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19話 ぶちゅ?

激軽な恋愛表現?含まれております 

 あ~の~、誰かこの人物を紹介してくれませんかねぇ?

 

 美形に抱き締められ、さらに頬をすりすりされ、夢のような展開に「やった~! ついに恋愛フラグがたった~!」というべきところなのですが、そこは元枯れ枯れ女。迫られれば引くといういつもの展開に陥ってます。


「あ~、ウィル。それを番にするには生態が不明過ぎるとか、そもそも古竜はいかにして異種族婚を繰り返してきたのかとか、いろいろ思うところがあるが、とにかくそれを置け」


 グレン様が言えば、男性は嫌だとばかりにさらに腕の力を強くする。


「失礼します」


 抱き潰されようかという時、その腕からひょいっと私を取り出してくれたのはアルノルドだった。

 

『ありがとうございますアルノルドさん』


 お礼を言うと、男性、いや、残念な美形と言っておきましょう。彼は、くるりと向きを変えてアルノルドの腕の中の私に視線を合わせ、不可解そうに首を傾げた。


 なんでしょう? 私、別におかしいところないはずですよ。体もピカピカで…すし。

 くっ、今一瞬お風呂場でのあれやこれを思い出しかけましたよっ、危ない危ない!


「この子、どうして話せないの?」


 今度は視線を椅子の上のグレン様に向けます。


「どうしてって、生まれたばかりだからだろう?」

「親は?」

『「親?」』


 私の念話とグレン様の声が重なりました。そういえば、私の親というのはどんな古竜だったのでしょうね? 化石から生まれたし、古竜自体絶滅しているのでもういないと思いますが、どんな竜だったかとか、名前だとかはやはり気になりますねぇ。


 ぼんやり考えていたら、親はいないだろうことや、エルフに育てられたことをグレンさんが伝え終わってました。


「親いないの?」

『化石から生まれましたのでいないと思います』

「「化石?」」


 アルノルドさんとグレン様には肯定の意を示しておきます。

 残念な美形さんはしばし考えるようにすると、再びアルノルドさんから私を奪い取り、少し高めに掲げるようにして持ちました。

 

 い、犬掻きしていいかな?


「じゃあ、ちゃんと教育しないとね」


 教育? 言葉の教育ですかね。それならば大歓迎です。竜族の方々には触っていなくても念話が通じますが、人間には触っていないと通じてませんからね。普通に会話したいのです。


 にっこりとほほ笑む残念な美形さんは、キラキラリと目を輝かせる私を顔に近づけ…


 ぶちゅ~っ


とキスしました。


「あぁ、そうか、情報の伝達か」

「納得しないでくださいグレン様! リーリア!? 大丈夫か!? リーリア!」


 すぐにアルノルドによって引き離されましたが放心です。


 



 いまの…


 


 なんですかあぁぁぁぁぁ~!?


 

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