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「さあ旦那様、剣を作って貰いに行きましょう」
そういえばそんな事言ってたね、一応剣を発注するならここが良いと紹介状貰ってたんだが私には剣の良し悪しも分かんないからティアに任せよう。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「おう、らっしゃい。貴族様が何の用だ?」
ぉぉ何気に初ドワーフである、じっと見ていると横からティアが出てきた。
「旦那様と私、二振りの剣を打っていただきたい、これがルッツさんからの紹介状です」
「坊ちゃんの関係者か、まあいい、わしは鍛冶屋のポトス、二人とも手を見してみろ、それによってどんな剣が向いてるか見てみる」
二人が手を出すと穴が開きそうなほど鋭い眼光で見てくる・・・
「ふむ、嬢ちゃんは剣を打っても良い、今使っとる剣はどんなのじゃ?」
「そこそこの出来の片手半剣ですね、片手でも両手でも使える物を使用しています」
「ほほ、本格的じゃの嬢ちゃんのイメージに合う物を作ってやろう、その代わりと言っては何だが今使ってる剣と嬢ちゃんの鎧をわしの所に持って来い、送ってくるのでもいい。
鎧も揃いで作った方が良いじゃろ、おぬしの方はそこの樽に刺さっとる中で細剣でもぶら下げときゃいい、どうせほとんど使っておらんじゃろ」
「あの出来れば旦那様と御揃いが良いのですが・・・」
「意匠を揃えるくらいはしてやろう、ほれそっちじゃないもう一つ横じゃ」
言われた樽には十本ほど刺さっている、良し悪しが分かんないから持ちやすい方が良いかな・・・
うん?この細剣手に吸いつくような・・・って吸いついてる?手をパーにしても落ちないっておかしいだろう!!
「あん?呪われている物は無かったはずじゃが・・・呪われとるのう、はっはっは」
笑いごとじゃねええええええ、どうするんだこの細剣!
「さぁ?はっはっはっはっはっは」
ティアに引っ張って貰ってもびくともしない、剣を常時ぶらつかせる領主・・・アカンな、せめてアイテムボックスに入ってくれたら・・・入った。
「なんじゃと?呪いの剣が消えよった・・・」
一応確認のためもう一度出してみるとやはり離れない・・・アイテムボックスには入った・・・不思議だ。
うんアイテムボックスが鞘替わりで良いや、と言う訳で請求はダトゥルまで送ってもらうようお願いしておいた、剣と鎧はリグかタインにでも頼もう・・・
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「輸送ですね、了解しました」
タイン・・・いやな顔一つせずに西へ東へと走ってくれる、本人曰く
「倉庫前でじっとしてる方が苦痛」
との事だった、最近は急ぎの用事でない限り多少の道草分の路銀も渡している。
「最近買い食いしすぎで太ってきたんですよ~」
執務室・・・来るかい?・・・逃げられた。
ああ・・・
なんか寒気がしたような気がする、今日は早めに寝るとしよう・・・
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
メイドのナザベルからメイドのスリカへ、スリカから母親のテリカへ、テリカから執事ロットへと伝わってきたとある情報。
最近屋敷を伺う様子が有るとの事で門番をしてくれてる領兵に聞き取りしてみたところ女児が塀に張り付いていたので追い払った事が有る位で不審者と言えるような者は居ないと言う事だった・・・ってその女児は不審者ではないのか?
「難しいと思われます、幼い子供にとって貴族とは憧れであり、幼くても女性であればそのうちこの塀の向こう側の世界に!と思う子もいると思われますので・・・」
下級貴族と呼ばれる子爵ならワンチャンあるのか?女児と言うならアレックス狙い?う~むさっぱりわからん、門番には不審な女児が現れたら知らせるように言っておく。
次の朝には女児が目の前に居た、見ただけでわかる、憧れとか側室や正妻狙いでは無いとはっきり分かる、なぜなら思いっきり睨まれているからだ。
もちろん乱暴な真似もしていないし連行したわけでも無い、覗いてないで中に入ってみるかい?と優しく声をかけたはずだし、現に喜んで入ってきたのになぜか今は思いっきり睨まれている・・・
「お菓子やお茶が気に入らなかったのかな?」
「とってもおいしい!です」
「なにか不満なことでもあるのかい?」
「だってタイン様がいないんですもん・・・もの」
なるほど、門番の推理はまるっきり見当違いだったと言う事か・・・タインか・・・
「タインは私の使いでザル・・・少し遠い所に行ってるから帰ってくるのは一週間くらいかかるかな?」
期待に満ちた目が絶望に変わってお菓子食べて何とか持ち直す、見てて飽きないなこの子。
「タインが帰って来たら教えてあげよう、お嬢ちゃんの名前を教えてくれるかな?」
「ヘレナって言うの、パパはモーロリー商店っていうおみせをやってる、ます」
語尾を言い直すのも可愛いな、娘とかできたらこんな感じなのかな?
クドにヘレナを送って行って貰い、やれやれ一段落かと思ったらモーロリー商店のサムス、つまりヘレナのパパがやってきた。
「この度は娘が大変失礼をしました、どうか追放だけは勘弁してください」
いやいや追放しないよ?なんか私の評判悪くない?
「いやいや、聞いた話によるとヘレナちゃんはうちの従士を見に来ていたようなので今出かけていることを伝えて戻って来たら教えてあげると言っただけなんですが・・・何か誤解がありませんか?」
サムスは酷く言いにくそうにゴニョゴニョと言葉を濁す。
リグを呼んで聞いてみると
「旦那様がヘレナを獣のような目で見ていたきっと妾にされるとか騒いでおりました」
瞬時に部屋の空気が凍り付く、そして化身を背負ったティアが・・・
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