02.5話 加藤将太という人間
ページを開いてくださった方ありがとうございます。
今日も私の道楽にお付き合いください。
最初からブレブレですがタイトルと内容を修正しました。
俺の名前は加藤将太。自分を紹介するのならどこにでもいる冴えないブサイク、オタク、彼女いない歴=年齢といった言葉が最適な男だと思う。
大学は卒業こそしたが世間一般でボーダーフリーと呼ばれる大学で、これといった資格やスキルもない。柔道を中学生の頃からやっていて、なれるならば警察官にと思ったこともあったがとある理由により断念した。
やりたいことが無くても生きるためには働かなければならない。何もしたいことは無いが俺でも出来そうだという簡単な理由で就職した。特に深い意味はないがスーパーマーケットの正社員に採用された。
夢や希望などない社会への出発となったが唯一持ち合わせていたのが奨学金という名の借金というのは笑えない冗談である。
社会に出てからはあっという間で10年間経過した。毎日が忙しかったのでそんなことを考えている余裕もなかったのかもしれない。
そんな俺に新たな称号が加わった。
(そうニートである)
今日10年間勤務したスーパーを退職した。退職したというより精神的病気になり仕事を継続するのが不可能だった。
スーパーの仕事と聞けば誰でも簡単に出来る仕事と思う人がいるかもしれないが俺はそうは思わない。
大規模な店になると品出しだけでも一苦労だし、毎日おかしなクレームを入れる客の対応をしなければならない。また俺の担当した店舗は重点店舗だったのでよく社長が来店する。
人員も少なく連日のサービス残業、客のクレーム、上司からのパワハラその行き着く先はうつ病でありパニック障害であり適応障害だ。必死に仕事をする仲間を残して仕事を押し付けて退職のは申し訳なかったし、そのことだけでも心が押しつぶされそうだ。
そして程なくして首に縄をかけたのである……
もう自分の人生なんてどうでも良かった。
出来るなら早く楽になりたいしその思いの一点だった。
だが現実はそんな自分を許してはくれなかった……
首に縄をかけて徐々に気が遠くなり意識も遠のいて目の前に謎の意識が現れた。
意識というのが正確か分からないがそれは俺の目の前に現れた。
それを見た瞬間に縄を固定していた金具が壊れ自殺は失敗した。
それから自分は引きこもりになった。
社会に再び出るのが怖くなり部屋から出なくなった。人と会話する機会もなくなり、唯一この世界との接点があるとすればコンビニの店員さんとのお弁当を温めるかどうかのやりとりだけだったかもしれない。
(このアルバイトの人も嫌なクレームに合っているんだろうな……)
久しぶり頭を使って考えたのがこんなことだった。
そして今日も誰もいないアパート部屋で今日の夜も眠りについた……
最後まで読んでくれている人がいるとすれば今日も感謝です。