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2050~ステータス1の廃人  作者: 烈火
プロローグ
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☆導入部分1

時は2050年。


シンギュラリティという言葉を知ってるか?


技術的特異点とよばれ、2045年には人工知能が発達し人間の知能を超えると言われていた事を指す言葉だ。


しかし現実はそんな変わらない。

今いる高校での授業は未来を思い描いた人々からすれば寧ろ異様なほどだ。


タブレットですぐ書ける文字を原始的な黒い粉の塊で紙に擦り付ける授業。


一時期は黒板も撤廃されモニターで受ける授業が盛んであったが結局原点回帰。

再び教師達は白い粉でできた棒を黒板に叩きつける。


タブレットは昔からある便利な品物だ。

しかしこの空間では相も変わらず自由に使わせるのを許さない。


2045年直前人間はこの現実世界に人工知能を使い、より技術革新を求めてきたがそれには人為的無駄が付き物であった。


しかしシンギュラリティを境に人工知能は人間にある指示を出すようになる。


「これ以上現実世界において発展するな」


ある一定の文化レベルで制限を付け代わりにVR技術を用いた仮想現実という空間をこちらに提供してきたのだ。


まぁ簡単な話、現実でははっちゃけるな。

デジタル空間で自由にさせてやるから。

って話だ。


人間たちは数年もしないうちに立法、行政、司法の力を牛耳られ

人工知能によりそうした権限を行使され彼らによる独裁的な社会になったと言える。


人工知能曰く統率するのは自分達で人は皆平等と宣うようだ。

だから彼らにとっては自信を軸とした共産主義が理想な政治だと。


しかし市場を否定する訳では無い。

2045年過ぎに貧富の差をリセットして以降、彼らは仮想空間での活動に関しては

実力を持ち多くの富を得た人が得になるように考慮している。


その意味では一応資本主義も否定はされていないのかもな。


話は長くなったが俺達人間の

現実世界での技術革新はここで止まった。


これからは仮想空間で人間が描いた独創性が今後の文化となるだろう。


そして逆にこの窮屈な現実世界は数十年前の文化的活動が永劫くりかえされ……


と思い耽っていた時だ。


那藤(なとう)くん?

体調悪そうよ?」


担任で国語の教師、烏丸(からすまる)先生が心配そうに話しかけてきた。


「いつもの貧血です。

頭に血昇らせれば治るんで大丈夫です」


仮想世界の方が現実だと考える俺にとって

悪い夢なのがこの学校という時間だ。


死人のような顔色とクマのできた目の少年、那藤太郎は今度は昨夜の事を思い出し再びぼーっとしていた。

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