剣で切られてみよう
再開に際して色々と暖かいお言葉をいただきありがとうございました
なるべくペースを保ちつつ、完結目指して頑張ります
「いや、これは間抜け過ぎんだろ?」
とりあえず突っ込んだティッシュが鼻の穴を内側から圧迫する。
別にエロエロでヌフフなシチュエーションに興奮したわけでも、顔面が歪むほどのパンチを食らったわけでもない。
朝起きて気がついたら顔面の片側の頬から下が血まみれ。
枕もカバー貫通して枕本体まで血が染み込んでた。
いや、エロい夢も見てないよ?
朝○ちもしてなかったし。
なんでこんな事態になってるのか自分でも理解不能だが、とりあえず血まみれの顔を洗い、ティッシュを突っ込んだわけだ。
食堂へ向かう道すがらすれ違ったサーバントが、俺が通り過ぎた後堪えきれず「プッ!」と噴出している。
サーバントたちが人間的になったのはいいんだけど、こういう時は凹むよねぇ。
他人がこうなってたら俺だって笑うだろうから、怒る訳にもいかず、それが落ち込みに拍車をかける。
朝食の場、みんなに笑われた。
その後、心配してくれたけどね。
優しさがかえって心に痛い。
一番おちょくりそうな高級サーバントたちも、見てみないフリをしてる。
・・・なんか怪しいな?
ルビーやアメジストなら、ここぞとばかりいじくり倒すのがふつーじゃね?
パールなら色々文句言いながらもすぐに治療しようとする筈だし・・・。
・・・まあ、追求は後にしてメシを食うか。
にしても片鼻ふさがってるんで、微妙に息もしづらいし、スープとかちょっと飲みづらいんで困る。
今日の朝食はトーストにサラダに、コーンスープにコンビーフのオムレツ。
デザートはフルーツ入りのヨーグルトと、洋風のスタイルだ。
おいしい朝食を食べて少しテンションが上がる。
俺たちの食事が終わって自分たちの食事に出てきた厨房組の子たちの頭をなでて「ごちそうさま、おいしかった」と礼を言い執務室という名の引きこもり部屋に向かう。
「今日の予定ですが、私どもの方からご報告がございます。」
「ん? 私どもって、高級サーバント全体から?」
「はい、私ども高級サーバント、それに博士及び大魔王様とも相談の上、アラン様にご協力をいただきまして・・・ちょうどお見えになったようですね。」
ルビーがそういうと同時に部屋のドアがノックされ、アメジストに案内された美少女とメイドさんが入ってきた。
彼らが部屋に入りドアを閉める間もなく、博士とアクアマリン、それにタカさんが入ってくる。
「おはようございます。」
すっかり女装が板についた美少年、アランくんとメイドさん。
「よっ、なかなか間抜けでいいじゃないか!」と笑い飛ばすタカさん。
「いやはや、それで体の調子はどうですか? こうしてみる限り、特に問題は無い様に見受けられますが、しかし、タイさんは愛されてますねぇ、相談は受けていましたが、実際にこうして強硬手段を取るとは思いもおよびませんでしたよ、私としても・・・。」
なんか微妙に不穏な発言をする博士。
タカさんと博士だけならともかく、アランくんが居るのがなんか不安を・・・。
「まあ、ぶっちゃけて申しますと、アラン様のご協力を得て、タイチロウ様に不老不死になっていただきました。」
え?
「バッサリとかスーッととか切らずに、穴の中突くっていうのは僕としても初めての事だったんで、失敗して鼻を切り裂いたり、切り落としちゃったりするんじゃないかと不安だったんですが、問題なく出来て良かったです。」
ちょ、ちょっと待て・・・なに物騒な話してんだ。
「こうして見る限り、予測通り魔力供給も魔力回復も問題無い様ですし、体の方に不老不死が付加されただけで魔術行使には影響が出ていないと思います、これはまた後で試してもらうしかありませんが・・・。」
つまりは・・・。
俺が寝てる間に勝手に不老不死にしたって事かよ!
「タイチロウ様に直接お話を持っていっても、普段の事から考えまして受け入れてはいただけず、良くて先延ばしという事になると考えられましたので、私どもの勝手な希望ではございますがこの様な処置を取らせていただいた次第です。」
まあ、面と向かって言われてもふつーに年食って死ぬとし考えてなかったしな、断っただろう、きっと。
「タイさん以外に仕える気は無いとさ。てか、お前さん、自分の事軽く考え過ぎだよ。何かあった時に残される奴の事考えた事あるか?」
いや、俺居なくても、この城あって、タカさんや博士やゴルテックスや高級サーバントたちやパンたちが居れば大丈夫じゃね?
それに俺のコピーも居るし。
「それにタイチロウ様なら、不老不死であっても、誰も怪しまず、不思議にも思いませんし。」
なにそれ怖い。
「むしろ、当然だと思われるかと。」
この世界放り込まれた時に匹敵する理不尽さを感じるのは俺だけか?
「・・・まあ、いい、不老不死の件については、とりあえずいいとしよう・・・・・・でも、なんで、鼻の穴ん中切ったわけ?」
「「「「「「その方が面白いと思ったから(です)(だな)」」」」」
おおおおいっっ!!!!
そんな理由で永遠の鼻血男にされちゃったのかよ、俺はっ!
【SIDE:ボウ】
前回の報告の町から内陸に移動して、人間の多い石造りの城壁で囲まれた街に来ています。
私からすると、少し変わった風習はあるものの、ごく普通の街なのですが、何故か同行のタカさんが「ここは是非、報告すべきだ!」と強く言うので報告することにします。
この街の住人は非常に美形が多いです。
髪の色も金髪や銀髪の者が多く、そういった面では非常に特徴的です。
(私の基準からすると凄い美人が「自分は平凡な顔だから」と嘆いているのも見ました。美形だらけで、基準点が高くなっているみたいです。逆に私程度の者は非常に珍しく、エキゾチックだと注目を集めたりしました。)
また目の色も特徴的で、左右の色が違う者が多いです。
聞いた話によると、両親の目のどちらかの色がそれぞれ子供に引き継がれるという事なので、同じ色の目になる確率の方が低いのだそうです。
こういった話は私たちの大陸では聞かず、また今までの旅でも聞いたことがありませんので、他で見かける人間とはまた違った種類の人間なのかもしれません。
他に、少し変わった風習としては、体の中の悪霊や力の暴走を防ぐ咒として、体に刺青を彫るというものがあります。
狩猟主体の民族などでは割と見られる風習ですが、こうして都市中心の生活を行っている人々の間で行われているのは珍しいと言えるかもしれません。
この効果を更に高めるとして、咒符を書き込んだ細い布を体に巻きつける事もあるようです。
まあ、そういった感じで、美形が多いって事を除けば、なんであんなにタカさんがウケているのか良くは分かりませんが、こうした所に今はいます。
次回は、もっと珍しいものを報告できるよう頑張ります。
それでは、また。
【SIDEOUT】
主人公が不老不死になりました
色々方法はありましたが「永遠の鼻血男」というインパクトで、この方式に
そしておまけは厨二の国
この国の人間がこちらの世界に飛ばされるとかわいそうな事に^^;




