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第二章「大波乱!?三笠の歓迎会」

《登場人物紹介》


「敷島」

年齢

2歳(1902年7月1日現在)

誕生日

1月26日

身長

168cm

体重

内緒です

出身国

イギリス


妹が三人おり、おとなしい性格。

可愛い子を見ると鼻血が出てきて、ひどい時だと鼻血を勢いよく噴出して気絶するという困った癖(?)がある。

好きなものは茶道で、嫌いなのは可愛い子を見ると鼻血を出してしまう自分の癖。


「朝日」

年齢

1歳(1902年7月1日現在)

誕生日

7月31日

身長

174cm

体重

秘密に決まってんでしょ!

出身国

イギリス


敷島姉妹の次女。

サバサバした性格だが、頭のほうはいまいち。

歯に衣着せない物言いのせいでたびたび争いごとを呼び込むが、初瀬の仲介のおかげで仲直りができている。

好きなものは運動で、ウジウジしている奴や努力しない奴が嫌い。



「初瀬」

年齢

1歳(1902年7月1日現在)

誕生日

1月18日

身長

158cm

体重

ひっ、秘密です!

出身国

イギリス


敷島姉妹の三女。

個性的すぎる姉や妹のせいでいつも騒動に巻き込まれる苦労人。

好きな物は絵本を読むことで、苦手なのは先輩の八島と姉妹たちが巻き起こす騒動。



「三笠」

年齢

0歳(1902年7月1日現在)

誕生日

3月1日

身長

148cm

体重

ないしょ♪

出身国

イギリス


敷島姉妹の四女。

天真爛漫な性格と超絶的に可愛い容姿のために皆から愛されており、非公式ながらファンクラブも存在する。

また彼女専属の親衛隊(彼女は一切その存在を知らない)が存在し、彼女を影から守っている。

好きなものは三人の姉と甘いもの。

暴力と戦争が苦手。


三笠が呉に到着した夜、『敷島』の作戦会議室は呉の艦魂たちによって占拠されていた。

机の上には兵棋演習用の地図や駒に代わって料理やお酒が並べられ、壁には『祝軍艦三笠就役』の横断幕が張られていた。

これから彼女たちは三笠の歓迎会をやろうというのである。


「軍艦三笠の就役と我々の新しい仲間に乾杯!」


『かんぱ〜い!』


敷島の声に合わせて艦魂たちはグラスを鳴らす。


「ごきゅっ、ごきゅっ、ごきゅっ‥‥‥ぷはぁ!く〜っ、やっぱりこれだよね!」


朝日は日本酒のビンに直接口をつけて豪快に飲む。


「朝日姉さん、それはオヤジ臭いよ〜」


「まあ、いいじゃん。誰も見てないんだし。」


初瀬は女らしさがゼロな姉を諌めるが、朝日はまったく初瀬の話を聞こうともしない。


「まったくもう‥‥それにしても、三笠はそんなに飲んで大丈夫なの?」


初瀬は今度は妹の心配をする。

彼女にとって三笠は、出会ってすぐに敷島を撃沈したり、姉であるはずの自分が思わずドキッとさせらたりと、色々な意味で朝日に次ぐほどの悩みの種となっている。

姉である敷島は用事があるためにすぐに帰ってしまったので、それについては大丈夫であるが、今度は新たな問題が浮上しようとしていた。

三笠が大の酒豪である事である。

彼女は歓迎会の開始から5分の間に、日本酒を三本とビールを2本飲み干しており、さらに彼女の周りにはまだ開けてないビンが10本以上立っていた。


「うん、全然余裕だよ。本当ならあと十本くらい飲むけど今日はちょっとセーブしたいから。」


そう言って三笠は再び日本酒を飲み始める。


(それってセーブって言わないんじゃ‥‥‥)


初瀬はそう思ったが、彼女はあえて口には出さなかった。


「‥‥幼女のくせに大酒豪。」


「それは東○だよ‥‥って、磐手じゃない。」


初瀬が『磐手』と呼んだのは、下士官服を着た少女であった。

彼女は、装甲巡洋艦『磐手』の艦魂であり、かなりの問題児である。


「‥‥‥つるぺったん?」


本来なら上官のはずの初瀬に向かって平気でタメ口をきき、さらに時々よく分からない台詞を唐突に言うことがある。


「なっ、何いってるのかわからないよ‥‥‥」


思わず初瀬は後ずさる。


「もう、磐手っ!また上官に変なこと言ってるの?」


そう言って磐手に怒るのは、彼女の姉の出雲だ。

彼女は瓶底メガネに三編みといった、いかにも委員長といった感じの子である。


「‥‥‥何か用?」


磐手は姉の言葉をさらっと受け流す。


「『何か用?』じゃないわよまったく!

あんだけ上官にはタメ口きくなって言ったのに!

この前だって《以下略》って注意したばっかりじゃないの!

はぁ、はぁ、はぁ‥‥‥あーもう!ムカつくわよ、この愚妹が!」


出雲は今にも磐手に向かって殴りかかろうとする勢いである。

初瀬はそれを見ておろおろしている。


「‥‥まあまあ、これ飲んで落ち着きなよ。」


磐手はそう言って艦魂の力で具現化した、水の入ったコップを差し出した。


「ん、ありがと‥‥ゴクッ‥‥ゴクッ‥‥あ〜おいしかった、じゃないわよっ!」


出雲は空になったコップを地面にたたきつける。

ガラスのコップは見事に割れるが、艦魂の力で具現化しているためにすぐに消えてしまう。


「‥‥ぐっじょぶ。吉〇顔負けの見事なノリツッコミだったね。」


磐手はそう言って出雲にサムアップをする。

彼女はしてやったり、といった顔をしている。


「そうじゃないでしょ!まったくあんたって奴は!」


「あの‥‥出雲。わたしは別にいいんだけど‥‥‥」


出雲がさらにヒートアップしそうな勢いなので、初瀬が矛を収めさせようとする。

だが、逆にそれが出雲の怒りの矛先を彼女に向けることになってしまった。


「別にいいとはなんですかまったく。初瀬さんも初瀬さんですよ!

そうやって甘やかすからこいつが付け上がるんです!

普段から思っていましたが、あなたは上官としての立場をもっと‥‥‥」


出雲は完全に頭に血が上っているのか、階級が上のはずの初瀬い向かって説教をし始める。


「はいぃ、すみません〜」


そして、なぜか初瀬は階級が下のはずの出雲に対して謝っている。


「‥‥姉さん、抗命罪と上官侮辱で軍紀違反。」


磐手はニヤリとしながら姉の失態を指摘する。


「なッ‥‥‥あっ、あんたって奴は‥‥‥!」


「まあまあ、二人ともけんかはよくないアル。

これでも食べて気持ちを落ち着かせるネ。」


「えっ、ちょっ‥‥もがっ!」

「‥‥‥むごっ!」


突然現れたチャイナ服を着た少女は出雲と磐手の口に無理矢理シューマイを突っ込んだ。

二人は口に突っ込まれたシューマイを思わず飲み込む。


「鎮遠さん!」


初瀬が救いの神が現れたかのような顔をする。

チャイナ服を着た少女‥‥‥鎮遠は元々清国海軍の軍艦で、日清戦争最大の海戦である黄海海戦を戦った後に威海衛沖で座礁し、日本軍に鹵獲されて連合艦隊に編入された艦である。

彼女は中華料理が大の得意で、艦魂の間では「料理長」と呼ばれている。


「これで二人は仲直りアルネ☆」


鎮遠は初瀬に微笑む。


「磐手‥‥ごめんなさい。わたしがきつく言いすぎたわ。」


「ううん、そんなことない。姉さんは悪くない。悪いのはわたし。」


先ほどまであれ程怒っていた出雲が急にしおらしくなり、磐手は素直になってしまった。


「ねえ‥‥‥両方悪かったってことで仲直りしよっか。」


「うん、そうだね。姉さん。」


「磐手‥‥‥」


「姉さん‥‥‥」


二人は見つめあったまま、次第にお互いの顔を近づけていく。


「うんうん、これで一件落着アルネ♪」


「ほっ‥‥一時はどうなるかと思いました。」


二人は安心したような顔をする。


「でもさ、なんか雰囲気ヤバくない?」


「朝日、そんなことはどうでもいいアル。それより、朝日や初瀬もシューマイ食べるアルか?」


鎮遠は朝日が感じた疑問を一蹴し、自分の料理を勧める。


「えっ、いいんですか?」


「おっ、いいんですか?」


「もちろんアル。わたしは皆に料理を食べてもらうことが幸せアル。」


鎮遠はそう言って屈託のない笑みを浮かべる。


「あっ、ありがとうございます。では、お言葉に甘えて。」


「いただきまーっす!」


「うん、どんどん食べるアル。」


二人は早速、鎮遠の作ったシューマイを食べ始める。

鎮遠は二人がシューマイを食べるのを、本当にうれしそうに見ている。


「‥‥‥おいしい!」


「‥‥‥うん、さすが鎮遠さんだ!」


二人は感嘆の声をあげながら、あっという間に鎮遠の用意したシューマイを平らげる。。

ちなみに、鎮遠は連合艦隊一の中華料理の腕を持っており、この歓迎会の料理のほとんどを彼女が作っている。


「もっと食べてもいいですか?」


「もちろんアル。どんどん食うネ!」



〜数分後〜



「お姉ちゃん‥‥‥」


「初瀬‥‥‥」


朝日と初瀬はお互いに顔を真っ赤にしながら見つめ合っていた。

二人の目はトロンと濁っており、心なしか段々顔が近づいている様にも見える。


「うんうん、仲がいいことは良い事ネ。さて、シューマイを補充するアルか‥‥‥あれ?

こっ、胡椒の瓶が惚れ薬の瓶に入れ替わってるネ!?」


鎮遠は慌てて周りを見渡してみると、先程はシューマイを食べさせるのに夢中で気付かなかったが、既に何人もの艦魂が『出来上がっている』状態になっていた。


「‥‥‥たっ、多分わたしがやったってバレてないアルよ‥‥‥ね。

まっ、まあ、仲がいい事は良い事ネ‥‥‥(汗」


鎮遠は冷や汗を滝のように流しながらその場から逃げるように立ち去った。



「あ〜、飲んだ飲んだ。みんなはどうしたのかな?」


自分の周りにある酒を全て飲み終わった三笠は、顔を上げて周りを見てみると、そこには鎮遠のシューマイを食べた艦魂たちが、到底この場では言えないような光景を繰り広げていた。


「きゃあ!」


三笠は思わず目を閉じる。


(いまのは酔っちゃったせいで見えた幻影だよね?

そうだよ、栄光ある大日本帝國の艦魂がそんなことする訳ないよね?

ほらっ、三笠。今のは幻だから早く目を開けるのよ。)


三笠はそう自分を奮い立たせて、恐る恐る目を開ける。

すると、三笠の目には先程と同じ光景が写った。


「ひっ!」


三笠は再び目をつむる。

今度は夢を見ているという可能性に思い至った彼女は、夢かどうかを確かめるために自分の頬を思いきりつねってみる。


「あう〜、いたいよ〜」


三笠は痛さのあまりに自分の頬を押さえるのと同時に、これが夢ではないことをはっきり認識した。

三笠はまた恐る恐る目を開けてみると、艦魂たちの状況はさらに悪化していた。

具体的には《検閲により削除》が《検閲により(略)》になっており、さらに《検閲(略)》が《検(略)》で大変なことになっていたのだ。

三笠はまたすぐに顔を手で覆うが、好奇心には勝てないのかやがて顔を真っ赤にしながら指の間からチラチラと周りを見始める。


「おっ、女の子同士であんなことを‥‥‥えぇっ!?そっ、そんなことまで!?」


三笠がその光景に魅入っていると、唐突に会議室のドアが開いた。


「みんな、楽しんで‥‥‥」


ブッシュゥゥゥ!


用事が終わった敷島は、ドアを開けて中で繰り広げられている桃色の光景を見た瞬間、彼女は鼻血を盛大に噴き出しながら気絶してしまった。

だが、三笠はそんな姉の緊急事態に気付かずに、目の前の光景を食い入る様に見つめている。

そして、三笠は艦魂たちの惚れ薬の効果が切れるまでずっとそのまま見ていたのであった。


翌日、艦魂たちの関係がぎこちなくなったのは言うまでもない‥‥‥


霜月「どうも、霜月です。一ヶ月ぶりにこの外伝を更新しました。」


朝日「本当に久しぶりだね。設定はちゃんと覚えているの?」


霜月「まあ、一応は。」


敷島「なんか頼りないですね。とりあえず時間かかってもいいから完結してくれないと困りますよ。」


霜月「善処します。とうかスコアが完成しないから更新がしばらく滞ると思うけどね。」


初瀬「もともと滞っているんじゃ‥‥‥」


敷島「初瀬、それは言ってはいけないのよ。」


霜月「‥‥‥ぐすん。僕だって忙しいんだ‥‥‥どうせみんなには吹奏楽のスコアを書く苦しみが分からないんだ‥‥‥」


朝日「あ〜あ、作者いじけちゃった。まあいっか。じゃあ、出雲。次回予告をお願い。3、2、1、はい。」


出雲「はい、次はいよいよ日露開戦が近づいたということで富士さんと八島さんが呉に来ます。あと、ついに東郷平八郎が三笠に乗艦します。」


朝日「なんかつまんないわね〜。じゃあ、磐手。締めをお願いっ!」


磐手「‥‥‥本小説は血管収縮剤、塩酸テトラヒドロゾリンを配合してます。」


初瀬「これって、東○ヲタとかニコ厨にしか分からないんじゃ‥‥‥それでは、ご意見・感想お待ちしております。」


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