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私はブラッドとデュークに抱きしめられた!
私は周りから目立たないように
「全員の挨拶が終わったら もうここを出ましょう」
デュークは私に
「何で?エドガー殿下はオリヴィアとのファーストダンスをとても楽しみにしているよ!」
私はそっと左手で掴んでいたドレスを見せた
・・・・・・・・・
2人は転んだだけであんなふうに理事長に責められた事を慰めてくれていたようだった
なのにドレスが破れていたとは!
「これではエドガー殿下とは踊れないわ・・・・」
私は2人に心配かけないようにニコッと笑って見せた
ブラッドが私の瞳から流れている涙を手で拭き取った
・・・・・・・・・
「もう1枚邸にドレスがあったから今から僕が取って来るよ!」
私はブラッドを引き止めた
「無理よ!今からだと往復で考えても間に合わないのエドガー殿下のファーストダンスの相手はつとまらないわ」
これ以上破れたドレスのままここにいる事も嫌だった
『続きまして!来賓のご紹介です!』
次々と来賓の名前が呼ばれて行く
『・・・・・・・・・以上となります!』
理事長がマイクを持ち本日の夜会開催への感謝と生徒達への労いの言葉を述べた
そして
「本日は我が校最も優秀なる生徒をアルバート殿下のたっての希望により特例にて参加を許可されましたのでここで紹介させて頂きます」
もう誰かはわかっている
「ローラ・カミュー男爵令嬢です!」
ローラは顔を赤らめて
王族の前で綺麗なお辞儀をする
「本日はこのような名誉ある場所にご招待して頂き嬉しく思っております!」
アルバート様を見つめている・・・・・
アルバート様も優しくローラを見つめていた
これは犯人を見つけるためだとわかっていても
やっぱりゲームのようにアルバート様はローラを好きになったのかもと思ってしまう
だからと言って私にはどうする事もできないし
どうしたいとか言う欲望もない
ただ・・・・ただ・・・・・
みんなが幸せになってくれたら
そこから私の願いが始まる
周りからはローラが婚約者なのでは?と会場がざわざわしだした!
挨拶も終わったが会場のざわつきはおさまらない
今のうちに帰ろう!
「ブラッド帰ろ?」
ブラッドの手を取った
ブラッドとデュークは目を合わせて困った顔をしていた
そこにさっきまで王族席にいたエドガー殿下がやってきた
「オリヴィア!」
「殿下!申し訳ありませんが私今日は帰りますね!」
私は精一杯の笑顔を見せた
エドガー殿下が耳元で
「ドレスだよね?完璧には直せないけど裏に針子を呼んでるから来て!」
エドガー殿下に言われるまま会場を出て針子の方がいるところに案内してもらった
「あー!これは手直ししても周りの方にバレると思いますが離れた場所なら大丈夫と思いますが」
エドガー殿下は
「それでいい今すぐ直してくれ」
「殿下!直してもホールのみんなにバレるなら私はこのまま帰ります・・・・・・さすがに恥ずかしいので」
エドガー殿下に恥をかかせたくない!
「みんなと離れてたらいいんだよね?大丈夫!その変わり今日は僕としか踊れないけど我慢してね!」
「今日は元々エドガー殿下としか踊るつもりはなかったので」
と言うとエドガー殿下は顔を赤らめて
「じゃ・・・じゃあ僕は準備してくるから終わったら部屋の外にいるデューク達と来てね!」
・・・・・
「はいできました!」
「ありがとうございます!」
きれいに直してもらったがやっぱり近くでみると縫った後がわかる・・・・・・
私はもう一度針子の方にお礼を言って部屋を出た!
「お待たせ!」
私は元気な声でブラッドとデュークに声をかけた
デュークは私の頬に触れ
「もうオリヴィアには泣いて欲しくない!でもオリヴィアを笑顔にできるのは今日はエドガー殿下だから!・・・・・・・・・次はオリヴィアが泣く前に守ってあげるね」
ブラッドも私の手を取って
「オリヴィアがつらい思いをしてた事気づかないでごめんね!」そして私の左耳のピアスに触れて
「僕の心はこのピアスと共に・・・・・・」
え?
ブラッド今告白じゃないよね?
その言い方は勘違いしてしまうから!
わたしの顔は少し赤くなってしまった
「さあ!行こうかエドガー殿下のところヘ」
私は2人に連れられてエドガー殿下のところに行くけど
このドレスじゃ恥をかくんじゃ
・・・・・・・・
「ホールはこっちじゃないわ」
連れて来られたのはホールに隣接している中庭・・・・・・・・・
薔薇園の中心は円形になっている
その中心にエドガー殿下が笑顔で待っていた!
エドガー殿下はここで踊るつもりなのね・・・・・・・
私の為だけのホール
ここならホールからあまり見えないし薔薇のおかげで足元が見えづらい
私はまた涙が出そうになった
でもこの涙はさっきとは違う
エドガー殿下の優しさに泣いた・・・・・・・・・




