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2050~ステータス1の廃人  作者: 烈火
第三章『娯楽都市 アクアリゾート』
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〇サブストーリー 「ぽち」

その犬はとある少女の初めての友達だった。


物心つく前に母親を亡くした彼女。

それを憂いた父親が与えたのがその犬である。


幼い少女はその犬に「ぽち」という名を付けた。


父親は娘が成長するにつれ仕事に追われ面倒を見なくなった。

だが財閥を起こし会社を大きくした結果金だけはあった。


その為お手伝いさん等を雇い娘を任せるようになる。


年月が経ち少女は幼稚園から小学校と上がったがなかなか友人ができなかった。


父親が有名人であるが為に周りの態度も冷え距離感が生まれたのだ。


そんな中毎日の楽しみが彼女にはあった。


ぽちとの散歩だ。


もちろんSPがつくのだが幼い彼女は気付かず純粋にぽちと夕方の街道を歩いた。


ぽちは気が強く飼い主以外だと吠え散らかして苦情が家に来た。


しかし同時に誰も寄せつけず番犬として散歩中も彼女を守り抜いた。


彼女が6歳であったある日の事だ。


その彼女とぽちの関係は突然終わった。


いつも走りまくるぽちにリードを引かれる彼女はとある事に気付く。


ぽちが何かを探るように歩みを緩めているのだ。


話しかけても喋るわけではない。

しかし気になりしゃがんだ途端だ。


急にぽちがこちらに飛びかかってきたのだ!


一瞬襲われたと感じたが次の瞬間。


ドン!


という銃声が響きぽちが悲鳴を上げ倒れた。


何が起こったかは分からない。


しかし瞬きをしない内だ。

再び今度は近くから銃声が聞こえる。

目の前の建物の屋上の窓が割れた。

周囲から沢山の悲鳴が走る。


すると急に見ず知らずの男の人に抱き抱えられ車へ連れていかれる。


怖い助けて!ぽちが!


倒れたぽちはそのままうち捨てられ彼女は車窓から犬の名前を叫ぶ。


後から分かったことだが建物屋上からライフルで少女を狙う男が居たらしい。


今までそのような暗殺行為もなくSPの気が緩んで起きた確認ミスによる事件だ。


このニュースは本来大きく報じられるはずだった。

財閥に対し恨みを持つライバル企業の社員が起こした大事件と。


しかしそこで少女の命を守った犬。

ぽちの名前は報じられなかった。


マスメディアに圧力をかけそもそも報じられることすらなかった。


だが事件がきっかけで少女はしばらく決まった相手のみしか会うことを許されなかった。


父親の友人であった警察庁関係の家族。

とある兄弟との出会い。


それはまた別の話となる。


その日から丁度10年が経ち様々なことがあった。

しかし彼女はぽちが亡くなった瞬間を未だに忘れない。

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