表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/79

遊園地を作ろう

作る作る詐欺になりかねないんで

遊園地を作りました

 昔の人は言いました。


 「馬鹿は死ななきゃ治らない」



 治ってねぇって事は死んでないって事なんだろう。

 

 つまり、俺は転生や憑依じゃねえってことだな。



 以上、今日の考察終わり。




 なんで、こんなアホみたいな事を考えているかというと、タカさんの一連の話で、俺が元の世界に戻るって事も無ければ、この世界に放り込んだヤツの正体もわからねえって事で、取り敢えず的にダラダラとやってきたのを少しはマジメに考えないといかんかなあと思ったせいだ。


 まあ、考えると言っても結果はご覧の通り。

 うん、俺は考えるのには致命的に向いてないな。


 ブロンズが裁縫やったり、パールが重機関銃ぶっ放すのより向いて・・・・・・前者はともかく、後者はなんか向いてる気がしてきた。


 まあ、人には得手不得手、向き不向きってもんがある。

 下手の考え休むに似たりって諺もあるしな。



 以上、自己正当化も完了。




 カレー食ってタカさんが地下に戻った後、夕方結構遅くになってからノード伯が到着した。

 

 なもんで、会食→討議の流れで、食事は子供たちとは別に。

 「俺、居なくてもいいじゃんなぁ」とか思ったけど、俺以外皆納得しないみたいだったんで、渋々付き合う事になった。

 夕食は本当ならハンバーグで「カレーの残りと合わせてハンバーグカレーもいいよな」とか思ってたんで、かなりダメージがデカい。


 コース料理とかなあ、この世界来るまで食った事なかったし、だいたいメシにそんな長時間かけるのって性に合わないんだよなあ。

 マジメモードでメシ食ってもうまく感じないしさ。


 夕食後はミヤガセ組とノード伯の話し合い。

 消化に悪いよなあ、こういうの。

 お互い言質を与えない様になんか分かりづらい喋り方・・・言ってる事の半分も分からん。

 誰か翻訳してくれ!


 つまらんわ、腹は一杯だわ(食べ残すって嫌だし勿体ないし、コースで出されたもの残さず全部食べたからな。最後の方は結構キツかった)で睡魔に襲われたんだが、カクンっと逝きかけたトコでサファイアが「スパーン!」といい音立てて人の頭をハリセンでぶっ叩いた。

 

 いや、居眠りする以上に変な注目を浴びちゃったからね、サファイアさん?


 

 微妙な空気になったが、ウチのサーバントたちは平然としてるし、俺も内心はともかく「何か問題でも?」って顔してたんで、そのまま話は続いた(流石エライ人達はスルー能力が高いねえ)。


 

 その後、おっさん組と若者組で飲みに入ったようだが、俺はアメジストに俺が作ったのと同じウィスキーを双方に差し入れるように指示して、部屋に引っ込んだ。

 ここまで付き合えば十分だろ?

 俺、この国の貴族でもなんでもないし。


 


 なんか、だんだん自分の時間が減ってきてるなぁ。

 アイテムのおかげで睡眠時間短くても平気だし、懸案の遊園地作りでもするかな、気分転換に。


 城の東側って考えたのは、観覧車の中から夕日+城っていう割と見応えのある景色が見えるだろうなあ、と思ったからだ。


 なもんで、その辺考えながら、まずは観覧車を配置。

 夜になると魔法の光がゴンドラを取り囲んで、外から眺めても綺麗なものになった。


 ついでオーソドックスな(ループやツイストの無い)ジェットコースターを置く。

 勾配とかカーブを変えると、かかる力に応じてそのポイントに緑→黄色→赤のバーが表示されるんで、赤が無く緑から黄緑が中心になる様にした。

 シートの方とバーの方でかなり調整が利くんで、身長制限は特に無い。


 コーヒーカップとメリーゴーランドも作った。

 まあ、定番だしな。


 お化け屋敷はどうしようか考えたんだが、タカさんたちがイタズラ心を起こして紛れ込む危険性を感じて保留(子供のトラウマになりかねないし)。


 ゴムボールで的を撃って得点を競うバズーカとか、ミニコースターみたいなマッドマウスとか、ややマイナー目のモノも作った。


 簡易食料生産ユニットをベースに軽食スタンドも作って、合間に魔力樹ユニットを配置。

 中を循環するカートや着ぐるみタイプのサーバント生産ユニットなんかも作って、アトラクション以外の部分も完成。

 

 こういうのばっかでもなあ、と隣接してフィールドアスレチック場も作り、更にその外側を囲う様にサイクリングロードも造って、自転車もレンタル出来る様に生産ユニット作成。

 

 ま、後はおいおいバージョンチェンジしたり、季節に応じて変えたりしてけばいいかな?

 最初からクライマックスだと、楽しめない子も出ちゃう危険性があるからな。


 

 初回は全員無料招待で、それ以後は3~4日程度「仕事」すれば一日フリーパスが手に入るくらいの料金設定でいいだろう。

 今のトコ、仕事で稼いだ金の使い道も無いし、毎日入り浸りってのを防止する策にもなる。


 フィールドアスレチックやサイクリングは無料でもいいかな?

 遊びながら運動にもなるからな。


 コケたり滑ったりで、多少、怪我するヤツが出るのは仕方ないし、そうやって自分なりの安全の感覚を掴んでくもんだけど、パールの配下と簡単な治療が出来る設備も作っておくか。



 ウボアァ・・・気付いたらこんな時間かよ。

 あと2時間で夜明けじゃねーか!

 今から寝て、朝飯ん時ちゃんと起きられんかな?

 

 もうちょいライトアップにも凝りたいし、魔力樹以外に花が咲くような木も植えたいなぁ。

 あー、花火とかも欲しいよな。

 どうしよう、時間がいくらあっても足りない。


 遊園地統括でもう一体高級サーバントを作ろう。

 細かいトコはこいつに任せてしまえ。


 鶏頭のチキン○ョージじゃ怖すぎるから、モノクル、シルクハット、タキシードの猫頭にして、名前はどうすんかな? ジェイドとかどうだろう?

 目の色が翡翠っぽいし、いいんじゃないかな?


 「というわけで、ジェイド、これから遊園地の責任者として頑張ってくれ。みんなが楽しめる夢の国の管理人だ。」

 「了解イタしました。タイチロウ様。」

 猫っぽいしなやかな動きで一礼すると部屋から退出し、遊園地へと向かっていく。

 ピンと張ったシッポが思わず掴みたくなるな。


 

 じゃ、一眠りすんか・・・おやすみ~。

 





 

 眠りに落ちた・・・と同時にたたき起こされた感じだ。

 三時間は寝れたんかね?

 あ、あ、起きるから水差しの水を顔面に注ぐのはやめてくれ!

 


 朝食に向かう途中、顔を合わせたアイクが彼にしては珍しく「タイさん、あれ凄いね!」と興奮した面持ちで話しかけて来た。

 外で厩の世話済ませてから来たのか、他の連中はまだ気付いてないだろうな。


 「時間空いた時にでも遊びに行け、今日は一日フリーパスだから!」

 声をかけると嬉しそうにうなずいた。


 


 朝食後、遊園地入り口前でジェイドが挨拶。

 こういうのは雰囲気ってもんがあるし、俺が挨拶するよりいいだろう。


 入場した子供たちに着ぐるみ型サーバントが風船を配っている。


 ウチの高級サーバントどもは言うまでも無く、シモーヌさんやミヤガセ組、ノード伯まで何やらワクワクと遊園地の中に入っていく。


 肩をポンっと叩かれて振り返ると、タカさん夫妻がニコニコしてた。

 

 「いやあ、一晩で遊園地作るとはなぁ・・・。俺たちも楽しませて貰って良いかな?」

 「どうぞどうぞ。デートを楽しんで下さい。」


 後に続いてる見慣れない連中は、もしかして全部擬体使ったタカさんの中に居た連中か?

 

 「こいつが元サイクロプスで、この子が元ラミア。元ダークエルフも居るし、元マンティコアなんて変わり種も。元ゴブリンはちょい馬鹿だから子供の姿にしといた。まあ、基本いい奴らなんで、これからもよろしく頼むわ。」

 

 大人に子供、貴族に平民、人間にモンスターにサーバント、オマケに大魔王。

 

 初日から千客万来だな。


 

 「さあタイチロウ様」

 「逝きましょうか?」

 

 いや、両側からガッシリと、なんで護送スタイルになるんだよ?

 

 ちょ、待て、入場口に俺が引っ掛かってるって!

 

 タカさんじゃないんだから二つに千切れてもくっつかないよ?

 


 みんな、笑ってないで助けてくれ~!!!

というわけで、遊園地のバージョン1完成です

夏になったらプールとかウォータースライダーとか

今後もバージョンチェンジがあります

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ