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気づいた時には悪役令嬢になっていた! それでも幸せな恋愛を望みます!  作者: NALI


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プロローグ



オレンジ色の髪が、風に揺れていた。


夕陽をまとうような、あたたかな光。


出会った瞬間、世界が静かになった。


目を逸らせなかった。 名前も知らないその人が、どうしようもなく輝いて見えた。


誰よりも優しく、誰よりも強く。


傷ついていることに気づかせないほど、まっすぐで、まぶしくて。


差し伸べられたその手が、


どれほどの勇気で伸ばされたものだったのか。


今なら、わかる気がする。


忘れられるわけがない。


あのまなざしも、 あの声も、 あの涙も。


名前も、表情も、姿も、全部――


焼きついて、離れない。


もう二度と、あの人を泣かせたくない。


あの人の笑顔を曇らせるものがあるなら、 それがこの手だったとしても、


必ず、乗り越えてみせる。


たとえすべてを失っても。 たとえ誰にも信じてもらえなくても。


今度こそ、守りたい。


この手は、絶対に――


離さない。



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