〜決闘(後編)〜
「うらぁ!!!」
内山が回し蹴りを仕掛ける。
「俺相手にそう何回も…片足立ちしてんじゃねぇ!!!」
おなじみ足払い。
またまたこける内山。
「くそったれー!てめーも打ってこいやぁ!」
「悪ぃ。一発で決めさせてくれ。」
「何ぃ!?」
内山が突っ込んでくる。
瞬は内山に背を向けてしゃがみ込む。
「………反動…。」
そこから左足のかかとで内山の顎をクラッシュ!
「かかと顎撃!」
内山は舌を噛んだようで吐血。
「…ふー。」
「……ぐ…ふ…。」
「終わりィ!」
「ワーーーー!!!!」
「ホントにあの内山を倒したぜ!?アイツ。」
「アイツ迷惑だったんだよなぁ。色々。」
「スカッとしたぜ!転校生!ヒューヒュー!!」
「…………。」
生徒会長、遥はただ黙って瞬を見つめていた。
「お疲れー!瞬。まさかホントにやっちまうとはな!」
拓也が瞬に駆け寄る。その後ろに信一もいた。
「あれ、来てたんだ。」
「…………うん。」
「さてと、おーい!お前らぁ!!コイツ病院に連れてってやれよ?」
瞬が不良グループに声をかける。
「……!!」
「なんだよ、病院連れてくなら瞬が連れてけば良いじゃん。」
拓也が言う。
「決闘を申しこんだコイツが敗者になって、
その上勝者に病院に連れられた…じゃ、いくらなんでもかわいそうだろ。」
(それに生徒会長(好きな人)の前だしな)
「さて!拓也、信一!帰ろーぜ!」
次の日。瞬は学校に行きたくなかった。
(きまずいなぁ。絶対。今思ったら…なんでしちゃったんだろ………。)
「いってきます…。」
瞬が外に出ると、正面の家から遥が出てきた。
「いってくるねー!」
「…え?」
「…!」
「よ…よう生徒会長さん。あんたココだったんだな…。家…。」
「………。」
(ヤッベェ。一刻も早くここを去りてぇ!!!気まず過ぎる!)
「……………。」
「じゃ…じゃあ俺、急ぐから。」
そう言って瞬が走り出そうとしたー。その時だった。
「待って!」
「……へ?」
「つ……付き合ってください!!」
拓 :おーっと!?ここでまさかの王道ラブコメパターン進出かぁ!?
信 :…………。
瞬 :……………。
遥 :……………………。
遥以外:ええ!?