表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/25

〜完勝〜

ピー!「試合終了!」


あっという間に時間が過ぎた。


結果は10点差なんてモンじゃない。


36-0。完勝である。


40分間とはいえ、約1.5分に1ポイント以上入れている計算だ。


そのほとんどは、瞬のサポート、パスパット、ドリブルカットによるものだった。


「いや〜すごいね!山元くん!どう?この際もう入部しちゃわない?」


キャプテンに肩をつかまれる瞬。


ベンチだけでなくレギュラーの一部までもが瞬を睨む。


「いや…遠慮しときます。俺、空手以外のスポーツにそんなに興味ないんで。」


「そっかぁ。残念だな。ま、ありがとよ!」


背の高い先輩に頭をなでなでされる。……なんかムカツクんですけど。



「!そうだ、彼氏のいない生徒会長は……っと!」


「瞬!ありがとよ!…てかすげーなお前!!」


拓也が遥より先に瞬に突っかかる。


「…おう。ま、マグレだけどな。」


「またまたぁ!謙遜しやがって!コイツぅ!」


拓也が瞬の頭をコンコン叩く。



「………。」


「…!」


「…私を完璧に怒らせたわね?覚えときなさいよ?」


遥が静かに冷たく言い放ち、去って行った。



「あーあ。何されるか分かんねーぞ?瞬。」


「…とりあえず覚悟はしとくか。」





瞬が流真道場に着くと、内山が待っていた。


まだ他はだれも来ていなかった。


「………山元ぉ…!てめぇは3度までも俺を怒らせちまった…。覚悟しろよ?」


「………?二度目までは自覚あるけど、三度目は知らねーぞ?俺。」


「…………、お前、生徒会長と気安く喋りやがって!!!」



内山が瞬めがけて上段回し蹴りを入れてくる。瞬は軽々しゃがんでかわす。



「……へ。デカヤマお前、まさか……。」


「……………!」



下段払い。飛んでかわす。



「へー!!お前あんなツンツンが好きなんだぁ!!」


「……だっ……黙れィ!」



上段刻み突き。流し受け。



「何?ツンデレが好きなタイプ?」


「……コロス!」



連打。連打かわし。



「やっぱ…甘え!」


瞬、もぐっての足払い。


ドッテェェン!!



「ふぅ…これで三度目の尻餅だな。」


「………畜生が。」


「好きなら告ればいいじゃん。」



内山が立ち上がって瞬を指差す。



「………山元!お前に決闘を申し込む!!」


「………………はぁ?」


「明日の放課後…学校の裏の広場でだ!」


「……おいおい。空手と決闘をゴッチャにしてねーか?お前。」


「だれが空手と言った?ケンカで勝負しろ!」


「………。俺、ケンカは苦手なんだよね。」



瞬が頭をポリポリかく。



「べつに空手を使っても構わねーぞ?破門になりてぇならな。」


「………。」



(注)日常で空手をつかってはいけないのが基本である。




「じゃ、いいよ。俺の負けで。不戦敗。」


「…ま、来ようが逃げようがどうでもいいがな。俺は。」


「…いいのかよ?」


「明日になりゃ、お前は絶対来る気になるさ。」


「?」


「じゃーな。」


内山は荷物を持って道場を出ようとした。


「…おい!デカヤマ!」


「なんだよ。」



ガラッッッッ!


道場の門が勢い良く開く。


目の前に優牙が立っている。



「………これから練習始まんぞ?」


瞬が小声で言う。


「…?どうした内山。忘れ物でもしたか?」


優牙がキョトンとした顔で言う。


「………いえ。何もないです……。」

内:ツンデレってなんだよ。


瞬:知らねーのか?ツ……!!


拓:どーした?


瞬(あぶねー、これ答えたら俺がオタクみたいに思われんじゃん)


内:………。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ