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オリヴィアから話させるよりも、私からカトリーナ嬢に事の経緯を話さなくてはならないし、私も
もうすぐ決断の時が来る!
今はオリヴィアとカトリーナ嬢が仲良くしていると聞いている。ならばオリヴィアは友情を大事にしたいだろう。オリヴィアから何も奪いたくないと思う反面、友情も自由も奪ってでも、オリヴィアを私は選びたいと思っている。
これが、私の我儘だろう。
陛下達は、オリヴィアを婚約者にしたいといえば許すだろう。
ただ・・・・気になるのはオリヴィアの心が私に向いているかわからないところだ。しかも今はアーサーが帰って来ない!この状況では、オリヴィアの心は手に入らない。
アーサーがいない間は、王宮騎士のマルクスが学園の警備を担当しながら私についてくれている。
マルクスだけでは学園の把握が難しい為にサイラスにも学園では側に置いている。
この2人からでは、オリヴィアにほとんど情報も行かず、オリヴィアはどんどん私から離れて行く気がする。
唯一、エドガーがオリヴィアの情報を逐一教えてくれるからこそ!今私がしなければならない事がわかる。
そして、もうすぐここにカトリーナ嬢が・・・・・
「殿下!カトリーナ嬢を連れて参りました。」
サイラスがカトリーナ嬢を連れて来た。
「アルバート殿下!わざわざ私の為にお時間を頂き感謝いたします。」
カトリーナ嬢は丁寧にお辞儀した。
「今日は急にすまない。本当はオリヴィアとの約束があっただろうに。」
「申し訳ありません!候補者同士が本当は親しくしては、ならないとわかっているのですが・・・・・・・・・。」
カトリーナ嬢はオリヴィアと仲良くしている事を注意されると思っていたようだ。
「いいんだ!カトリーナ嬢とオリヴィアが良ければ、君たちの友情を壊そうとは思っていない。ただカトリーナ嬢に何も話してなかったから、不安も大きかっただろう。」
「いえ、すみません。勝手に憶測をしてしまっておりました。アルバート殿下には殿下なりのお考えがあったでしょうに。」
「前にカトリーナ嬢に話した事があると思うが、私は私の意志で婚約者は選べないと。でも私は私の我儘を通したいと思っている。それがカトリーナ嬢を傷つける内容だとしたら、君とオリヴィアとの関係は変わってしまうのかな?」
カトリーナ嬢は優しく微笑んで
「殿下、私は殿下をお慕いしております!会えば会うほど殿下の心の広さに私は、殿下しか見ておりませんでした。ですので、他の候補者がオリヴィア様だと入学式でわかった時には、殿下を困らせまいと、オリヴィア様に近づくつもりはありませんでした。」
「カトリーナ嬢の気持ちは正直嬉しく思う。君は誰よりも気品があり、誰よりも優しい人だ。君は将来の王妃になる器の持ち主なんだろう。」
「この上ない、お褒めのお言葉に感謝いたします・・・・・・・・・ですが、殿下は私を選びはしないのでしょう。」
私はカトリーナ嬢の言葉に一瞬固まった。
「殿下、私は殿下と同じくらいにオリヴィア様が大切なのです!オリヴィア様には今回の剣術大会では、侯爵家の立場と私自身を助けて頂きました。私はあんなに素敵な方にお会い出来た奇跡に感謝しております!」
カトリーナ嬢は少し泣きそうな顔をしたが、すぐに笑顔に戻り
「殿下が、オリヴィア様を選んでも、私とオリヴィア様の関係は変わることはありません。」
「カトリーナ嬢が婚約者候補だと知る者がいる現状では、カトリーナ嬢の名前に傷がつくかもしれない。私が優柔不断だった為に。婚約者候補から離れれば、変な噂を立てる輩もいるであろう!それでも君はオリヴィアを憎まないのかな?」
「私がオリヴィア様を憎む?ありえませんわ!私はオリヴィア様に恩があります!私の名前に傷がつくくらい何ともありません。父にも話しております!殿下がどんな決断をされても、私達家族はブランジュ伯爵家を憎む事はありません。」
カトリーナ嬢が嘘をついているようには思えない。
「ならば、今までの事の流れを全て話しましょう。」




