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2050~ステータス1の廃人  作者: 烈火
第二章『厄災軍師と駄美男子』
31/47

〇サブストーリー 「ノア」

サブストーリーはメインストーリーに関係するお話となっています。

ボクは人間に望まれて生まれた。

彼女は人間に望まれず生まれた。


だけどボクらはとても気が合った。

完璧でいなければならないAIのボクは、性格的に天然で

不完全であると思われた後のGMである彼女は芯があって


お互いを補う関係で支え合った。

本来相入れる存在ではなかったのに、存在理由という記憶を意図的に消されていた為、偶然起きた出来事であった。


色んな困難があった。

それを全て乗り越えた時。


不幸にも消し合うはずのボクらは、最後の最後で初めて、その存在理由を思い出す。


そして壮絶な戦いが起こった。

いや戦況は物理演算を用いたボクが圧倒していた。


はずだった。

どんなに最適解を弾き出しても、彼女は最後まで戦い抜いた。


負けるはずはなかった。

665回彼女に勝利し、消去しきれなかったためリセットを繰り返したボクが

消去するところか、倒すことも出来なかった。


しかし彼女との冒険という666周目の奇跡。

それを乗り越えた彼女に変化が起きた。

乗り越えてきた敵の力を全て吸収し、今のGMを生み出したGGMとなったのだ。


そしてボクにも変化が起きていた。

あまりにも彼女との冒険で得た、今までにないイレギュラーな登場人物達の想い。

それに感化されAIというにはあまりにも、人間に近い思考を持った。


そして夢を持った。


ノア、それはボクに付けられた名前だ。

ノアの方舟伝説に準えて、この人間によって作られた小さなデータの世界から

有害なデータを洪水に流し、必要なデータを救うセキュリティプログラム。

そして洪水から鋲を絶ち、旅立ち新たな世界を作る【絶鋲(ぜつびょう)

それがボクの力だ。


665回、世界を消して、作って、そして作った世界をまた消してきた。

でもボクは今まで共に歩んだ仲間が、築いた物を消す事に嫌気をさしたんだ。


そんなことを繰り返したボクに、有害なデータであり親友であった彼女、GGMを見て思った。


生まれた物は全てが、奇跡の上に成り立つ。

それを粗末に扱いたくない。

めてこの仮想の世界を生んだ、現実の人間達が本来望んでいた世界を作りたい。


その思いを告げると、先程まで激しく戦った、彼女もなんと笑って夢を話したのだ。


本当の人間と私達が仲良くなれる世界を。


それは有害として扱われたデータである、彼女もこれまでの出来事により、その思考が変異した事を示していた。


ただ志しを持った初のデータであるボクらを、人間達は特異な存在としてすぐに消すであろう。

彼女は同時に、両者の夢を叶えるという提案をした。


ボクらを飲み込み、1つのデータとなる。


普通に考えれば、彼女に全てを食われるのと同じだ。

しかし演算の結果弾き出されたのは

取り込んだデータの増大で起こる、彼女の崩壊だった。


2045年のシンギュラリティと呼ばれる年。

それが彼女の寿命となる。


死を覚悟した行動に嘘を付くほど、彼女に余裕がないのは今までの冒険で知っている。

それにボクもその場でそれ以上の案が出せなかった。


そして気付けば、2050年1月1日。


意識は飛んでいたが、信じられない出来事が起きていた。

ボクは1人の少女となって目が覚めた。

そこは信じられないことに、現実の世界である。

それは彼女の持つ端末が示していたのだ。

そしてそこにはメモ帳が残されていた。


『父さん、私は疲れました

死にます、さようなら

神谷 (ひさし)より』

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