登場人物紹介/デラルテ王国編
〇城山海斗 16歳 男
ジョブ『邪骨士』
主人公。大人気ライトノベル「召喚勇者の異世界冒険物語~オレ、世界を救いますのでどうぞよろしく~」こと「オレよろ」のざまあキャラその1「カイト」として召喚された少年。ラノベ世界の『カイト』ではなく、海斗として世界を救うことになる。
全十七巻の小説の内容を把握しており、イベントもあらかた理解しているので、どこに何があるか、どんなイベントが起きるのかわかる。周囲にはそれを「予知」と言っている。
デラルテ王国が召喚した『救世主』の一人であり、人間の領地デラルテ王国を救うために奔走する。
同じ『救世主』であるリクトを嫌悪している。理由は典型的なハーレム体質で、行く先々でヒロインに惚れられ、最終巻で日本に帰還せず、デラルテ王国で総勢十七名の大ハーレムを形成し結婚式をする「ハーレムもの」で物語が幕を閉じたから。海斗曰く『洗脳でもしない限り十七人の女が争いもせず仲良くやれるわけがない』と本気で思っている。
ジョブの『邪骨士』は「骨を操作する」力を持ち、それを利用して味方のサポートをする。
最終巻を読み終わったばかりでの転移で、実はカイトが「ざまあキャラ」であり一巻でリクトを追放すること、そしてリクトにざまあされ魔族によって命を落とすこと、さらに物語のキーアイテムである『魔王の骨』と『カイトの死体』と『魔神の魂』が融合した『魔神カイト』こそ物語のラスボスだと知っている。
それらを回避するために奔走していたが、『魔王の骨』を右腕に宿してしまう。
〇リクト 16歳 男
ジョブ『勇者』
「オレよろ」の主人公であり、大ハーレムを形成するラノベ主人公。
鈍感であり、行く先々でヒロインに惚れられる。そして巻数を重ねることで仲間も増え、最終的には「オレよろ」の世界を救う勇者となる。
本来は、カイトに嵌められて追放されるが、海斗がリクトを自発的に出ていくような形になり、嵌められることで覚醒する『勇者』が覚醒せず、そのまま遠いエルフの領地へ旅立った。
『勇者』としての力は、仲間のジョブを強化、進化させたり、仲間のジョブを装備することで自分が仲間のジョブを使用して戦うことができる。つまり、ハーレムメンバーがいればいるほど強くなる。
海斗曰く「典型的な偽善者」であり、自分が正しいと思ったことを曲げずに行動する。その結果が物語者的には正しく、ストーリー通り進むが、描写されていない部分では誰かが不幸になったり、納得のいかない結果になっていることに気付いていない。
海斗が仕留めそこねたネヴァンをきっかけに、瀕死状態のプルチネッラを倒したことで『勇者』が覚醒してしまう。そのことに海斗は気付いていない。
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〇クリスティナ 16歳 女
ジョブなし
デラルテ王国第一王女。物語では「ヒロインにならない脇役」で、王国の王女という立場だが、小説一巻の序盤で出番がなくなり、次に出てくるのが最終巻のチョイ役。リクトに王位を譲りその後は不明。恐らく「作者にも忘れられていた存在」と海斗は推測している。
苦労人であり、けっこう悲惨な目にあうがへこたれないガッツの持ち主。
美少女でスタイルもいいが不幸体質。
海斗からはパトロンとして利用されている。
〇ハインツ 18歳 男
ジョブ『聖騎士』
ざまあキャラその1。物語ではリクト追放に加担し、最終的に魔族に殺されるざまあキャラ。だが、原作を知る海斗が原作を歪めたことで気付かぬうちに救われる。
ざまあキャラだからこそ、海斗が仲間にしたキャラ。
イケメンだが酒好き、女好き、他者を見下し馬鹿にすることが多い。
海斗にコテンパンに叩きのめされ、地獄の特訓コースに投げ込まれる。
プルチネッラにクズと呼ばれ、海斗やデラルテ王国の誰からも見捨てられるが、努力をしてきた自分、そしてクズである自分が許せなくなり奮起し、プルチネッラの前に立ち覚醒する。
ジョブ『聖騎士』の力は主に『騎乗』することで発揮される。馬に乗って突撃槍を振ったり、大盾で防御したりする前衛。
〇マルセドニー 18歳 男
ジョブ『賢者』
ざまあキャラその2。ギャンブルの借金クズ。金にがめつく、いろいろなところで借金をしている。
もともとは貴族。マルルセイヤ家出身だった。頭脳明晰で将来も期待されたジョブ能力者だったが、正確があまりにもクズだったことで実家から見限られて落ちぶれ、冒険者としてハインツたちと行動を共にする。
プルチネッラにクズと呼ばれたことで立ち上がる。
ジョブは『賢者』で、全属性魔法の適性を持つが、修行をせずに怠けていたせいか初級魔法しか使えない。だが、『詠唱破棄』と『鑑定』、さらに持ち前の頭脳を駆使し、瞬間的に敵の攻撃を見極め、適切な攻撃をすることに長けている。
〇ナヴィア 17歳 女
ジョブ『聖女』
ざまあキャラその3、甘ったれのクズで、『教会』に所属していた『聖女』だった。だが、毎日好きなものを食べ、高級な化粧品を買いあさり、貧困にあえぐ人々を馬鹿にしたりとやりたい放題。
海斗が連れてきた新たな『聖女』に立場を奪われ捨てられる。そして、地獄の指導を受けるが信仰心が皆無で何のスキルも覚えることがなかった。
プルチネッラにクズと言われたことで立ち上がり、回復魔法を習得する。
〇ヨルハ 16歳 女
ジョブ『傾奇者』
リクトのハーレムメンバーその17。だが登場は原作最終巻で、最初はリクトの『敵』として登場する。そこでリクトに惚れ、抱えていた問題を解決したことでハーレムメンバーに加わる。
だが、序盤で海斗がその問題である『借金』を返済したことで自由となり、海斗の隠密として仲間になる。海斗が最初に出した命令は『海斗の交友関係に一切かかわるな』だった。
現在、ヨルハと繋がりがあるのは海斗だけで、その存在を知るのは誰もいない。海斗が誰にも関わらせないようにした一番の理由は、リクトに会うことでハーレムメンバーとして裏切る可能性がゼロではないため。
ちなみに、戦闘力はハーレムメンバーの中でも上位。もし『リクトに惚れたせいでポカをやらかす』がなければ、リクトのハーレムメンバーを半分くらいは道連れに殺せる実力者。
ジョブは『傾奇者』で、老若男女問わず『変装』ができる。身長や体重、性別なども変えることが可能で、真骨頂である『もののけ変化』を使うと動物にも変わることができる。
プルチネッラ戦で隠密としての強さを見せつけた。
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〇トトネ 16歳 女
ジョブ『精霊魔術師』
リクトのハーレムメンバーその1。エルフ族の少女。
奴隷としてエルフの国から連れてこられた少女。リクトが正義感から救う。
実際はリクトに買われ、金を渡されてそのままお別れの予定だった。だが海斗が「最後まで面倒を見ろ」と言われ、一緒にエルフの国まで旅をすることになる。
リクトにきつく当たる海斗を嫌っている。
〇エステル 18歳 女
ジョブ『剣士』
リクトのハーレムメンバーその2で、デラルテ王国騎士団、第一部隊の若き隊長。
リクトの剣の師であるが、トトネを送るため王国を出たリクトのことをずっと気に掛けており、ハーレムメンバーが邪魔だと思った海斗が「リクトの監視役として付いて行けば?」とアドバイスしたことで特別任務としてリクトの跡を追うことになる。
〇ネヴァン 15歳 女
ジョブ『脚力強化』
リクトのハーレムメンバーその3。プルチネッラの配下で、黒い翼を持つことから同じ翼人たちに嫌悪され捨てられた。魔族の心臓を胸に埋め込んでおり、魔法を使うこともできる。
海斗たちに殺される寸前で逃げ出し、リクトに保護される。
プルチネッラに心臓を奪われそうになるが、自分がやりたいことを探すために拒否。リクトの仲間として迎えられる。
海斗を激しく憎悪している。
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〇スカラマシュ 年齢不明 男
ジョブ『不明』
『十二執政官』序列第十二位『短気』なスカラマシュ。
「オレよろ」原作一巻のラスボスで、リクトが戦うことで『勇者』として覚醒するはずだった。
だが、リクトを追放したことで内容が変わる。
『魔王の骨』が安置してある場所に向かって骨を回収するシーンにて。先回りしていた海斗がすでに骨を回収し、さらにそこで大量の爆薬を仕掛けて爆破を起こし、戦うことなく爆死した。
魔神が直接力を与えた十二人の魔族の一人。
十二人の中では最も弱く、最も弱い種族である人間の管理者だった。
〇プルチネッラ 年齢不明 男
ジョブ『完全付与士』
『十二執政官』序列第五位『鷲鼻』のプルチネッラ。
原作終盤でリクトと直接対決するはずの魔族。だが、海斗が原作のストーリーを歪めた弊害として、人間の国デラルテにやってきた。本来は『虫人』の領地を管理する執政官。
ジョブは『完全付与士』で、自身が望むすべてに『属性』を付与することができる。
さらに、魔神カイトが生み出した十二体の魔獣『鴉王バズヴ』と契約しており、カラスを無限に生むことが可能。生み出したカラスに属性を付与し、特攻させる戦法を取る。
第二形態である『魔性化』では、バズヴと融合することでカラス人間のような姿になる。この状態ではまず太刀打ち不可能だが、海斗に秘密を当てられて不意打ちされ、さらに『魔王の骨』を直視したことで童謡、そして『魔王の骨』と融合した海斗を見て激高……精神的に不安定となったところを、海斗やハインツたちに突かれ敗北する。
魔族の弱点である核が損傷した状態で吹き飛ばされ、ネヴァンの心臓を喰らい回復を図ろうとするが、偶然居合わせたリクトによって返り討ちにされ完全消滅した。
最終的に、リクトの『勇者』が覚醒するきっかけとなってしまう。