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2050~ステータス1の廃人  作者: 烈火
第二章『厄災軍師と駄美男子』
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〇サブストーリー 「VIP 津田」

サブストーリーはメインストーリーに関係するお話となっています。

~仮想空間・住民街


私は探し求めていた。

あらゆる宝を集め、あらゆる宝を捨て。

何度も取捨選択を行った。

それは長年人類がしてきた事だ。

我が手に収まる栄華。

我が手に収まる栄光。

我が手に収まる権力。

その選択は時に大切な人さえ切り捨てる。


一人の中性的でビジュアル系のような見た目をした青髪の青年は心の声をそのまま喋りながら歩いていた。

親子連れが引きつった顔で見つめる。


幼児Z「ねぇ、ぱぱーあの男うるせぇ」


三下J「独り言ってレベルじゃねぇぞ!」


私とは違い人類の真理を知らぬ羊達は私を同胞としては扱わぬだろう。

私は悟ったのだ、人間は限られている。

我らが歩んだ歴史というものは人間の寿命に比べあまりに膨大である。

しかしそのような歴史を動かした偉人は数ある分岐点の中、運命そして先見の明によって得た無数の存在を取捨選択し偉業を成し遂げてきた。

私も今その分岐点に立っている。

今まで誰も揃えた事がないとされた最後の秘宝を人間の寿命という短い時間で手に入れるか否かだ。


青年はケースから胡散臭そうな無数のカードを取り出し扇のように広げた。

周囲の人がさらに怪訝そうに見つめている。


今手にあるのはこの39枚の宝札。

これは神から天明を受け悟りを開いた私が取捨選択を行い選んだ人類史700万年の英智の塊。

この世界の法則を変える事になる運命の束だ。

しかしこれはたった一つの宝札が足りない。

銀の輝きを持ちそして鋼を超えた硬度をもつ美しき鉱石、ミスリルに由来する魔術宝札。

私はそれを探すために今日も宝札屋を探索する。


~仮想空間・カードショップ


じっさん「おー、津田くんか。

また新しいカード入っとるよ!」


津田「あ、あ、ありが」


じっさん「はっはっは、こんな古い店だが君は毎日来てくれるからねぇ」


この男は歴史の分岐点に立つ人類を導く聖者だ。

先程述べた先見の明を持ち変わりゆく宝札の価値を見極める事が出来る者のみがこの仕事を行う事が可能であろう。

しかし残念だ、我らは人間であることに変わりはない。

そう、今私を囲むガラスの仕切りを越えたショーケースに存在する高額の宝札達。

これらはどれも聖者が選んだ物ではあるが時に彼も過ちを冒しストレージと呼ばれる運命から外れた場、つまり格安の売り場に置く可能性がある。


じっさん「そうそうあんたの求めているたった一つのお宝があるかもだ。

まぁゆっくり探してちょ」


流石だ、私の魂の声は筒抜けなのだな。


私は慣れた動きでストレージへ向かうが今までにないそれこそ驚天動地の存在が行く手を立ち塞がっていた。


ぱ、パンダだと……!?


人型のパンダが動物の描かれた宝札を集めている。

しかしなんという事だ、シリーズで使えば強い宝札をなんの法則もなくただ本当に見た目が動物のみの物を集めている。


淘汰「あ?なんだお前」


喋った!

パンダが喋った!?

これはまやかしだ、悪魔が私に憑こうとしているのに違いない!!


私は頭を振って必死にその悪魔を取り払おうとする。


たしか宝札の中にこの状況を打開する魔術宝札があったはず、これだ!


津田「悪魔祓い!!」


淘汰「うわ、眩しい!」


カードを掲げると自身が光り魔法が発動した、これで私にかけられた呪い等はなくなるはず。


淘汰「どうした疲れてるのか?

ストレス溜まってんなら相談乗るぞ?」


やはり喋っている!

しかもこの私に憐れみを向けるような表情をしてい……

いや分かったぞ、私は今理解した。

このパンダは(ゴッド)だ!

神が動物に姿を変え現界にて降臨をされているのだ!

なんと慈悲深き、このような奇跡に私が立ち会ってよいのだろうか?

いやこの700万年の人類史の上に立つ我々の中で悟りを開いた私には唯一その権利がある。

だからこそこうして神側が私に巡り会わせの機会を下さったのだ。


淘汰「おいさっきからちょっとうるさ」


津田「そ、それは!

ミスリルシール第二の魔法陣!」


淘汰「はぁ?」


津田「私が長年全世界から集めている五つの宝札で最後の一枚!

ミスリル魔術の英智を極めたミスリルシールの第二の魔法陣!」


淘汰「今引っ張ったら出てきたんだけど

そーなん?」


津田「え、えとそのですね、えーとその」


淘汰「やるよ。

これキラキラして目にくるしうるさくて頭痛いから今の手持ちで買って帰るわ」


津田「OH☆MY☆GOD!!」



当時ミスリルシールの魔法陣は雑に扱われていたが初めてそれを揃えた津田がVipuumに加入するという予想以上の猛威を振るった。

その後揃えた者はいないが1枚億単位の価値がついたと聞いてどっかのパンダが飲み物を吹いたそう。

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