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 さて、ルッツさんが居なくなったところで設計図と・・・こっちの別の紙には運用方法まで書かれていた、どうやら他の馬車を空にし、それに歩兵を乗せていき機動性を従来の三~五倍に引き上げる物だった。


 そしてそのキーとなる降ろした荷物をどこに置くか、当然アイテムボックスだ、そしてアイテムボックスを十全に使いこなすために滑車を取り付けた巻取り装置を馬車に取り付け各大隊に配っていくために使用するつもりのようだ。


 たしかに()()()()道中が一番時間を食い、時間を食えば必要な資材も増えるし新鮮なものを運んでも傷んでしまう場合が多い、だがこの方法なら二週間の工程を半分にすることができるし持って行く輜重隊の荷物も倉庫十個にもならないだろう。


 かと言って陛下の執務室にノックも無しに入って、さらに陛下をスルーして良い理由にはならない。


「ぐがぎぎぎぎ・・・」

 宰相の奥歯から聞こえてはならない音がしてる気がするがここは私もスルーしよう。

「失礼しましたー」


 サッサと逃げ出そうとしたが大臣ズに回り込まれた、クソこんな時にだけ仕事してるんじゃないぞ!


「オセロ子爵、この運用方法は可能かと思うかね?」

「可能と言えば可能です、ただ欠点もあります」

「どういう意味かね?」

「運ぶのが私一人である以上配れるのも一人になると言う問題です」

「ふむ?それではいかんのか?」

「一人で配る以上時間がどうしても必要となり、そこを奇襲されればひとたまりもありません」

「なるほど問題点は理解した、だが一度も試さないと言うのもなんだ今回の演習で試してみよう」

「畏まりました、ルッツさんと頑張ります」

 そう言うとやっと部屋から出ることが出来た。



 ルッツさん廊下で輝く笑顔でサムズアップはやめてください、殴りたくなってしまいます・・・




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




 命名

『アイテムボックス馬車』

『クレーン馬車』

『巻き取り機構馬車』




「う~む良いのが思いつかない、読みやすくて呼びやすくてカッコいい名前が良いなぁ・・・」



 ・・・人が必死に荷物の搬入をしていたのに何やってるんですかルッツさん。


 結局全軍の輜重が全部アイテムボックスに入りましたけどね、他のアイテムボックス持ちの兵も鎧とか飼葉とか手分けして持ってくれましたけどね・・・なんだろうこのもやっとした感じは・・・




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




 演習地に着くと各大隊の調理兵が列を作ります、『ルッツ号』(勝手に命名)で流れ作業的に荷を下ろしていく、三食毎にこれをやるのかと思うとうんざりするな・・・


「伝令!伝令ーーーー」


 ルッツさんが話を聞きに行ったがなんだか戻ってこない、こっちは大隊ごとに違うコンテナ神経使って出して言ってると言うのに・・・

 幕舎から各大隊に連絡係が走り大隊長が集まり始めた・・・宰相とルッツさんが馬に乗って国境の方に向かっていった、なにがあったんだろう?



 その後ほぼ荷下ろしだけで終わってしまいどんな演習だったのかもわからないまま帰路に就いた・・・



 調理場者見れなかったな・・・




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 王都に戻るとルッツさんがげっそりした顔で陛下の執務室から出てきた、私も呼ばれていたのだが余った物資の荷下ろしに時間が掛かったため登城が遅れたのだ。

 執務室にノックして許可が出たので入室するとげっそりした宰相が付く手に伏せていた。


「あ~まさかこんなことになるとは・・・」


 そのあと宰相の話では演習は毎年の事だが昨年やらなかった事と、今年の電撃的な行軍のせいで布告無しの奇襲と間違われたらしく、国境沿いに隣国の兵が並んでいたと言う事で宰相とルッツさんが説明に向かい、信じてもらえなかったため演習が終わるまで捕虜扱いとなっていたそうだ、現在陛下もわざわざ隣国の王に謝罪に向かったと言う事だった。


「演習って前もって隣国とか知らせない物なんですか?」

「軍事機密もあるのに今年はこういう訓練しますよなんて言う訳が無かろう」

「ごもっとも・・・」



 まぁ今回の演習で分かった事

 ・大きいアイテムボックス持ちでも人数が少ないと出すのに時間が掛かってしまう。

 ・ルッツ作戦(勝手に命名)は隣国がビビるほど早かった。

 ・演習とは言え保存食じゃない暖かいご飯だと兵士のやる気がずいぶん違っていた。

 改善策としては

 ・追加でアイテムボックス持ちを探して雇う事(探索者の臨時雇用とかもいいかも)

 ・『ルッツ号』や『厨房馬車』をもっと増やすこと

 ・隣国に「演習する事と日時」くらいは知らせておいた方が良いのではないか?

 個人的にはこの位かな、兵士たちも長い行軍でへとへとになる事も無いと言う事は戦場についてすぐ動けると言う利点がある、もっと細かく打ち合わせることが出来たら結構いい感じになるんじゃないかなと思った。



 さて、少しごたつきもあったがけが人も少なくてよかったんじゃないかと思いながらダトゥルに戻ることにした。




 王都でティアやアレックス用にお土産を買ったことは言うまでもあるまい・・・

ご意見や誤字脱字の指摘、感想や評価などいただけると励みになります。ぽちぽちっと・・・

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