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 バルバラにはあっさりついた、朝起きて歩いて飯食って寝る、この繰り返しだけだった・・・護衛代ケチれば良かったと思ってしまうのは何故なんだろう?出発前は不安でいっぱいだったのに。


 ジークとアンナとガルラに報酬を渡し、一緒に組合へ向かう。




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




 考えが甘かった、としか言いようがない、雇って貰おうとした人たちには当然前からアイテムボックス持ちを雇っているからである。

 一日十万ゲン出して貰える所なんてバックパッカーでもベテランのアイテムボックス持ちだ、ぽっと出の俺が十万ゲン貰えると考えるべきではなかった・・・

 しかしさすがに時間停止月のアイテムボックス持ちは少ないらしく、勧誘は多かったがやはり十万ゲン払える人達は居らずお試しと言う事で五万ゲンでのスタートとなった。




「お、あんたが新しいバックパッカーか?時間停止付きにしては安いな」

 と今回雇ってもらった『黄金の羽』の皆である。

 まだ始めたばかりでお試しなんですよ、と伝えながら彼らと一緒にダンジョンへと挑む、足震えてないよな?


 ダンジョンと言う物に初めて入ったが思ったより暗い、探索役のノーズを名乗る男が罠などを探しつつ先頭を歩く、右手に短剣、左手にたいまつを持っている、ノーズ以外は真ん中に陣取る俺がたいまつを持っている、他のメンバーは前から2番目が大きめの盾を持つ斧使いがミノス、そしてその隣に居るニート、俺と並んでいるロドックで最後尾は魔法使いのエイジーで光の魔法で周りを照らしている。


「お前がそんな緊張してどうする、もう少し力を抜け」

 とエイジーが言うと

「初ダンジョンならそんなもんじゃないか?三日もすりゃ慣れると思うぜ」

 とロドックが言っている・・・

「シッ」とノーズが足を止める・・・「右方向敵三おそらくゴブ」


 奥から背の低い緑色の奴らが現れた、ゴブリンと言うらしいが危なげなく倒していた、彼らは鼻を取って渡してくる、討伐証明と言う物らしい、倒した魔物によって貰える金額が違うらしい、アイテムボックスから麻袋を出しそれに入れておく。


 五階まではあっさりと着きそこでキャンプを行う、セーフゾーンと言われる行き止まりの通路で魔物が嫌う香を焚く、こうすればあまり魔物が寄ってこないらしい。

 では食事の用意だ、テーブルや椅子を出し、その上に食器などを並べていく、そこにまだ温かいスープを注ぎ焼きたてのステーキとパンを出していく、やはり飯は大事だ・・・

 テントも出し交代で仮眠を取り見張りを行う、バックパッカーは戦力にならないため見張りは免除になるのが普通だそうな・・・いや見張りをしたいわけじゃないんだ、しかし俺も一応だがティアに鍛えてもらってるんだよ、一応だけど・・・



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 まだ起きる時間ではないがノーズに起こされる。

「複数人の足音が近づいてる、『魔物使い』の可能性もあるから急いで片付けてくれ」

 言われるままにすべて大急ぎでアイテムボックスに放り込んでいく・・・そしてどたどたと言う足音が俺の耳にも入った所で

「案の上か、みんな起きろ魔物も来るぞ」


 皆跳ね起き戦闘態勢を整える、そうすると奥から数人の探索者が走ってくるその後ろにはオークがついてきている。


「助けてくれ」そう言ってきた者たちに皆は剣を向ける、ミノスが叫ぶ「セーフゾーンに魔物を連れてくることは禁じられている、お前たちを『魔物使い』と見做し殲滅させてもらう!」言い終わった時すでにノーズの短剣が先頭の男の首を切っていた、「そんな」それ以降の声はミノスの斧によって頭を割られ言う事が出来なかった、追いついたオークが最後尾の女性を殴り、そのまま引きずって消えていった・・・


「ふう・・・やりきれんな」ニートがつぶやく・・・

「しかしここは組合が指定してるセーフゾーンだ、探索者をやってて知りませんでしたでは済まない」

 とミノスがいった後、状況を飲み込めない俺にロドックが教えてくれた。

「マルコンだっけ?知らないなら覚えとけ、こういう風に魔物を押し付けることを『魔物使い』と言って組合ではタブーとされている、俺たちの後ろに回って後ろから刺してくる場合もある、『逃げるなら階段に!』これが常識だ。

 セーフゾーンは組合が指定してるからな、そこへの道を魔物が覚えたら香の効果も薄れてしまう、さっきのオークもここにまた女がいるかもしれないと思ってやってくるだろう、そうなったらここはもう安全じゃ無くなっちまうんだ、あいつらは二重の馬鹿をやらかしたんだよ。

 今回の事はこいつから証を取っておいて組合に報告しなければならない、そして別のセーフゾーンが指定される、その情報を疎かにするとひどい目にあうから覚えとけ、」


 厳しい世界なんだな・・・今回はこの情報を持ち帰らなければいけないためここで終了。


 殺した男たちの物を売り、組合に報告し報奨金も出た、分け前は日当と合わせて七万ゲン貰えたが何とも後味の悪い初ダンジョンとなった。




 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




 ある日食事を作って貰っている食堂の親父がもっと買ってくれるなら1食当たりの単価がもう少し安くなるんだがと持ち掛けてきた。

 経費削減か・・・俺は食堂の親父の提案を受け、いつもより多めに買っていく事にした、自分の食事も保存食を買い出来るだけそれを食うようにしようと心がける、粗食には慣れているし何とかなるだろう・・・



 とある出来事があり副業を思いついた、ダンジョン内で暖かい飯が食えると言うのはかなり贅沢で同じセーフゾーンを使った別の探索者が飯を分けてくれと言いだしたことが切っ掛けだった。

 食堂の親父ありがとうと思いつつ今回の仲間に了承を取り、ちょっと・・・すこし・・・高い目にお金をもらった。


 ええ、階層によって値段を変え三〇階位だと最速でも十日掛かるため良いようにぼったくれました、お金も徐々にだが貯まるスピードが速まった。

 相手も了承して買っているので文句も出ない、いい副業となってきた。


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