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昔の自分の黒歴史小説にツッコミを入れてみる

作者: アリュ

※昔書いたひどい小説に()でツッコミを入れるので、かなり合わない方が多いと思います。嫌な予感がした方、読んでいて合わないと思った方は気分を害されると思いますので直ぐにお止めください。

 朝。

(唐突な始まり)


 クラウ・ルビーは、まるでルビーのような赤い眼と赤い髪を持った少年だった。

(語彙の少なさはさすが)

 クラウは美少女といって良いほどの見た目の少年である。

(まさかの男の娘設定)


 クラウは、自分と同じように、宝石の名前を持った人を探して旅をしている。

(あやふや感しかない)



 歩き疲れた昼頃に、大きな町が見えた。

 そこで、二人の男に絡まれた少女を見つける。

(なんという超展開)


「やめなさい!私に触らないで!」

少女は青い顔で男達から逃げようとしていた。


「嫌がってるじゃないですか」

クラウは男たちに止めさせようと止めに入る。

(※これはプロットではありません)


「駄目よ!逃げて!」

 少女はそういうが、もう男達は美しいクラウもターゲットにしていた。


「上玉だなあ!お前も大人しくしてついてこい!」

 そう言って男達は少女を気絶させた。

(なんという一瞬)(やり手か?)


「お前も大人しく……グホォッ」

「なんなんだお前……ブフゥッ」

(と思ったら、恐ろしく雑魚だった)


 クラウは二人の男を倒し、警官に突き出した。

(少女気絶する前に助けてやれよと思わないでもない)

 警官は、少女の顔を見て驚いた顔をする。

(警官……)(町の治安に不安しか感じられない)


 クラウは、戸惑いながら警官に王宮に連れられていった。

(なんという超展開2)



「おお……そなたが、わが娘、サファイア・エレメントを救ってくれたのか?」

(え?)

 通された王宮の玉座に座った王に、クラウは会った。

(王女様でしたー)(王様と対面するまでの速さ)


「いえ、そんなたいそうなことは……」

「いやいや、サファイアは未だ眠っておるが、大儀であった。褒美をやろう」

(展開が早すぎて意味が……)



 そう言って王様から渡された金貨の入った袋。

 中身を見てみると、大量の金貨。

(金汚いな!)(ファンタジーでお金の心配するのがすごいイヤだったらしい昔の自分)



 銅貨10枚で銀貨。銀貨100枚で金貨。

 農民が一月に稼げるのはせいぜい銀貨24枚だ。

(それで軽く金貨一杯って王様暴動起こされるレベル)(そりゃ誘拐もされる)


「だいたい金貨1000枚入っておる」

(思った以上に一杯だった!)(ただのバグ)


「え、そんなに……ありがとうございます!」

(そして遠慮もしない主人公。さすが金汚い!)


 クラウは金貨をたくさんもらい、さらに部屋と食事も用意された。

(ご都合主義とかそんなレベルじゃない)


 着替えの途中、部屋がノックされ開けられる。

 それはクラウが助けた少女だった。


「ああ、無事だったんだね!」

(自分で助けてその言い方はおかしい)

「き、きゃあああ!」


 クラウの上半身を見て、少女は叫ぶ。まだ着替えの途中だったのだ。

(ツッコミどころが多すぎて付いていけない)


「あ、あなた男だったの!?」

「あ、ごめん。すぐ着替えるね」

(主人公どこまでもマイペース)


 クラウは着替えを終えて少女に微笑む。

(変態か)


「あ、あの、助けてくれて、礼を言うわ」

(叫んだ割の立ち直りの早さ)


「いやいや、たいした事ないよ。あれくらい」

(ミサ〇か!)

「ごめんなさい。私、男の人が苦手で……」

(え?)(あとキャラが固定されてなさ過ぎる)



 少女―――サファイアは、青くて綺麗な目を悲しげにふせる。とても美しい少女だ。

(語彙がなさすぎて悲しくなる)


「お父様は、私のこと嫌いなようで、凄く冷たいの。全部お金で解決しようとするし……」

(いやいや、あなたのお父さんは暴動レベルのお金をくれるくらいの愛情あったよ)


「そうなんだ……」

(フォローのなさ)(王女様に不遜な態度)(主人公最低!)


「だから私、男の人って嫌いで……」

(ヒロインに重い過去を背負わせたくて、かなり失敗してる)

「……そうなんだ」

(そうなんだしか言えない主人公)


「でも、あなたは大丈夫そう」

(遠慮なく金をもらった主人公ですが)(騙されています)

「そっか……」

(いけしゃあしゃあと)


「ねえ、ここで暮らさない?」

「え?ごめん、僕はやる事があるんだ」

(もう、訳がわからない!)


 サファイアは、残念そうにしたが、すぐに立ち直った。 


「そうなの……うん決めた!」

 サファイアは、よくわかっていないクラウを余所に、笑ってそう言った。

「え?なにを?」

(先の展開が透けて見える)


 そう言うと、サファイアはベッドから立ち上がり、部屋を出る。


「じゃあお休み!」

「ああ、うん、おやすみ」

(唐突感しかない)



 早朝。

(この始まり方が気に入ってるのかもしれなかった)


 クラウは王宮を出て城下町の武器屋に来ていた。

(早朝だった意味は本当になかった)


 クラウは、武器屋の店員に、いい刀があるかを聞く。

「おじさん、いい刀ない?」

(剣じゃなく、刀)


「うーん、そうだ、これなんかどうだろう。ちょっと呪われてるんだけど」

(呪われたものを軽く一番に勧める店主)


「これは!……うんいいね。これをもらうよ」

(もう駄目だこいつ!)

「本当にいいのか?」

(勧めたくせに駄目だこの店)


 おどろおどろしい雰囲気の刀を鞘から出し、眺めてクレアは店員にもらうように言う。

(おどろおどろしい)


 鞘から出した事で店主は驚く顔をした。

「あの刀を鞘からだせるなんて……!」

(何で勧めた!なんで!!)


「え、普通に出せたけど……すごいかな?」

 クラウは何も無かったのような顔で首をかしげる。

(ミ○ワ再び)


 店員は驚いた顔のまま言う。

「凄いなあ。じゃあそれもうタダでいいよ」

(あれだけお金をもらったのに、これでもかと金を使いたくないらしい展開)


「え、いいんですか!?ありがとうございます!!」

(お前も気前良く出せよ!)


 刀を片手に、町から出て行く。そこで急に叫び声が聞こえた。

 ―――サファイアだ!

(またお前か!)


 男に捕まったサファイアが叫んでいた。男が嫌いだからか、顔が青い。

「まて!サファイアを離せ!」

「クラウ!」


 手を伸ばすサファイア。

 サファイアを掴む、トルマリン色の目と髪を持った男。

(表現が直接過ぎて、伏線なにそれ美味しいの状態)


 クラウは買ったばかりの呪われた刀を持って男に立ち向かう。

(ここぞとばかりに呪われた刀を強調)


「な!その刀は……!」

 男は呪われた刀を見て目を見開く。

(買った早々なにかあるらしい)(たぶんこれが精一杯の伏線)


「く!とりあえず、その刀に免じてこの女をかえしてやる!」

 男はそういってサファイアを投げた。クラウは急いでクレアを抱きかかえる。

(なんというよくわからん展開)


「あの男は一体……!サファイア、大丈夫!?」

「う……クラウ、また、助けてくれたのね」

(助けたのは刀である)(主人公はなにもしていない)


「うん、サファイア。何度でも助けるよ」

(ご都合展開でな)

「ありがとう!ねえ、クラウ、私も旅に連れて行って」

(ご都合展開だからね)


「え、大丈夫なの?」

「大丈夫!私魔法がつかえるもの」

(今までの人質率100%)(あと王女として心配するのはそこじゃない)


「嬉しいな!君も、『宝石の名前を持ったもの』だろう!」

「え、何で知ってるの!?」

(もうやめて!)(このあたりが一番死にたくなった)


 嬉しそうなクラウの顔に、サファイアは顔を赤くして視線を逸らす。

「どうかした?」

「なんでもないわよ!」

(最後までキャラが安定しなかったヒロイン)


「よし、じゃあいこう!」

「ええ!」


 一人から二人に増えた、『宝石の名前を持った者』の旅は、未だ続く―――

(どう見ても打ち切り)




・宝石の名前を持ったものを捜す理由は特に考えてなかった

(強いて言うならデルトラ〇エストにはまっていた)


・主人公が男の娘な理由?ハーレム作りのためさ!だったはず


・呪われた刀~のあたりはたぶんワン〇ースのゾ〇の影響


・一回目に読むと腹筋が崩壊して、二回目に読むと精神力がゼロになった


・主人公の誕生日とか、ヒロインの誕生日とか、宝石言葉と花言葉でかなり無駄に考えこんでいた


・これでも確か、何度も加筆修正して完璧だとか思っていた


・でも名前とかは今でもリサイクルしてるやつがある


・ツッコミかいてて意味が解らなくなった


・主人公の設定はあれでも、『正義感がある鈍いけれど強くて立派な男の子』でした



・お疲れ様でした! こんなに疲れる小説? に付き合ってくださり、ありがとうございました。

 読んでくださった方が、同じように黒歴史を思い出して吐きそうになって頂ければ幸いです!


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― 新着の感想 ―
[良い点] ありがとうございます、自分の黒歴史に死にそうになっているのは私だけじゃなかったと、滅茶苦茶勇気をもらいました! [一言] ちなみに私の場合は、心情描写がカッコ書きで入っている上に、時々ポエ…
[一言] めっちゃおもしろかったよ☆
[一言] すごく面白くて…胸が痛くなりますw 作者さんの過去作を提供していただいているとのことですが、秀逸な黒歴史あるあるがビンゴのマス目のように散りばめられていて、身に覚えもあるぶん、ほんとに、苦し…
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