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遅くなり申し訳ございません、出来上がりました。

 

「貧乏暇なしと言うが貴族も暇ないな・・・」

「手を動かせ」


 ゴウ・・・手伝ってみない?・・・黙って部屋から出ないでください・・・




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




 忙しくしているラインには申し訳ないが私は王都に向かった、むろん王城へはフリーパス、陛下の執務室に向かい、宰相に貴族で職にあぶれてる次男三男を紹介してもらうことにした。


 貴族との付き合いが嫌だとか貴族同士のしがらみなどが自動的について来るがまだ王都に館も持っていないのに招待されることはあまり無いらしい、以前見たのは見合い目的のパーティーがほとんどだったが、さすがにティアと渡り合おうとする人物が居ない為に誘いはものすごく減った。


 まだ空気読めないと言うか怖いもの知らずの貴族がたまに招待状を送ってくるらしいがティアが私も行くけどいいよね?と書いて返事すると詫び状が届くから不思議だ。




 ともあれ流石貴族、暇してる次男三男四男五男・・・九男ですか・・・流石っすね貴族。


 急遽建て増しが必要になるくらい集まったよ、その数四十・・・多すぎない?





 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆





 片っ端からソロバンを教え、見どころのあるやつを頭に据えた、あとは書類の正確ささえ有れば自動的に纏めた書類が来るようになった。


 まぁそれまでに半分辞めて帰ったが中にはめきめきと頭角を現し、執事を任せられるものまで出てきた。


「父上は子爵の家の下働きなどと嘆いていましたが、私にとってはこの仕組みを陛下に教えてあげたいくらいです、発想や仕組み作りに身分の上下は無いと言う事合唱されますから」


 そう言ったのは公爵の四男、ルートくんだ。


 彼はそうではないが彼の父親、ロンシュタイン公爵家では子爵は下級貴族で下働きでしかない、その下働きの下働きになるなど、と当初は反対されたそうだが四男であるが故に公爵を継ぐ事も無いと思っていた彼にとっては仕事と言う物は非常に楽しく、やりがいもありその上給料が他所よりかなり高いと来れば飛びつくには必然だったようである。


 有能で王都内にかなりの伝手が有るルートには屋敷を王都に買ったあとに屋敷全般を取り仕切って貰おうと思う。


「ほほう、ご予算のほどは?」


 ルートの目が怪しく光る、ざっと予算を述べると


「うちの別邸で余ってる物が有るのでそこを買い叩きましょう」


 買い叩くって実家の物でしょう?


「それはそれ、これはこれです、良い手が有るんですよ、ちょうど父上も・・・」


 少し心配になったが、まぁ騙されてもそれも勉強だなと思いつつ後をラインにまかせ、セバス、ルート、ゴウ、私と身軽な集団で出かけることとなった。



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



「ルートリアンが戻ったとロンシュタイン公爵に伝えてくれ」


 王都の入り口でルートがそう言っただけで飛び出すように馬が走っていった。


「それじゃあ我々はゆっくり行きましょう」


 にっこりと笑っているが本当に大丈夫なのだろうか?




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




 公爵の屋敷へ続く門を通ってずいぶん進むがまだ見えない・・・

「木や塀で上手く隠してますが実は遠回りなんです、伝令などは近道していく事もありますよ」


 そんなもんなのかと思いながら馬車に揺られ公爵の屋敷に入る。

 応接室に通されるがこの何と言うかキラキラした漢字がやっぱり苦手と言うか・・・慣れていない。

 ロンシュタイン公が来られて早々の第一声が


「お前か、上手く陛下に取り入った平民は」


 であった・・・(サーセン、平民以下のワープアでした・・・と言ったらブチ切れられるかもしれんな」

「お初にお目にかかりますロンシュタイン公、マルコン・オセロと申します陛下からは子爵を賜り精進する日々でございます」


「ところで父上、あの屋敷まだ空いてますよね?」

 流れを無視して話を進めるルート、おなかがきゅううっとなってきた・・・神経性胃炎だろうか?


「あ?ああ、あの屋敷かお前が金を貯めたら買いたいと言っていた屋敷だな?わしが買い取っているがもう金が溜ったのか?流石成上りの成金だな給料はけちっとらんのだな」

 さらっと嫌味と共に情報を出してくる、こういう貴族的な言い回しはやっぱ私には出来そうにないな・・・


「金貨で一万枚用意するんだな」

「値上がりしてますね、5千枚の話でしたが」

「色々と金がかかったからのぅ、一万枚だ、出せんとは・・・」


 せっせとアイテムボックスから金貨の入った袋を積み上げる、一袋五百枚だから二十袋か思ったより安かったな。


 流石に二十袋も出すと床が鳴り始めるな

「五百枚入りの袋が二十で一万枚です、勘定なさいますか?」


 流石にロンシュタイン公も開いた口が塞がらないようだった。


「普通は手形とか手付とか払うのが精々だと思ったが・・・床が抜けかねんな」

 そういうと公爵は手を鳴らし使用人たちに運ばせていった。


「ふう、、()()()()息子は役に立っておるかね?」

「それはもう、彼には王都の屋敷を纏めてもらうつもりですから」

「うん?まだ働き始めて二か月ほどだろう、そんな期間でまだ若いこ奴にそこまで出来ると思っているのか?」

「ルート君なら大丈夫ですよ、それに彼は私たちの足りないところを埋めてくれる人材ですから」

「と言うと?」

「貴族のあれこれです、公が仰られたように私は成上り者、伝手も知識もありませんそれを見事に埋めてくれるのがルート君なのですよ」

「ふむ・・・そうか、まぁいい今晩は泊まっていくのだろう?部屋を用意させる」




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




「いやー何倍になるかヒヤヒヤでしたが何とかなりましたね、思ったより安かったですし」

「ホントホント・・・ヒヤヒヤした」

「父上の言い様では私が買うと思っていたのでしょう、昔から思い込みが激しい人ですから・・・

それで明日から家のあれこれをしていっていいんですか?」

「ああ、ルートには執事とハウス・スチュワードを兼任してもらおうと思っている」

「まずはメイドと庭師、従士にシェフあと馬の世話・・・う~ん結構お金かかりますね」

「ハウス・スチュワードなんだからこっちの方は君に任せるよ」

「任されました、一応こちらに来られるときは先触れを出して欲しいですけどまぁその辺は何とかします」

「うんうんルート君も我が家のやり方が分かってきたようだね」

「『アバウトで緩く行く』でしたっけ?なんかコロコロ変わってる気がしますが」

「やり方も試行錯誤だからね、上級使用人(アッパーサーヴァント)位はなぁなぁでいいよ」


「では明日から屋敷に入り『好き勝手』させてもらいます」

「あ、ごてごてしたのは苦手だから」

「心得ています」

 ドサドサと金貨の袋を渡したら向こうで出して欲しいと言われた。


 さぁ貴族のあれこれは面倒だが問題解決が早いな、やっぱ人材は大切だと思った。

投下が不定期になり申し訳ございません。出来上がり次第上げていきます。


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