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バッテリー残量

その日エイドの帰りが遅かった

前に清掃ロボから逃げ回った時に、生きてそうな信号塔を見つけたらしい


イブは窓際で外を見てひとり座っていた

機械鳥にパンくずをあげながら話しかける

「ねえ、エイド戻ってこないね」

機械鳥は寂しくて温室から連れてきてしまった

「バッテリー切れ……とかじゃ、ないよね?」

AIDはそんなミスをしないはず

 

夜になってもエイドは帰らなかった

イブはソファで膝を抱えて座った

機械鳥がくるりと宙を回り「カチャン」と羽をたたむ

端末がピコンと鳴る


『これから帰る』

【信号塔を整備――通信範囲拡張】

「信号塔なんて今日じゃなくても良いのに」

イブは端末の文字に触れる

少しだけ胸があたたかくなった


――


玄関がカチリと音を立てる

イブがぱっと顔を上げるとエイドがいた

「イブ……玄関では無くベッドで寝るべきだ」

「今日はここで良いの」

イブがエイドの胸元に寄り掛かる

「おかえり」

「……ただいま」


エイドがイブの態度が気になり尋ねる

「今日は何かあった?」

「ちょっとだけエイドが居ないから寂しかった」

イブがつぶやく

「ひとりって静かなんだと思っただけ」

「こちらも静かで退屈だった」

イブが顔を上げる

エイドと目が合う

「うん」

 

「じゃあ、もうちょっとだけ一緒にいよ」

ソファまで行きふたりで座った

寝るでもなく、ただふたりで座っている時間が流れる

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