!ローラがホールに降りて行きますので私もここを離れます!」
アーサーの言葉に、今私がしなければならない事を思い出した。
「気づかれるなよ。」
「おまかせを・・・」
アーサーは裏口から階段を降りてホールに向かって行った。
人混みに紛れたローラは、もう私の位置からは見えない。
「兄上!」
エドガー?
「どうした!オリヴィアのそばにいなくていいのか!?」
「ブラッドとデュークがいるし、ルーカスが護衛してるから、オリヴィアの近くには誰も近づけないよ。」
「そうか。エドガーは凄いな・・・・」
「兄上!しっかりして下さい!オリヴィアを守るのでしょう?私は兄上のようにオリヴィアから離れる勇気はないけど、兄上はそれを選んだんでしょう?犯人を見つける為に!」
そうだ!わかっている!だけど・・・・こんなにも私は
オリヴィアが好きなんだと自覚してしまった。
考えても仕方ない!
「あぁ!わかっている!エドガーありがとう!私のやるべき事を!」
「それと!オリヴィアが転けた原因は理事長みたいだよ!」
「やはりそうか・・・・今回の開催から考えても言動がおかしいし、先程のオリヴィアを陥れる発言も・・・・・・・・・」
「サイラス!理事長はどこだ?」
「今はホール内にいます。私が見張っては目立ちますが、アレクセイ殿が今ホール前を警備しています。」
「兄上!僕が行くよ!アレクセイに僕の護衛としてついてきてもらえば目立たないかと思うよ。」
「エドガー!気をつけろよ!」
「さすがに学園で何かは、ないでしょうが気をつけます。」
サイラスはアレクセイへの伝達に向かった。
「エドガー!理事長の目が気になるんだが少しでもエドガーが見ておかしいと思うなら、デュークに確認してもらえないか?もしかすると理事長は・・・・・」
「そうだよね・・・・可能性はあるよね!そうなると学園に手配した者がいる事になるよね!それってオリヴィアを襲った黒髪の男かもって事だよね?」
「今この会場にいるかわからないからデュークの護衛は、多くつけた方がいいだろう。」
サイラスがアレクセイを連れて戻って来た。
「じゃあ僕はホールに行くね!」
・・・・・・・・エドガーが少し考えているようだった
ホールに向かう階段を降りて行くが、すぐに足を止め、私の方に振り向く事なく
「兄上・・・・・少しでもオリヴィアのところへ、行って下さい。ローラ嬢への対応は僕がするから。」
エドガーの節なそうな声に、こんなにも私はエドガーに大事にされているのだと思った。
エドガーの気持ちを知っているから。
「エドガーありがとう!後で必ずオリヴィアのところへ行かせてもらうよ」
エドガーは何も答えず、ホールへと向かった。
今はローラを追いかけたアーサーからと
理事長を見張りに行ったエドガーの返事を聞いてから、オリヴィアのところへ行こう!
私が今日は我儘になっていい日であれば・・・・必ず行けるはず。
ダンスの曲が3曲目に入る前に、
思っていたより早くエドガーが戻ってきた!
「兄上!やはり兄上の考えは正しいと思う!」
「具体的には?」
「デュークに聞いていた中毒症状に似ていて、デュークに確認してみないとわからないけど、デュークが作った麻薬の中毒症状だと思った!」
私はすぐに席を立った
「まずいな・・・・・」
「サイラス!王宮内にいる王宮騎士をホールの周りに配置しろ!エドガー!デュークをここへ!オリヴィアにはルーカスとブラッドから離さずに、王宮内の応接室に案内をしてくれ!」
「わかった!」
エドガーはすぐにオリヴィアのところに向かった!




