48 再会
「ブラッドー!」
門のところに今日もブラッドがお迎え来ていた!
「おかえりオリヴィア!」
ブラッドはアーサーにお辞儀をする
「今日もオリヴィアを連れて来てくださってありがとうございます!」
何か私幼稚園のお迎えみたいじゃない?
「わざわざどうも!オリヴィアを頼むぞ!それと来週に休みが取れそう何だが久しぶりに剣の稽古をするか?」
ブラッドの目が輝く
「いいのですか?こちらに戻ってから初ですね!楽しみにしております!」
ブラッドが全身で喜んでるのがわかった!
「あ!ブラッド今からエドガー殿下がどこかに連れて行きたいそうなのだけれど ブラッドは大丈夫?」
「オリヴィアと3人で?僕はいいけど」
「もうすぐエドガー殿下が来るわ」
校舎の方を見たらエドガー殿下がそう待たずに来た
アーサーは「じゃあオレはアルバート殿下のところに行くからまたな!」エドガー殿下と入れ替わりで校舎に戻って行った!
しかし・・・・・・・・・
エドガー殿下の周りは女生徒達でいっぱい!
ブラッドもびっくりしている
「オリヴィア!エドガー殿下っていつもあんな感じなの?」
「そうね・・・・今日は少ない方かも?」
「待たせてごめんね!ブランジュ家の馬車で行ってもいい?」
ブラッドは慌てて答えた
「はい!もちろんです」
エドガー殿下は行き先を御者に伝えて馬車に乗り込んだ!
「殿下どちらに行くのですか?」
私は気になって聞いてみたが
「行ってのお楽しみだよ!」
と言って教えてくれなかった!
行き先はお城の近くのようだった
「さあ!ついたよ!」
馬車を降りると大きな建物の前だった!何の建物なんだろうお店の看板とかないけど家っぽくもない・・・・・・・・・
私とブラッドがここどこ?と不思議に思ってたら建物の扉が開いた!
そこから私達めがけて飛びついて来た!!!
え?え?え?
・・・・・・・・・っ!
「デューク!!!!!!」
デュークは私達2人をぎゅうっと抱きしめた!
「王都に戻ったらすぐに会いに来てよ!もう1ヶ月以上待ってたんだよ!」
デュークと領地で別れてから4ヶ月は経つ!
そうだよね!待ってたよね!
私とブラッドはデュークをぎゅうっと抱きしめた!
ん?
「デュークって大きくなってない?」
13歳だったけどデュークは8歳ぐらいにしか見えなかったまだ同じ年のブラッドよりは低いがそれでも私ぐらいにはなってる!
「でもまだオリヴィアよりは低いよーでももうすぐ超えるけど!」
エドガー殿下が
「立ち話しは疲れるから中へどうぞ!僕の研究所へようこそ!」
えー?研究所だったの?
中に入ると雰囲気が全く違う!見た目は無機質な感じの中の様子が全くわからない外観なんだけど中に入ったら天窓から光が差し込んでいて奥に向かって広く長い
その途中には中庭のような場所があって2階3階と吹き抜けのようになっている下からも2階の様子が見える感じ・・・・・・・・・すごくオシャレな場所だった!
「こんな素敵なところでお仕事してるの?」
「そうだよ!家も近いんだ!エドガー殿下が全て手配してくれたんだ!」
デュークの顔は少し頼もしくみえる
エドガー殿下が
「デュークは栄養不足だったんだよね!ちゃんとした食事を摂る事で成長したんだよ」
「でも急激な身長の変化に骨が痛いんだけど」
「え?大丈夫なの?」
「大丈夫!大丈夫!あの頃殴られてた毎日は痛みとか感じなかったけど!この成長の痛みを感じる事が出来てものすごく嬉しいんだ!おかしいだろ?」
デュークは照れくさそうに笑った
ブラッドがデュークに抱きついて頭を撫でる
「デューク!本当に良かった!」
私も2人に抱きついた!
胸が熱くなって言葉は出なかった
「えー!僕も入れてよー」
エドガー殿下も混ざって4人でぎゅうと抱きしめた!
・・・・・・・・・
他の研究員の人がたくさんいる中で・・・・・・・・・
デュークがはじめに我に返った!
もう!
と言って私達から離れた!あ・・・・少しさみしい!ヒナが親鳥から巣立った感じ・・・・
「今日は会いたいだけじゃなくて研究の話しもしたくて殿下に頼んで連れて来てもらったんだ」
「君達のお母さんはあれから何もない?」
私とブラッドは顔を見合わせて
「うん・・・・・多分大丈夫」
「じゃあ本当に一粒だったんだね!」
「どういう事?」
エドガー殿下が答えてくれた
「デュークが栽培した麻薬の原料は一部の地域でしか育たないんだそれがたまたまブランジュ伯爵領の外れの村だったんだ」
「麻薬と言ってもいろいろあってただただ気分がよくなる物やストレスを和らげる物・・・・様々何だけど それでデュークが栽培してた草の麻薬は幻覚症状や催眠状態になりやすく常習するともう自分の意志では薬を手放せなくなるんだ!しかも催眠状態が最悪で誰かが横で悪い事を吹き込んでいくと自分の意志とは違う事をその人の言いなりに行うんだ例え正気に戻ってもその間の記憶はしっかり残ってるから罪悪感で心が壊れていくんだ!」
「それって治せるの?」
デュークが申し訳なさそうに
「うん・・・・気付け薬が同じ草から作れたんだけど数が少なくて草の栽培場所に行ってもらったんだけど全部刈り取られてた!」
エドガー殿下が険しい顔で
「彼奴等が持って行ったと思う!」
「でも!麻薬も気付け薬も僕しか作れないから・・・・・今からすぐどうなるとかはないと思う!
ただ今まで作った在庫が何粒かぐらいはあったと思う
僕がまた捕まって麻薬漬けにされてしまうと大量生産しかねないから僕は当分の間は研究所から出れないんだ!」
「お母様は大丈夫なの?」
「エドガー殿下が護衛をつけてくれたから会いたい時は護衛の人が連れて来てくれるよ!」
「僕達は大丈夫!でもオリヴィアが狙われてるんでしょ?だからこれを渡そうと思って」
デュークは小さな小瓶を2つくれた
「気付け薬だよ!オリヴィアとブラッドの分」
「貴重なのでしょ?」
エドガー殿下が
「大丈夫私達王族の分は先に作ってもらったんだ!
これは本当はデューク本人の分なんだよ」
「じゃあデュークが今危ないのに私達がもらったらだめなんじゃないの!」
「僕はエドガー殿下が守ってくれててここから出なければ警備も凄いし本当に大丈夫なんだ!それに1人分を2つに分けたから量は少ないけど麻薬の摂取量が少なければ効きめはあるから!」
「でもデュークがどこにも行けず不自由な生活になるんじゃないの?そんなのもらえない!」
「僕ももらえない!僕はオリヴィアのように狙われていない!せめて僕のはデュークが持つべきだ!」
ブラッドが小瓶を返そうとするが
「オリヴィア!ブラッド!いいんだ!ちゃんと今からもっと気付け薬を作るし!世の中の人が安心するまで簡単に薬が作れるように開発したいんだ!それが僕が罪を償う方法なんだ!」
デュークは小瓶をブラッドの手の中に握らせた
「私はデュークの自由を奪いたくない・・・・・」
私の瞳から涙がこぼれて止まらない
ブラッドも泣きそうだ
デュークは私の頬に手を当てて涙に触れる
「そのキレイな紫色の瞳には涙は似合わないよ?」
デュークは優しく微笑んだ




