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かくも素晴らしきかな筋肉よ・・・(異論は認めません)
少年は父が嫌いであった。
滅多に家に帰ってこず家に帰って来てもすぐに寝てしまう。
遊んでもらった記憶もほとんどない。
繊細な時期にある少年は不満であった。
友人達が父親と◯◯に行った、△△で遊んだと
聞く度に嫉妬し己が父を嫌悪し憎悪した。
友人の誘いで彼の家族とキャンプに行った時などは
己が父に殺意すら浮かんだほどだ。
だが、少年 杉延 良はまだ知らない。
己が父を誇りに思うことを
己が父と同じ道を歩むことを
己が転生し異世界へと渡ることを・・・