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History
僕はじゃんけんで決めるのは少し気が引けたが、ここで勝たないと生き残れないと悟った。
僕の1回戦の相手は、他のクラスの男子だった。
僕はあっさり勝った。そのまま勝ち進んで、決勝まで残った。同じく、勝ち残ったのは大林明里だった。そして、僕と明里はじゃんけんをした。明里に勝たしてあげたいから、どうしようか迷った。
「なぁ、明里、覚えているか?昔もこうやってじゃんけんしたよな。けど明里に一回も勝てなかったんだよ。」
「何言ってんのよ」
明里はその一言だけだった。けど、僕は少し心がやわらいだ。
そして、僕と明里は後悔なくじゃんけんを繰り出したのだった。
読んでくれてありがとうこざいます。