デュークの喜び
「エドガー殿下ー、これって、僕に必要ですか?」
今僕は殿下に言われてダンスの練習にしている・・・・・・。
「僕は貴族じゃないし、社交界に出る事もないんですよー?」
「やってて損はないと思うよ?」
殿下は何か含んだ話し方をする。
「僕は、早くオリヴィア達が安心して暮らせる世の中にしたいから研究に戻りたいです。」
全くやる気の出ない僕に殿下は、ニヤニヤしながら
「じゃあ仕方ないかぁ・・・今度の夜会でオリヴィアとダンスが出来るように、兄上にお願いしてたけど・・・・踊らないなら仕方ないよね?デュークはお留守番だね。」
その言葉に驚いた。
「え?僕がオリヴィアとダンス?」
「そうだよ。オリヴィアの周りに危ない人達が近づいて来るかもしれないから、デュークにもオリヴィアを守るのを手伝って欲しいんだ。」
殿下は真剣な表情になった。
「ただそばにいただけじゃ、オリヴィアが不審に思うだろ?僕がオリヴィアとファーストダンスは踊るけど、その後はブラッドとデュークでオリヴィアを楽しませてあげて欲しいんだ。」
「踊る!踊りたい!殿下、僕ものすごく練習する。そしたらオリヴィアを守れるんでしょう?」
「あぁ、守って欲しい。もちろんルーカスにも影で守ってもらうが、オリヴィアには知られたくない。オリヴィアが心配するだろ」
「殿下、何か起こるのですか?」
「何もないと思いたい。デュークにも話した事があるけど、オリヴィアをよく思っていないローラ嬢が兄上の特別ゲストとして招待されるんだ。」
え?オリヴィアはアルバート殿下の婚約者候補って聞いてたけど?
「それはオリヴィアの前で紹介されるんですか?」
殿下は少し寂しそうな顔をして、
「うん。そうだね・・・。」
そうか、オリヴィアの気持ちはわからないけど、オリヴィアがつらい思いをするかもしれないんだ。僕は、オリヴィアを守りたい。僕が夜会に行く事でオリヴィアを守れるなら絶対に行きたい。
「殿下、早くダンスの練習をしましょう。」
急にやる気になった僕を見て、殿下はクスクスと笑いだした。
そして小さな声で、
『デュークありがとう。』
夜会当日までに何とか、ダンスは形にはなった気がする。
オリヴィアとダンスが踊れたら嬉しい!そんなウキウキしてた僕の気持ちは一瞬にして一転した。
・・・・・・・・
オリヴィアは挨拶から帰ってきたら、泣きそうな顔になっていた。オリヴィアは剣術大会で準優勝でみんなに褒めてもらえる日だったのに、あの偉そうな男がオリヴィアがわざと転けただの、いろいろ難癖つけていた。
何だよ。オリヴィアを責めやがって!
何でオリヴィアを悲しませるの。
オリヴィアを笑顔にしてくれたのは、エドガー殿下だった。殿下は凄い。やっぱり尊敬してしまう。
そして殿下が言ったとおりに、僕はオリヴィアとダンスが出来た。オリヴィアは、外灯に照らされドレスがキラキラ光ってオリヴィアのオレンジ色に輝いた髪にも光があたる。太陽のような綺麗な髪!
オリヴィアとダンスが出来るなんて、また僕は幸せをもらったんだなぁ。




