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2050~ステータス1の廃人  作者: 烈火
プロローグ
3/47

☆導入部分3

~現実世界・教室にて


7月8日、そうそれが今日だ。

先程の国語の授業はもうそろ終わる。

時間が迫り烏丸先生は帰りのチャイムに間に合わせる為あわあわと焦っていた。

先生は穏やかな性格だが新任でドジな面が目立つ。

そんな彼女に対し直ぐにサポートを入れるのは眼鏡で体格のいい爽やかな学級委員長。

名前は天才とかなんとか呼ばれてるので正式な名前はよく分からね。

クソ真面目だが先生に好意を寄せているらしく彼女の手伝いを率先している。


しかしこんな時間か。

6時間目の終了と帰りのホームルームを知らせる予鈴だ。


俺はこうしてこの現実世界と呼ばれた面白味の、いや味気すらない時間を仮想空間を楽しみ待って半日を使った。


こんな無駄な時間を過ごす位なら仮想空間へ一生閉じ込めてくれれば……


とまたぼーっと絶やさず脳内の独り言をしていた時だ、ドンと肩に腕が回り顔をくっ付けるうっとおしいやつが来た。


「はやみん登場!

なっち!

昨日の織姫どうなったん!?」


茶髪にロン毛で少し褐色。

アクセサリーをジャラジャラ付けたイケメン。

一見して二見してもチャラ男なギャル男、速水(はやみ)


察しの良い奴なら分かるだろうがこいつが仮想空間で魔女のチャラ民の正体。

幼馴染の1人であり俺の少ない、いや下手すりゃ唯一の学校で親しい友人。


すぐ終礼が始まる今のタイミングで話しかける相変わらずの間の悪さには触れずに一言呟いた。


「まぁ後でな」



「最近ね、学校付近で怪しいアンドロイドが増えたらしいの。

そろそろ夏休みも近いから……」


先生はいつも帰りのお話で一生懸命話をする。

大抵いつもチャラ民、いや速水が悪意の無い茶化しをするが委員長である天才くんに怒られるという流れが多い。

そうまさに今の状況。


「せんせ、めっちゃ可愛いから気をつけなよ?」


「席をいちいち立ったり不要な申告はやめてください速水くん」


「はーい、はやみん着陸しまーす!」


全く面白くないしだるい。

先生も毎回苦笑いだ、口角を無理して上げてる。

あ、アンドロイドってのは仮想空間のAIが現実世界でも活動する為に用意した機械の体だ。

最近大量に作られ人間と区別は付かないが不審な行動をする奴もいるそう。

スミスの中の人、近所に住んでる元大学教授の(すみ) 住男(すみお)がよく作ってるからあの人の仕業かもな。

先生はやりとりが終わったのをちゃんと確認するように速水がジェスチャーを終えてから話した。


「ごめんね、速水くん。

かしらからあまりふざけてると焼入れろって言われてるから気を……」


「え?」


急にクラスが静まった。

すぐに気付いたのか先生は慌てて訂正した


「あ、あのえーと……

間違え!そう間違えだから!

(かしら)はほら教頭先生でその焼きはほらその、お説教というかなんというか!」


「なーんだ、せんせっ。

わーってる、間違えって誰でもあるし。

はやみんも気を付けるから焼入れてこ!」


全く言葉を理解してないこいつは

というかたまに言い間違えで出る言葉が堅気の言葉じゃないんだよなぁあの先生。


そんなこんなで終礼も終わり放課後。


現実世界で敢えて楽しもうとする部活動はあるものの仮想空間の方が充実して楽しめるため部活は殆ど存在しない。


夕方の教室には帰りの支度をして帰る人達ばかり。

速水がまた女子達とちゃらちゃらトークしてる為俺は一人でぼーっとする事になった

だって話振っておいて放置だものな。

まぁ間が悪いって断ち切った俺も悪いっちゃ悪いけど。


速水は話はつまらんしアホだけどノリは良いし誰にでも明るく親切に接する所がある

どこでも陰にいる俺には無い長所だ。

そしてそこが見た目は明らかに不良ではあるが不良とは違う所だな。


俺は席を立った。

話に入りたいとは思わない、だが色んな人と仲良くしている姿は羨ましいと思う。


ふと視線を落とすと後ろの席に俺と同じぼっちがいた。


目が合う。


「……」


「……」


短い黒髪に赤い頬。

元神谷財閥の娘でありもう一人の幼なじみの神谷である。

AIが一度貧富の差を無くしたせいで財閥自体は解体した。

現在はシングルファーザーの父がGMをサポートする団体の経営者となったようだ。

基本的に口を開かず特に俺に関しては


ドンッ!


「……っ!?」


彼女は音が出る程机に力を込め立ち上がるとそのまま走って帰って行った。


とある事件以来こんな感じだ。

嫌われても仕方ない、そんな事を昔やっちまった。

人の信頼は一度失ったら取り戻すのは難しい、それが酷いものなら一生かかってもだ


すぐにその音を聞いたのか速水が駆けつけてきた。


「どうした?なっち。

顔が青ざめてる。

またあいつの事?

ほっとけよ、気にしても仕方ないさ。

今日もさ一緒に帰ろ、同じタイミングで仮想世界にログインしたいし」


「顔色が悪いのは今始まった事じゃない。

でもいつもありがとな。

俺なんかに付き合ってもらって」


毒を彼に吐く事はあるが何だかんだで昔から世話になってる。

さて話しそびれたがあの空から落ちてきた姫様については仮想世界で片付けるか。

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